2019年6月13日木曜日

明治安田生命J1リーグ 第15節 vs 鹿島アントラーズ プレビュー

2019年6月14日 19時00分:県立カシマサッカースタジアム

予想スタメン

明治安田生命J1リーグ 第15節、セレッソ大阪は敵地県立カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズと対戦。国際Aマッチウィークあけだが、来週ミッドウィークに鹿島が広島と対戦するACLラウンド16ファーストレグがあるため金曜日開催となる。


■鹿島アントラーズ

昨年のアジア王者である鹿島アントラーズ。今季のACLでもグループステージを突破しているのだが、J1ではここまで7勝3分4敗の5位で得点22、失点13。
今のところトップ5には入っているのだが、3連勝の後、直近2試合では下位チーム相手に1分1敗と2試合連続勝利なしとなっているようにどこか乗り切れていない。

鹿島の最大の特徴は戦い方の幅が広いところだろう。
例えばボール保持率はリーグ平均を少し下回る49.9%となっているのだが、下は32.4%から上は64.6%とバラバラ。30%台の試合が2試合、40%台前半の試合も2試合あるが、60%オーバーの試合も2試合、50%台後半に試合も3試合ある。
またパス数を見ても、ここまではリーグ11位となる461.9回/試合を記録しているのだが、最小は262本で300本台の試合も4試合。一方で500本台後半から600本を超える試合も4試合。最多は641本でこれはリーグ最多となる川崎の今季平均パス数とほぼ同じ数字である。
つまり鹿島は試合ごとに自分たちがどう振る舞うかを変えることができるチームなのだ。
これが鹿島が持つ勝負強さの根本だと言っていい。

がしかし、その一方で試合ごとにほとんど変化が無い項目もある。
その1つがタックル数。
鹿島のタックル数はここまでリーグ3位となる23.6回/試合を記録している。
鹿島の上には24.1回/試合の浦和と24.0回/試合の松本の2チームがあるが、この2チームはそれぞれ10回台の試合が4試合ずつある一方で30回以上を記録している試合も3回ずつと試合ごとに数が上下している。
しかし、鹿島は10回台の試合がわずか2試合で30回を超える試合も1試合のみ。ほとんどの試合でタックル数は平均付近の数字を記録しているのである。
そして鹿島のタックル数が比較的多いのは今季だけではない。もう何年も続いている伝統なのだ。
そして鹿島戦で重要となるのはこのタックルをどうするかというところになる。

鹿島は直近6試合で3勝1分2敗となっているのだが、この勝てなかった3試合、第9節マリノス戦、第13節鳥栖戦、第14節ガンバ戦はいずれもタックルが上手くいかなかった試合。逆に勝った3試合、第10節清水戦、第11節神戸戦、第12節松本戦はタックル上手くいった試合だった。

まず第9節のマリノス戦。この試合はマリノスのビルドアップを警戒して鹿島はタックルラインを下げた。自陣でブロックを作る守備にしたのである。ブロックを作るとはいえ鹿島の守備はセレッソとは異なり人への意識が強いもの。やはりボール奪取の鍵はタックルとなる。
この試合は1-2の逆転負けという結果だったがそのスコア以上にマリノスに圧倒された完敗だった。タックルラインを下げた結果、マリノスのビルドアップからの優位性をまともに受けてしまう形になったのだ。(実はこの「タックルラインを下げる」という決断は昨季からの流れをくんだものなのだが、長くなるので割愛する。)

この完敗を受けて鹿島はタックルラインを前に上げ、敵陣からボールを奪いに行くという形に変更する。
これがハマったのが3連勝となった第10節の清水戦からの3試合。
清水戦、松本戦ではボール支配率は60%超え。神戸戦では42%とばらつきがあるため全く異なる内容に思えるが、この3試合では敵陣からのプレッシングで試合を完全にコントロールしていた。
そして迎えた第13節の鳥栖戦。この試合でも3連勝の勢いそのままに敵陣からプレッシングをしかけたのだが、これに対しキン・ミョンヒ監督に交代した鳥栖は躊躇なくロングボールを蹴った。その結果タックルは空転。結果はアディショナルタイムの失点による0-1の敗戦だったが、試合をコントロールすることができていなかった。
第14節のガンバ戦でも同様。ガンバの3-1-4-2に対して鹿島は4-4-2でプレッシングに行くのだが、前半はミスマッチを活かされボランチが前に食いついたところで、ボランチ裏に降りてくる食野を捕まえられなかった。つまりタックルは空転していた。
ガンバも90分間連続してプレーすることができないという問題点を抱えているため、後半は鹿島が巻き返したが1-1のドローで試合を終えている。

■プレビュー

鹿島アントラーズの先発メンバーだが、国際Aマッチウィークあけということで休養も十分。さらに来週ミッドウィークのACLもホームでの広島戦ということで連勝していたときのメンバーが中心になりそうだ。
ただしボランチには大卒ルーキーの名古がリーグ戦初先発との情報も。サイズは無いがプレーメーカー系の選手で、さらにボールを奪いに行くこともできる選手だ。
2トップはセルジーニョと土居。2列目には白崎とレアンドロが入り、ボランチは名古と三竿。最終ラインは左から、安在、犬飼、チョン・スンヒョン、山本と並び、GKにはクォン・スンテが入りそう。

一方のセレッソ大阪の先発メンバーだが、怪我人も何人かは戻っており、さらに中断期間の大邱戦では山田が2ゴールの活躍を見せたが、おそらく前節と同じ11人が並ぶことになるだろう。

試合のポイントは鹿島のプレッシング、そしてタックルをセレッソがどう空転させられるかになるだろう。
ボランチが下がる3バック化、左サイドが上がる片上げ3バック化を始めポジションをずらしながら鹿島のプレッシングをかわしボールを前進させることができれば、チャンスは作れるはず。
そしてロティーナはそのための準備もしっかりしていることだろう。

首位東京を撃破し、アウェイ鳥栖戦という難しい試合でも勝利したセレッソ。
カシマスタジアムで鹿島にも勝利しいよいよ上位を伺っていきたいところだ。

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