2019年6月3日月曜日

6/1 明治安田生命J1リーグ第14節 VS サガン鳥栖 @ 駅前不動産スタジアム

スタジアム駅前不動産スタジアム主審今村 義朗
入場者数12,083人副審越智 新次、野村 修
天候 / 気温 / 湿度晴のち曇 / 27.2℃ / 52%第4の審判員窪田 陽輔
サガン鳥栖鳥栖
 
セレッソ大阪C大阪
 
  • 監督
  • 金 明輝
 
  • 監督
  • ロティーナ

<監督・選手コメント>

サガン鳥栖 金明輝監督
セレッソ大阪 ロティーナ監督

サガン鳥栖 小林祐三選手、高橋祐治選手、原川選手
セレッソ大阪 ブルーノ・メンデス選手、藤田選手、丸橋選手、清武選手、水沼選手、マテイ・ヨニッチ選手

国際Aマッチウィークによる中断期間直前の明治安田生命J1リーグ第14節。セレッソ大阪は敵地駅前不動産スタジアムでサガン鳥栖と対戦し0-1で勝利。
監督交代後3連勝中だったサガン鳥栖の連勝を止め、今季2度目の連勝を記録した。

■メンバー

サガン鳥栖の先発メンバーだが、前節鹿島戦から1人を入れ替え。外れたのはトゥーロン国際大会に出場する日本代表に選出された松岡君で、代わって入ったのは今季初先発となる安在。ロティーナをよく知るということで先発となったのだろうか。
またフェルナンド・トーレスはベンチからも外れている。

一方のセレッソ大阪の先発メンバーは、前節と全く同じ11人。共に練習に復帰したとの報道もあった柿谷、ソウザは前節に続きベンチ外となり、さらに舩木もトゥーロン国際大会に選出されたためベンチ外。代わって福満がベンチ入りしている。

■鳥栖はボールを前進させていたが

前節同様にこの試合でもセレッソは奥埜を前に置き、ボランチにはデサバトと藤田を並べてきたのだが、それは鳥栖のストロングポイントであるロングボールに対するセカンドボール争いを考慮してのものだったのだろう。このダブルボランチは鳥栖が自陣でボールを持っていたとしてもCBの前のポジションを守ることを徹底。ボール保持でボランチの1人が攻撃に出ることでポジションを動かしたとしても、ボールを奪われた時には既にもう1人は必ずCBの前にいるようになっていた。
セレッソのダブルボランチ
しかし、今の鳥栖はロングボール一辺倒ではない。
自陣ではボランチの1人が下がり3バック化し、特に左サイドの三丸を高い位置に取らせたりして、ボールを保持しながら攻め込もうという形も行う。
Jリーグでは、こういったボール保持に対して高い位置からプレッシングをかけるというのが比較的一般的だろう。実際にセレッソでもボールを奪いに行くまでではないにせよ、ボール保持を制限するためのアプローチをかけることも多い。
しかし、この試合でのセレッソはボール非保持でボランチを動かさない。となると、セレッソとしてはボール非保持で前線からアプローチをかけるような動きは取りにくくなる。前に出そうとするとボランチはどうしても動かざるを得なくなるからだ。
なのでセレッソは結果的にセットした状態の鳥栖のボール保持に対しては前線からアプローチをかけることはほとんど無かった。
鳥栖のボール保持
となるとセレッソのSHも当然下がるという選択をするので鳥栖はボールを保持するができる。なのでそこから空いているサイドを使って比較的簡単にアタッキングサードまでボールを運ぶことができていた。
DAZNの中継でもアナウンサーの方が鳥栖は上手くいっていると感じておられたのはこのためだろう。
ただし、セレッソとしては鳥栖のボール保持でこういった展開になることは想定内。
鳥栖のサイドからのボールを前進に対してセレッソは中央を閉めた4-4のブロックを作り、その前に奥埜を戻した4-4-1-1の形で対応する。
鳥栖はアタッキングサードでのプレーは増えていくものの、立ち上がりにセットプレーの流れから豊田がシュートを打たれた場面以外はチャンスらしいチャンスを作ることはできていなかった。

セレッソとしてはもう少し鳥栖がロングボールも使うことを予想していたとは思うが、ボールを持たれサイドからボールを運ばれるこの展開も慌てること無く対応できていた。

■狙い通りの戦い方を進めていたのはセレッソ

そしてセレッソはボールを奪ってからのボール保持で狙い通りのプレーができていた。

この試合での鳥栖は開始4分に豊田が木本に対してC2(ラフプレー)でイエローカードを受けた様に、立ち上がりは高い位置から激しく守備をしようと考えていた様子が伺えた。
がしかし、この直後の再び豊田がプレッシングに行った展開では、セレッソはいとも簡単にそのプレッシングを外して丸橋を経由しボールを前進。
さらに6分にはボールが少しズレたので通らなかったがデサバトから鳥栖のボランチ裏に入ってきた清武へとパスを出している。
序盤は運んだ先、アタッキングサードのところで詰まってしまう場面が続いたが、セレッソは立ち上がりから鳥栖がボールを奪いに来たところで立ち位置での優位性を使って逆に攻め込む形を立ち上がりから見せていたのである。

鳥栖もボールを運べていると感じていたかもしれないが、こういった部分でセレッソも立ち上がりから試合をコントロールできていると感じていただろう。

■狙いは3人目

ボランチの1枚を下げて3バック化
10分ほどからは守備のスタートラインを少し下げてきた鳥栖。まずは4-4-2でセットするようになる。
これに対してセレッソはボランチの1人をCBの間などに落として3バック化を図る。
この3バック化に対して鳥栖は最初から枚数を合わせて3人でプレッシングをかけるというようなことはせず、まずはトップの2枚で最終ラインの3人に対応する。
数的不利には献身的な運動量でなんとかしようとするのが鳥栖の基本的なやり方である。
鳥栖のプレッシング
しかし、ここから2トップで3バックに対してアプローチをかけることでサイドに誘導できると、「ハマった」と判断して3人目のSHが出てきて、同時にSBがボールサイドのSBも抑える。
これが2トップに連動してプレッシングをかける、「はめ込む」鳥栖の守り方だ。

がしかしセレッソは連動してこの3人目が出てくる動きを逆手に取った。
セレッソのプレス回避左
先の図の状況、安在が木本に対してアプローチに出てくるセレッソにとっての左サイドであれば、木本にボールが渡った時には清武は中へ入る。これによって木本が清武と丸橋という2つの選択肢を持つことができる。そして小林は清武に行くのか丸橋に行くのかをいう2択を突きつけるという形をとった。
木本は小林の動きを見てどちらに出すか決めるだけだ。
ちなみに安在に詰められのでどちらも難しいのであれば、第3の選択肢キム・ジンヒョンへのバックパスを選択しても良い。もう一度やり直せばいいだけだ。
セレッソのプレス回避右
セレッソにとっての右サイドでも同様、ヨニッチにクエンカが来れば松田と水沼(奥埜)という選択肢を作る。ダメならキム・ジンヒョンで良い。
そしてさらに、右サイドは左サイド以上に複雑というかバリエーションがあった。
それは藤田(もしくはデサバト)が最終ラインに落ちた時に、松田は左サイドでの丸橋同様に外に開いて高い位置を取るというポジションを取る形だだけでなく、内側に入る動きも見せていたからだ。
つまり、藤田が落ちる3バック化の時にWBは丸橋と水沼、松田はデサバトとボランチを組むようなポジショニングも見せていたのだ。
ここから松田は、ヨニッチにクエンカがアプローチに出ると再び外へと移動。この松田に対して左SBの三丸は目の前に水沼がいるのでアプローチに出られない。もしアプローチに出てしまうと水沼に裏を取られる。
となると原川が出ていくことになるが、そうなるとデサバトが空く。デサバトに福田が行けばそこに清武が降りてくる。清武に安在が行けば丸橋はフリー。

セレッソが右サイドで鳥栖のプレスを外して左に展開し丸橋がフリーで持ち出すという形を何度も作っていたのはこの展開である。
試合後に原川が「僕たちがプレスに出て行くと空いたスペースを自動的に突かれることが何回かあったのでちょっと嫌な感じでした。」状況もこれだ。
39分の得点シーン
そして39分の先制点も基本的な考え方はこれまでと同じ。
ここではボランチが下がるのではなく松田が残って3バックの右に入ると、松田にボールが入った瞬間にクエンカがアプローチ。しかし松田は藤田にパスを出すと、藤田はワンタッチでボランチ裏の清武へ。そして清武から丸橋へ展開、丸橋のクロスをメンデスが合わせセレッソが先制する。
この形は教科書に載せたいぐらいパーフェクトな展開だったが、まず松田がデサバトではなく藤田へとパスを出したのはデサバトにアプローチに出ようとしていた原川よりも福田が遅れていたからだった。
なぜ遅れていたかというと松田にボールが入る前の木本のところで清武が福田と安在の間に顔をだしており、この清武の動きに福田は引っ張られていたからだ。
そしてその分福田は藤田との距離も遠く、アプローチの角度も悪い。なので藤田はワンタッチでボランチ裏の清武へパス。清武がフリーで前を向いた時点で勝負ありである。
そしてこのボランチ裏へ清武が入る動きは前半6分からセレッソが狙っていた形でもある。

さらに後半に入ってもセレッソの流れは変わらず。
51分にはオフサイドになったものの、今度は松田がサイドに出て水沼が内側に入ることで清武が抜け出す場面を作っている。

■コントロールしきれなかった後半

57分〜
52分に鳥栖は足の甲を痛めた豊田に代えて小野を投入。さらに57分には安在に代えて高橋義希を投入。高橋義希がボランチに入り福田が右SHへと移動する。
左サイドの片上げ3バック
するとセレッソは3バック化の形を変更。
前半はCBの間にボランチを落として3バック化を図っていたが、ここからは松田、ヨニッチ、木本で3バックになる左の片上げ3バックへと変える。
これは豊田がいなくなったことでハイボールの心配がなくなったからだろう。

しかしここからセレッソは鳥栖の攻撃を受けてしまう時間が長くなる。
そうなったのは鳥栖が前がかりになったからなのだが、それに対してセレッソは立ち位置のギャプから一気に裏を狙うような一発狙いのパスが増えてしまったからだった。
簡単にボールを失う場面が目立つようになる。

鳥栖のボール保持に対しては4-4-1-1の形になり最後は中央を閉めているので組織を崩されるという場面は無かったが、ボール保持の時間が作れないとどうしても押し込まれることになる。
となると53分や67分の金崎のシュートの様にスクランブル的な形からシュートを打たれることにつながってしまう。
セレッソとしてはこのような時間帯だったとしても、試合をコントロールするために落ち着いてボールを繋ぐことができるようにならないといけないだろう。
77分〜
77分、セレッソは藤田に代えて高木を投入。高木は前線に入り、奥埜がボランチへ。
ボール保持で動きをつけることができる奥埜をボランチにいれることでボールをもう少し保持できるようにしたかったのだろう。
90+2分〜
鳥栖は82分に小林に代えて原を投入。セレッソも83分に清武に代えて田中亜土夢。さらに90+2分に水沼に代えて片山を投入。
鳥栖は結局ブロックの外側からのクロスぐらいしか攻撃の手がなく、セレッソはそのまま逃げ切り試合終了。セレッソが0-1で勝利し、今季2度目の連勝。そして鳥栖の連勝を3で止めた。

■その他

基本的にはやりたいことができて狙い通りに得点を奪った、セレッソのここまでの積み上げを十分感じさせる充実した試合だったと言えるだろう。
改善点は鳥栖が前がかりになったときの対応。後半勢いを増した鳥栖に対してもおそらくもっとボールを持つことができたはずだ。

ここから国際Aマッチウィークにより試合は1週間空くことになるが、おそらくその間に怪我人も帰ってくるだろうし、さらなる積み上げも期待できる。
中断明けはチームのさらなる進化に期待したい。



3 件のコメント :

  1. いつも拝見しています。
    質問なのですが、このチームに柿谷やソウザを組み込むことは可能だと思われますか?合わないでしょうか?

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    返信
    1. コメントありがとうございます。
      柿谷やソウザを組み込むことももちろん可能だと思いますよ。
      今のメンバーも行っているように、そのためには彼らの強みを活かすために何をして何をしないのかという整理が必要となってくるでしょうが

      削除
    2. 遅くなりましたが、コメントありがとうございました!彼らが加わったロティーナのスカッドも見てみたいですね

      削除

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