2018年8月15日 19時00分:キンチョウスタジアム
予想スタメン |
明治安田生命J1リーグ 第22節、セレッソ大阪は本拠地キンチョウスタジアムで清水エスパルスと対戦する。
■前回の対戦
前回の対戦はほんの1ヶ月前に行われた試合なので覚えている方も多いだろう。ワールドカップ中断明け初戦となる7月18日に行われた第16節、IAIスタジアム日本平で行われた一戦はホームの清水エスパルスが得点を重ね3-0で完敗となった。清水エスパルスは竹内が負傷離脱しているため白崎をボランチに入れた4-4-2。クリスランと北川の2トップに左SHにはデューク。4バックは立田、ファン・ソッコ、フレイレ、松原と並んでいた。
一方のセレッソ大阪は直前の山口、キム・ジンヒョンのワールドカップ組が復帰したものの、天皇杯3回戦で柿谷が負傷。ソウザもベンチ外となり、ボランチには山口とオスマル、SHには水沼と清武、2トップは杉本とヤン・ドンヒョンが入る4-4-2だった。
この試合で清水が狙っていたのはボランチを自由にすること。
セレッソの4-4-2は4-4と2の連動性が低いのでどうしてもここが分断されやすい。清水は立ち上がりからアーリークロスを多用することでセレッソのDFライン下げようとし、中盤の4枚もそれに連動するが、2トップは連動しないので4-4と2の間にスペースができる。その結果、ここで河井と白崎のダブルボランチが自由を得ることとなった。
白崎は本来もう一列前の選手だが今の清水のやり方だと最適なポジションは無い。そんな中で竹内が離脱したためボランチ起用となっているのだが、こうしてセレッソの布陣を分断したことでその技術をふんだんに出せる状況を作り出すことができる状況を作った。
そんな状況で清水はファン・ソッコのビューティフルゴールで先制、さらに自由を得ている白崎が起点となってセレッソの右サイドを崩し北川のゴールで追加点と理想的な展開で試合を進める。
セレッソも何とか状況を改善しようと、61分でヤン・ドンヒョンを下げ清武をトップ下に移動。すこしずつ状況が改善されはじめるが、そんなタイミングで清水がスローインからの展開でクリスランが決め3-0。
そしてセレッソの攻撃に対しては4-1-4-1にして中盤のスペースを消すことで対応。きっちりとセレッソを分析し手を打った清水が攻守に圧倒し完勝したという試合になった。
そしてこの試合からセレッソは勝ちを得ることができていない。
■現在の清水エスパルス
前回の対戦から1ヶ月も経っていないが、夏の移籍期間が始まったことで清水は戦力的に大きな補強に成功している。新戦力として加わったのは2015年サンフレッチェ広島でシャドゥのポジションに入り得点を量産したドウグラス。アル・アインに移籍しその後トルコでもプレーしていたが、目立った活躍はできなかったようで日本に帰ってきた。
そしてチームに加わった第17節に途中出場でデビューするといきなりゴール。さらにここまで出場4試合で3ゴールと大爆発している。
ドウグラスは大柄でテクニックもある選手なのだが最も力を発揮するのは前向きにプレーした時。なので広島でも1トップではなくシャドゥでブレークしたのだが、清水が採用している2トップと縦に速いショートカウンターの戦術がドウグラスの特徴に見事にフィットした。
前回のセレッソ戦で固まった、ボランチ白崎、右SBの立田を入れた戦い方にドウグラスが加わったチームはさらに強力になったといえるだろう。
しかし今節に向けては、右SBの立田がアジア大会に出場するためチームを離れ、さらにドウグラスが前節川崎フロンターレ戦の前半終盤に守田と交錯し脳震盪の様な状態になり途中交代。下がるときも自分で歩くことはできていたが、もし脳震盪の症状が出ていた場合は復帰するためには段階的な手順を踏まないといけないため今節の出場は厳しそうだ。
ちなみに前節ドウグラス交代後は石毛を投入し4-1-4-1に。セレッソ戦でも見せたこの4-1-4-1は中盤のスペースを埋めてカウンターで逃げ切るための方法として戦い方のパターンの1つとなっているが、川崎の攻撃の前に中盤4人と1トップに入った北川の距離が空いてしまい前線で孤立。さらに川崎に固めたはずの中央を割られ後ろから飛び出した大島に得点を決められ1-2で敗戦。
これでセレッソ戦以降3連勝と結果を残していたが、鹿島戦、川崎戦と2連敗となった(18節は台風のため延期)。
■プレビュー
セレッソ大阪のメンバーだが、柿谷、山村に加えヤン・ドンヒョンもまだという状態なので前節に引き続き3-4-2-1の布陣が濃厚。変化があるとすればシャドゥのポジションで高木に変わって福満というところだろう。福満はサイドに出るだけではなく中央で裏への飛び出しや起点となるプレーもできるのでこの布陣にはフィットしそうだ。
一方清水エスパルスのメンバーだが、先にも書いたように立田がアジア大会でチームを離れ、ドウグラスが前節のアクシデントで欠場が濃厚。となると右SBにはワールドカップ中断前に右SBで出場していた飯田が入り、またフレイレのSNSでクリスランとの写真をUPしていたので2トップは北川とクリスランが入る4-4-2が濃厚だろう。
試合のポイントとしてはセレッソはミスマッチを有効に使えるかどうかになるだろう。
攻撃では、前節でもそうだったが、3バックの両サイドは相手にとって最もプレッシャーをかけにくい場所になる。セレッソとしてはここを起点にボールを保持し右SBの飯田の裏を使っていきたい。飯田は前に出た時のプレーには目を見張るものがあるが、守備面では少し不安がある。なので中断前にはポジションをつかんでいたものの中断期間で修正が加えられ天皇杯3回戦でファン・ソッコの右SBを試し、セレッソ戦以降は立田が起用されることとなった。
特に中断期間前の第14節湘南戦ではいろいろなアクシデントもあって結果的に勝利したもののミスマッチに対して内容では圧倒され、サイドで後手を踏みその結果中央にもバンバン縦パスを入れられることとなっていた。
この試合でもセレッソはサイドを有効に使うことで中央も狙える形に持っていきたい。
前回の清水戦以降厳しい戦いが続いているセレッソだが、徐々に内容が上向いていることは間違いない。ここでそのきっかけとなった清水を叩くことで再び上昇気流に乗っていきたいところだ。
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