2016年7月31日 18時00分:京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場
予想スタメン |
前節中3日連戦の最後の2試合で今シーズン2度目の連敗を喫したセレッソ。1週間空いた明治安田生命J2リーグ第26節はアウェイ京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場で京都サンガFCとの対戦です。
■前回の対戦
前回の対戦は4/29の第10節。本拠地キンチョウスタジアムで対戦しセットプレー2本で敗戦。今シーズン初の連敗を喫した試合となりました。この試合の前、第9節に開幕からの無敗記録がストップしたセレッソ。「何かを変える=選手を入れ替える」のセレッソはこの試合ではメンバーを変更。リカルド・サントスがベンチスタートとなりワントップに入ったのが杉本。右SHには関口を起用していました。
また京都もこの試合では変更がありました。変わった部分はSHのポジションを入れ替えた事。それまでは右SHに左利きの堀米、左SHに右利きの山瀬とカットイン型の選手を配置していたのですが、この試合では利き足通り右利きの山瀬が右SH、左利きの堀米を左SHに起用。それにより中にというよりもまず縦にという速い攻撃を徹底してきました。
そしてこの試合で徹底して狙われたのがCKの守備。ストーン裏を狙われ開始8分にはアンドレイ、48分には本多にCKから決められました。
このセットプレーからの2失点もあって高さの無い関口は52分で交代。リカルド・サントスを投入するというバタバタ具合でした。
そしてそのセットプレーで先に失点した事で開幕から続いていた攻守にバラバラなチーム状態が顕著化。攻撃では柿谷が引いてボールを受け何とかボールを運ぼうとしますがコンパクトなブロックを作る京都の守備を崩せず、逆に縦に速いカウンターを受ける展開に。
そしてそれに対しても結局人を代えるだけでしか対抗できないセレッソはPK失敗もありそのまま0-2で完敗という試合となりました。
■現在の京都サンガFC
前回対戦から9試合負けなしと波に乗ったかと思われた京都ですが、その後けが人などの影響もあり19節からの前節までの8試合(震災の影響で20節と21節の間に開催された8節の熊本戦を含む)で2勝3分3敗とペースダウンしています。なにより深刻なのがこの8試合で7得点という得点力不足。2点以上取った試合が無いというのは少し深刻です。またその中でも先制するものの後半60分以降に追いつかれて引分けという形が多くなっています。
京都のシステムは4-4-2。前回対戦時はまだスーパーサブ的な立ち位置だったエスクデロが完全にスタメンに定着し少し下がり目のFWとして2トップに入っています。
もう1枚のFWというか開幕からFWの軸となっていたのは長崎から加入したイ・ヨンジェでしたが20節の松本戦で負傷。ですので現在はエスクデロを軸にダニエル・ロビーニョと有田がポジションを争うという形になっています。
こうやって見るとあきらかですが京都のFW陣はいずれもパワフルな選手ばかり。
突進力のあるドリブルを見せる選手が多くなっており、その分フィニッシュに絡む部分は複数の選手が絡むコンビネーションというよりも1人か2人の関係で成立しているプレーが多くなっています。
だたその中でもエスクデロが軸となっているのは、(本人も含めて)パワフルな選手が揃うFW陣の中でもエスクデロが最も回りの選手を使うプレーが上手いからでしょう。
またさらにこの夏の移籍期間でキロスという高さのあるFWを獲得しています。
中盤で中心となっているのは堀米。前回対戦時もかなり手を焼きましたが変幻自在のドリブルとトリッキーなプレー、そして正確な左足のキックと京都で最も厄介な選手です。そして堀米と逆サイドに入るのが山瀬。23節の徳島戦で負傷交代となりましたが既に練習に復帰しているとのことです。
中盤のセンターに入るのはアンドレイと佐藤健太郎。アンドレイは高さもありセットプレーのターゲットとしても活躍しています。
最終ラインでは、CBは菅沼を中心に、一時はポジションを掴みかけた高橋祐治が脳震盪で離脱した後まだコンディションが戻っていないので、下畠と染谷がポジションを争っている状態。
高さのある相手には染谷、スピード系には下畠という使い分けをしているのかなという印象です。下畠はユーティリティさを活かして左右のSBのバックアップを務めています。
そしてSBは右に石櫃、左に本多。GKの菅野も含めて不動のメンバーです。
戦い方としては高い位置で縦横にコンパクトな4-4-2のブロックを作る事を徹底。
追いかけ回すという形ではありませんが。高い位置からプレッシャーをかける事でDFラインを高く上げてきます。
ただその守備ブロックはボールサイドに寄る意識が強く逆サイドに大きなスペースを作る事もあり、そのカバーで後手を踏んでしまう事もあります。
またそのコンパクトな守備は2列目が3列目との間をかなり意識したものなのですが、1列目の守備はその距離感に対する意識が高くないので1列目の2トップと2列目3列目の4-4の間に大きくスペースを作ってしまう事もあります。
攻撃での一番の狙いは縦に速い攻撃のようですが、ボールを繋いで攻める事もできる。ただボールを繋いで攻める中で相手を動かす様な攻撃はあまりなく、どちらかと言えば個人技爆発待ち。
攻撃の中で最も可能性を感じさせるのは前回もやられたセットプレーでしょう。
■プレビュー
この試合で田中と丸橋が累積警告で出場停止なるセレッソ。前節の内容も含めてメンバーの変更が予想されますが、前回対戦時にセットプレーでやられている事もあるので、中盤はトップ下にソウザを入れボランチに山口と山村が並ぶ形に。また出場停止となる2人のポジションには、CBは茂庭、左SBは椋原が離脱中という事もあり練習試合でも試された藤本が入る形となりそうです。この試合を前に選手登録が完了したベサルト・アブドゥラヒミはベンチからのスタートとなるでしょう。一方の京都もアンドレイが累積警告で出場停止。また負傷のイ・ヨンジェが戻ってきている事や、広島から期限付きで加入した吉野や、長身FWのキロスとメンバーの入れ替わりはありそうです。しかしキロスはコンディションがまだまだの様で、イ・ヨンジェもいきなり先発は考えにくいので、2トップは前節同点ゴールを決めた有田とアシストをしたエスクデロのコンビ。
ボランチも前節山瀬が不在の中左SHで先発しHTで交代と厳しい結果となったものの、前々節には欠場したアンドレイの代役としてボランチでフル出場した國領が佐藤とコンビを組む形になりそうです。
セレッソはこの試合で京都のコンパクトな守備ブロックをいかに崩せるかがポイント。
そのためにサイドチェンジを使い相手を動かしていきたい所です。またサイドチェンジをするためにはボランチの所でボールを保持できるかどうかもポイント。
立ち上がりの京都はかなり積極的にプレッシングに来る事も考えられますが、1列目と2列目以降の守備意識にかなり差があるので必ずそのあいだは使える様になるはずです。
ソウザがトップ下に入ると裏を狙う選手がいなくなるので、崩し切れずにミドルシュートが続く展開になる可能性もありますが、サイドチェンジから清原と松田の関係でSBの外側のスペースを使い、そこを使えるとCBとSBの間も空いてくるので、右サイドからチャンスを作っていきたい所。
また京都は60分以降はほぼ間違いなく間延びしてきます。
その時に勝負をかけれる状態である事も重要。早めに失点してしまい焦ってしまうと、後手を踏むことになり選手交代などで自らペースダウンをしてしまう可能性もあるので、たとえ失点したとしても焦ることなくゲームを進めていく事が大切になりそうです。
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