2019年5月31日金曜日

明治安田生命J1リーグ 第14節 vs サガン鳥栖 プレビュー

2019年6月1日 16時00分:駅前不動産スタジアム

予想スタメン

国際Aマッチウィーク直前となる明治安田生命J1リーグ 第14節。セレッソ大阪は敵地駅前不動産スタジアムでサガン鳥栖と対戦する。



■サガン鳥栖

今季のサガン鳥栖は昨季加入したフェルナンド・トーレスに加え、イサック・クエンカを獲得。さらにカレーラス監督を招聘しスペイン色を強めポジショナルプレーへのスタイル変更を目指したが、開幕から第9節まででなんと1勝1分8敗、得点もわずか1と大苦戦。
10節にはカレーラス監督が体調不良という理由でベンチからも外れると、その試合で代わって指揮をとったキン・ミョンヒ監督が第11節から就任。
そこからなんと3連勝で最下位から14位にまで順位を上げている。

今季は権田、キム・ミンヒョク、吉田というレギュラークラスの選手がチームをさり、さらに獲得したのもやりたいサッカーにフィットしているとは言えない選手がほとんど。
もう監督が代わってしまったのだが、カレーラス監督は少し可愛そうな部分もあった。
ポジショナルプレーの最初の壁であるボール前進にかなり苦労していた。
そして後任には昨季も終盤に就任すると5試合で3勝2分の負け無しチームを残留に導いたキン・ミョンヒ監督。選手も知っているし、戦い方も知っている。後任としては最適の人材だっただろう。

キン・ミョンヒ監督就任後の鳥栖を見ると、変えたところと変えないところのさじ加減に上手さを感じる。
例えばメンバーでは前線の軸に豊田を置き、カレーラスの時はアンカーなど中盤に入っていた高橋秀人を定まらなかった高橋祐治の隣、CBで固定した。
豊田はプレーだけでなくピッチ内でみせる金崎への対応など、本当にチームにとって重要な選手だということを再確認させられた。
そして前線に豊田がいるということはロングボール一辺倒かと思いきや、実は低い位置ではカレーラスがやろうとしていたボールを保持してのビルドアップは残している。全てを変えてしまうと選手が戸惑ってしまうからだろう。
とはいえカレーラスの時に上手くいかなかったことからもわかるように、結構危なっかしい場面もある。しかしそんな時にでも前線に豊田がいるため最悪ロングボールを蹴ってもOK。これがチームにとって大きいのではないだろうか。
また逆に言えばロングボール一辺倒ではなく自陣でつなぐ時間をつくることで豊田が息継ぎをする時間も作ることができているとも言える。

攻撃でのストロングサイドは三丸とクエンカが入る左。
クエンカがサイドから中に入ってその外側を三丸が出てくる形は何度も繰り返されている。
バルセロナ時代はかかとでタッチラインを踏む典型的なWGとしてプレーしていたが、その後グラナダではWGだけでなくWBやSBでも、それも左右両方で入っていた様にいろいろなことができるようになっている。
そして最近の鳥栖ではもっぱら左SH。流石にバルセロナでプレーしていただけあってキープ力は抜群。サイドに開くだけでなく中央に入ってそのキープ力を活かしている。
そんな左サイドに対して右はどちらかといえばバランスを取るサイド。
SBに入る経験豊富な小林祐三はもちろんバランスを取ることができるのだが、特筆すべきはその1つ前の右SHに入る松岡くん。試合日がちょうど18歳の誕生日という高校3年生の2種登録選手なのだが既にポジションを掴んでおり、味方を見てプレーすることができ運動量も豊富なので、攻守においてチームの重要な戦力となっている。ポジショニングがよくなれば日本代表にはもちろん入るかなりの選手になるんじゃないかと思う。
この松岡くんと金崎、さらにボランチの原川、福田はセカンドボール争いでもかなり貢献している。

一方の守備面では4-4-2をベースに横圧縮でコンパクトに守ろうとする形がメイン。基本的に大外は捨てる。
ただし同サイドでは人に引っ張られる傾向もあるのでSBとSHが結果的に入れ替わったり、SHがSBの外側まで下がったりする場面もよく見られる。
とはいえ、そんな時も2トップがプレスバックしてカバーできる。これがここ3試合で1失点という結果につながっているのだろう。
なのでコンパクトな布陣をつくって組織で守っているとも言えるが、SHの運動量と2トップの守備意識というグループではなく個人に頼っている部分も比較的大きい。

■プレビュー

サガン鳥栖の先発メンバーだが、当然3連勝中のメンバーがベースとなる。がしかし、松岡くんはトゥーロン国際大会のメンバーに選出されているのでこの試合は欠場。ということで右SHには福田が周りボランチには高橋義希が入ることになりそうだ。

一方のセレッソ大阪の先発メンバーだが、柿谷、ソウザは既に練習に復帰しているが、今回も前節のメンバーが並ぶ可能性が高そうである。
ちなみにセレッソでは舩木がトゥーロン国際大会のメンバーに招集されているのでこの試合は欠場となる。

この試合のポイントだが、まずはセカンドボールというところになるだろう。
鳥栖はビルドアップで自陣からつなごうという姿勢はみせるだろうが、おそらくセレッソの守備組織であれば十分対抗できる、なので何かを起こされるとすればロングボールからのセカンドボール。ここは東京戦同様にボランチに期待したい。

一方でセレッソのボール保持に関してだが、鳥栖の守備はハードワークしてくる=プレッシングと誤解されがちだが、高い位置から人数をあわせてプレッシングを仕掛けてくることは実はそんなに無い。
ただ豊田と金崎の2トップは数的不利であっても頑張れる。2対3の状況だと根性で何度もスライドするしプレスバックにも献身的だ。
なのでセレッソはまず鳥栖の守備の1列目をどう外すか。ここは前節の東京よりもやっかいなので仕組みでボールを運びたい。
そして運んだ後は人を動かすことを徹底すること。例えば水沼で三丸を引っ張り、三丸の背後に奥埜が飛び出す形はかなり効果があるはず。その状況を繰り返し作りたい。

戦い方の幅を考えても十分勝てるはず。ベストアメニティスタジアム時代は何度も苦しめられたこのスタジアムだが、名称も変わったことなのでスッキリと勝ち点3を獲得したい。


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