2022年2月26日土曜日

明治安田生命J1リーグ 第2節 vs. 京都サンガF.C. プレビュー

2022年2月26日 14時00分:ヨドコウ桜スタジアム

予想スタメン

アウェイでの2試合を1勝1分で終えたセレッソ大阪のホーム開幕戦。ヨドコウ桜スタジアムで12年ぶりにJ1に戻ってきた京都サンガF.C.と対戦する。

 

■12年ぶりにJ1に復帰した京都サンガF.C.

昨季曺貴裁監督が就任し12年ぶりにJ1復帰を果たした京都サンガFC。

前回のJ1は2008年〜2010年の3シーズンで、最後の2010年はセレッソが香川真司、乾貴士の2シャドゥを看板にJ1に戻ってきたシーズン。第5節大阪長居スタジアム(現ヤンマースタジアム長居)での京都戦がセレッソのJ1復帰後初勝利となった試合(ここまで2分2敗だった)だった。


ここからのセレッソは、 第6節の横浜FM戦でマルチネスが退場となったことで、第7節から家長昭博が先発のチャンスを掴む。そして第8節に丸橋祐介が途中出場J1デビューを果たし(丸橋のファールで与えたFKから決勝点を奪われる)、マルチネスが復帰した第9節に、香川、乾、家長の3シャドゥが誕生。香川は第12節の神戸戦を最後にボルシア・ドルトムントへと移籍するが、香川が抜けたポジションに清武弘嗣が収まり、続く広島戦で丸橋がリーグ戦初先発、最終的にはクラブ史上最高の3位、初のAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得。色々な意味でセレッソにとって大きな転機となったシーズンだった。


一方京都にとってもここからJ1に復帰するまで12年もかかってしまったのだから大きな分岐点となったシーズン。2016年は準決勝でセレッソとも対戦しているが、2012、2013、2016と3度昇格プレーオフに進出するもJ1に届かなかった。

ちなみに2010年のJ2降格が決まった浦和戦でのハーフタイムコメントが、伝説の「何を怖がっているんだ!プロとしてしっかり闘え!全員でいくぞ!」(秋田豊監督)である。


■今季の京都サンガF.C.

今の京都はすっかり曺貴裁スタイルのチームになっている。

布陣は4-3-3。湘南時代は3-4-2-1のイメージが強いので意外に感じるかも知れないが、基本的な構造はそれほど変わっていない。

なので3トップの両サイドはWGというよりも中に入るシャドゥストライカー。セットディフェンスでは大外に戻るものの、攻撃の際には内側に入り、ボールを失った時にはそのままプレッシング。開幕戦では3トップの左にセレッソから移籍した豊川雄太が起用されている。

両サイドのワイドレーンを担当しているのは両SB。そのため両SBが同時に高い位置を取ることも普通にある。


かなり前がかりな布陣ともいえるのだが、これをカバーしているのが素早い守備への切り替えから行われるプレッシング。前に人数をかけているということはそのまま高い位置で守備にかかれる人数も多いということなので、そこでボールを奪えれば最高。奪えなくても戻る時間を作ることができればOKという考え方である。

となると、相手はこのプレスを避けるために、そして前がかりになっている陣形の背後に出来るスペースを使うためにロングボールを蹴ってくることが考えられるが、これを担保しているのがCB。昨季までプレーしていたヨルディ・バイスは岡山に移籍したが、甲府からメンデス、仙台からアピアタウィア久を獲得。どちらも190cm超えの長身で空中戦には抜群に強い。

またメンデスは開幕戦で印象に残った選手の1人で、左利きの大型CBでありながらスピードもあるしパスも出せる。

構造面ではこの様な仕組みだが、これを支えているのが中盤に入る川﨑颯太、武田将平、松田天馬の3人。昨季ブレイクした川﨑を中心にこの3人の運動量とカバーするスペースがとにかくすごい。途中から出てきた福岡慎平を含めて彼らが中盤をカバーして絶えず圧縮を続けることでこの戦い方が成立しているといえるだろう。


ただし心配なのがけが人が多いこと。

名前をあげた福岡はルヴァンで負傷交代、大前元記も開幕戦で負傷しており、名古屋から獲得した山﨑凌吾やイスマイラはここまでの公式戦で全て欠場と中盤から前の選手に怪我人が続いている。あまり層が厚くないチームで、開幕戦ではちょっとみたことないぐらい献身的だったピーター・ウタカも38歳のベテランなのでそんなに無理は出来ない。


開幕戦は久々のJ1で、しかも浦和戦ということもあり高いテンションを維持することができたという部分もあると思うので、これをシーズン通じてどこまでキープできるかがポイントになりそうだ。


■メンバー

セレッソ大阪の予想スタメンだが、ルヴァンカップで新加入選手の活躍はみられたものの中2日という日程を考えると横浜FMとの開幕戦に出場したメンバーがベースとなるだろう。

相手の戦い方も同じハイプレスである。

ただもちろんルヴァンカップで活躍した選手もベンチには絡んでくるはずで、途中出場でチャンスは与えられるだろう。


京都サンガF.C.の予想スタメンだが、こちらもルヴァンカップでがらっと選手を入れ替えているので開幕戦のメンバーがベースになるだろう。

開幕戦では昨季のレギュラー左SBである荻原拓也が対戦相手である浦和からの期限付き移籍ということで契約条項により出場出来ず、昨季はCBだった麻田将吾が入ったがこれがフィット。

荻原がルヴァンカップにフル出場していたことを考えるとこの試合も麻田が継続して出場となるか。

またGKも昨季の守護神である若い若原智哉ではなく徳島から加入した上福元直人を起用し、抜群の活躍をみせたので引き続き上福元が出場する形になるのではないだろうか。


■スペースとボール保持と

試合のポイントとなるのは京都のハイプレスにセレッソがどう対抗するか。

その1つとして横浜FMでもやったような長いボールを使って2トップでスペースを使うという形は狙ってくるだろう。

京都は前がかりでありながらCB2枚なのでスペースを使われた時にCB2枚はどうしても外に出られない。となると中盤が戻ってくるまではSBが広いスペースをカバーせざるを得ないという状況が生まれやすい。

ただ、こればかりに固執すると京都の得意とする速いテンポが続くゲームになる。

これで真っ向勝負するのは得策ではないと思うので、ボールを保持する時間をどれだけ作れるか。横浜FM戦で見せたようなFWに背後をとらせてからの敵陣のボール保持はもちろん重要だが、それだけでなく自陣から相手のプレスをいなすビルドアップも必要となるだろう。

ルヴァンカップG大阪戦では相手があまりプレッシングに来なかったのでボールを持つ形も作ることができたが、この試合ではどうなるか。

また清武が右SHに入った場合の全体の立ち位置をどうするのか。小菊監督の采配に注目したい。


ここ10年のホーム開幕戦は6勝3分1敗と圧倒的に勝ち越しているセレッソ。

ホーム開幕戦でリーグ戦初勝利を飾りたい。


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