2022年2月19日 14時00分:日産スタジアム
予想スタメン |
いよいよ2022年シーズンの明治安田生命J1リーグ開幕戦。セレッソ大阪は敵地日産スタジアムで横浜F・マリノスと対戦する。
■ アウェイでの開幕戦
アウェイでの開幕となった今季のセレッソ。
セレッソはホームで開幕戦を迎えることが多く、アウェイでの開幕戦はJ2だった2016年の町田市立陸上競技場( 現 町田GIONスタジアム)で戦った町田ゼルビア戦以来。J1に限定すると2012年当時のベストアメニティスタジアム(現 駅前不動産スタジアム)で戦ったサガン鳥栖戦以来10年ぶりとなる。
ちなみにこの試合はサガン鳥栖がクラブ史上初めてJ1で戦った試合で、鳥栖を率いていたのは後にセレッソ大阪の監督にも就任する尹晶煥。そしてセレッソの監督がセルジオ・ソアレス。
結果は0-0の引き分けに終わっており、セレッソではキム・ジンヒョン、丸橋祐介、清武弘嗣が先発し、ベンチには山下達也。鳥栖では昨季までセレッソでプレーした藤田直之と、2019年までセレッソでプレーし、今回対戦する横浜FMに所属する水沼宏太が先発していた。
過去10年間でJ1でのアウェイ開幕戦はこの鳥栖戦だけだが、2015、2016年のJ2時代も含めるとアウェイでの開幕戦は1勝2分で負けなし。ホームも含めた10年間の開幕戦成績は5勝4分1敗と1度しか負けが無い。
ちなみに今回対戦する横浜FMとは2018年にホームで開幕戦を戦っており、1-1の引き分け。
横浜FMの得点者は今季セレッソに加入した山中亮輔だった。
■今季の横浜F・マリノス
昨季途中にアンジェ・ポステコグルー監督の後を引き継ぐ形で就任したケヴィン・マスカット監督。昨季はシーズン途中に就任ということで戦い方を引き継ぐ形を取ったが、今季は準備をして開幕を迎えるということでもしかすると何か新しいことにチャレンジする可能性もある。
というのもチームの軸とも言える複数人の選手がチームを離れたからだ。
横浜FMはここ数年、シーズンオフだけでなくシーズン中にもかなり激しく選手を入れ替えているが、このオフシーズンにはティーラトン、扇原貴宏、チアゴ・マルチンスとポステコグルー体制からチームを支えてきた中心選手が移籍。さらには昨季の得点王である前田大然も移籍した。
特にチアゴ・マルチンスと前田大然は、ハイラインを敷き、速いテンポでできるだけ敵陣でプレーしようとしてきたチームの戦術の要であっただけに影響は大きいのではないか。
2月に入ってから緊急補強的な形で鳥栖からエドゥアルド、かつて札幌や広島でプレーしたアンデルソン・ロペスを獲得したが、2人とは特徴が異なる。
他の獲得選手としては、徳島から藤田譲瑠チマ、仙台から西村拓真、セレッソから小池裕太、鹿島から永戸勝也を獲得。もちろんこれまでの実績では劣るものの昨季終盤のプレーを見れば藤田は扇原の穴を埋める以上の活躍を見せる可能性もある。そしてまずは仲川輝人が左にポジションを移しそうだが、左サイドで西村もブレイクの可能性は十分あるだろう。左SBに関しては小池裕太も永戸も一長一短ある選手なので、どちらがチャンスを掴むかといったところか。
先にも書いたようにマスカット監督がどの様なアプローチをとってくるのかがまだ見えない部分があるのでよくわからない部分はある。
ただ情報によるとチアゴ・マルチンスの抜けたCBには、エドゥアルドがまだ合流から間がないということでCHでもプレーしていた岩田智輝が右CBに入ってトレーニングを行っている様子。
となると畠中槙之輔は昨季までと同じ様に左CBでの出場となるか。
■予想スタメン
横浜F・マリノスの予想スタメンは、CBには岩田と畠中、左SBには小池裕太、CHは喜田拓也と渡辺皓太、CFはレオ・セアラという組み合わせになるか。
古巣対決となる水沼宏太は、昨季の2度目の対戦では先発したものの今回はベンチスタート。昨季同様にスーパーサブ的な起用になるのではないかと思われる。
トップ下にはマルコス・ジュニオールが起用されるだろう。
一方のセレッソ大阪の予想スタメンは右SHに清武が入る4-4-2。CBは進藤と西尾が入るだろう。
CHとFWについてはキャンプで出遅れていた選手がどこまで上がっているか。原川力と奥埜博亮が万全であればCHはこの2人。コンディションがまだということであれば鈴木徳真が入ってくる。FWについても加藤陸次樹とコンビを組むのは誰になるか。ブルーノ・メンデスのコンディションが上がっていればメンデス、難しいようなら山田寛人といったところ。
そしてもう1つ読めないのが前日に新型コロナウイルス感染症の陽性診断を受けた選手がいること。他の選手や関係者に濃厚接触者がいないとのことなのでおそらく開幕戦への影響はないと思うが、もしかすると急遽欠場ということもあり得る。
川崎F対FC東京との試合でも主力にメンバー外の選手がいたように今季はしばらくこういった可能性をかかえてリーグ戦を戦うことになるのだろう。
■速いテンポに惑わされない
昨年4月のアウェイでの対戦では10年ぶりに敗れた横浜FM戦。
負けていなかった10年間のうち最初は引き分けも多く運に恵まれている部分もあったが、横浜FMが現在のスタイルになっていった2018年からは、2開幕戦こそ引き分けたものの、その後は昨季敗れるまで5連勝と圧倒的に好成績を残していた。
これはセレッソが横浜FMの武器であるトランジションの連続からなる速いテンポとハイライン・ハイプレスとは異なる土俵でサッカーをしていたからで、2018年の尹晶煥時代は4-4のブロックを作った守備とカウンター、2019、2020年のロティーナ時代はテンポを落として試合をコントロールする戦い方をとっていたから。もちろん全てがそのまま結果につながる訳ではないが、そうなる理由はあった。
そう考えると昨季4月に敗れたのも必然。この試合ではけが人が新型コロナウイルス感染症による離脱者はいたが、クルピの戦い方は横浜FMの土俵で戦うものだった。
完全に押し込まれたことで結果的には4-4-2のブロックを作って守ることとなり、うまくいけば引き分けに持ち込めるかという展開に何とか持ち込んだが、いつ決壊してもおかしくないジリ貧だった。
なのでセレッソとしては横浜FMの速いテンポに持ち込ませないこと。
おそらくハイプレスは継続してくるだろうが、そこに飲み込まれずにしっかりとボールを動かして試合のテンポをコントロールすること。
これができれば勝利した昨季10月のホームでの対戦の様に相手のCHが動いた後を使うことができるはず。
ここを取れればその試合での追加点の様にDFラインの背後を狙えるはずだ。
横浜FMだけでなくセレッソもこれまでチームを牽引してきた主力が抜けたシーズンの最初の試合ということで簡単な試合にはならないだろうが、相性の良さを活かして勝ちきりたい。
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