2018年8月18日土曜日

明治安田生命J1リーグ 第23節 vs V・ファーレン長崎 プレビュー

2018年8月19日 18時00分:トランスコスモススタジアム長崎

予想スタメン

前節清水戦に勝利しようやく長いトンネルを抜けたセレッソ大阪。明治安田生命J1リーグ 第23節は敵地トランスコスモススタジアム長崎でV・ファーレン長崎と対戦する。


■前回の対戦

前回の対戦は5月5日行われたちょうど10試合前の第13節。ヤンマースタジアムで行われた一戦はセレッソ大阪が柿谷・丸橋・水沼のゴールで3-1と勝利している。

第12節から中2日で行われたこの試合では、セレッソは杉本、清武、ソウザ、木本が負傷離脱中。前線では柿谷がヤン・ドンヒョンと並び、2列目には高木と福満。ボランチはオスマルと山口。最終ラインには丸橋、山下、ヨニッチ、松田が入り、GKにはキム・ジンヒョンが入る4-4-2を採用。
一方の長崎は、第12節の鹿島戦で徳永、中原、翁長を休ませていたこともあってこの試合では先発復帰。一方でこの試合の前まで6試合連続先発出場を続けていた古巣対決となる黒木はベンチ外。ファンマもベンチスタートとなり、鈴木武蔵が1トップで澤田と中村慶太がシャドゥ。両ワイドには翁長と飯尾、ボランチには中原と新里が入り、3バックには田上、高杉、徳永。GKは徳重という3-4-2-1の布陣を組んでいた。

連戦ということもあってか、序盤はハイプレスというよりもブロックを組んでセレッソを引き出し、鈴木武蔵のスピードを活かしたカウンターを狙うという戦い方を選択した長崎。
先制するに越したことはないが前半は0-0でもOKのロースコアゲームという狙いが感じられたが、前半30分に自身の守備から得たチャンスで柿谷が高杉をアンクルブレイクに陥れるテクニックを披露し先制。さらにその8分後には丸橋がFKを直接決めて2-0と、個々のクオリティの高さで長崎の狙いを打ち砕く。

2点をリードされた長崎は前がかりになり、シャドゥがハーフスペースに立つことでセレッソの4-4を攻略しにかかると後半立ち上がりにクロスから中村慶太がゴール。一気に前がかりになる長崎に対してセレッソは中途半端な対応になってしまい試合の主導権を相手に渡してしまっていた。ここで長崎は畳み掛けようと幅広く動いていた鈴木武蔵から中央でドンと構え、クロスに対しては必ずファー待ちするファンマを投入。
片側でボールを持って相手を引き寄せオープンサイドを作ってからサイドチェンジで一気にボールを運びクロスというシンプルな形で攻撃を仕掛けてくる。
長崎のこの形からいくつか危ない形を作られたセレッソは柿谷を下げて5-4-1にし、ファー待ちするファンマに対しても山下と山村で対応できる形にすると試合は膠着。
長崎は右サイドにベン・ハロランを投入し何とか前への勢いを出そうとするが、86分にキム・ジンヒョンからのロングキックをヤン・ドンヒョンが落とすとそのボールを拾った高木がドリブル突破から折り返したボールを水沼が決めて3-1。

途中の試合運びには課題もあったがしっかりと勝ちきったという試合だった。

■現在のV・ファーレン長崎

J1初挑戦となった今季序盤はなかなか勝利が挙げられなかったものの4月の4連勝で一気に勝ち点を積み上げたのが前回対戦前。
しかし、第18節でFC東京に競り勝つという素晴らしい試合を見せたものの、中断期間明けの7試合で1勝1分5敗と厳しい結果が続き、前節終了時点でついに降格圏となる17位へと順位を落とした。
とはいえこの5敗中2点差以上つけられたのは前々節の広島戦のみ。黒星は多いが簡単にやられているという訳ではない。
また夏の移籍市場で獲得したヨルディ・バイスはすでにDFリーダーとなっており、磯村も怪我なのか20節以来ベンチからも外れている黒木に代わって出場を続るなどチームの戦力となっている。さらに移籍期間最終週に徳島からサイドプレーヤーの大本を獲得している。

戦い方の特徴として見られるのは、守備ブロックを下げるのが早くなっているということ。
前半戦ではは3-4-2-1と3-1-4-2を併用し守備のスタート位置を高く設定することも多かった長崎だが、中断期間再開以降は3-4-2-1を多用。この形でも相変わらずファーストディフェンスは速いが、そこで一気にボールを奪いに行くというよりも狙っているのは相手のカウンターを止めることで、その間に他の選手はすばやく自分のポジションに戻り5-4-1の布陣を形成する。
この守備の変化がデータにも表れており、中断期間前までは1試合あたり2.9回を記録していたアタッキングサードでのタックル数が、再開後は1試合あたり0.9回とかなり少なくなっている。

ただこのブロックを下げる守り方は決してネガティブな要素ではない。
実際に失点数も中断期間前の1.73点/試合から1.29点/試合と失点数を減らしている。
その最大の要因が先程も書いたヨルディ・バイスを中心とした3バック。ヨルディ・バイスは加入後初出場となった第18節FC東京戦から相手の攻撃を跳ね返し続けている。

ただ守備を改善させた一方でボールを奪う位置が低くなったことも影響し得点力は低下。中断期間前の1.4得点/試合から0.6得点/試合となり、7試合中4試合が無得点試合となった。
攻撃の形に関しては前回のセレッソ戦を含め前半戦はトップの位置にも入ることが多かった鈴木武蔵が、中村慶太が負傷離脱していたことの影響もあるだろうが、シャドゥに固定。翁長、飯尾の両サイドが縦にボールを運ぶクロスと合わせて、ボールを奪うとトップに当てて鈴木武蔵を走らせるという形が多く見られている。

ただ、この再開後の負けパターンとなっているのは、粘りを見せたディフェンスで守るものの一瞬の隙を突かれて失点。そしてその1点を返せないというもの。
それを踏まえて鹿島戦では、序盤少しチーム全体を高い位置にあげラッキーな形で先制したが、その後スペースを使われ前半に2失点。後半は鹿島に試合を完全にコントロールされチャンスらしいチャンスを作れなかった。

■プレビュー

V・ファーレン長崎のメンバーだが、連戦となるが天皇杯ですでに敗退しているので来週ミッドウィークに試合は無い。それを考えると大きなメンバーの入れ替えはなさそうだ。
可能性があるとすれば故障から復帰し、前々節、前節と途中出場となっているている中村慶太。
ファンマが3試合連続で先発出場中で、前節はそのファンマに代わり中村慶太が途中から出場しているので、今節は中村慶太が先発、途中からファンマが出てくるという形も考えられそうだ。

一方のセレッソ大阪のメンバーだが、山村、柿谷、ヤン・ドンヒョンが離脱中で、前々節から採用している3-4-2-1がまだまだ発展途上であることを考えると、こちらも大きなメンバーの入れ替えは無いだろう。
可能性があるとすれば福満。前節は体調不良でベンチ外となったが、すでに復帰しているので今節はシャドゥで先発出場となる可能性もあるだろう。

おそらく長崎は今節もそれほど高い位置から守備は仕掛けてこないだろう。となると長崎の狙いはカウンター。セレッソは前節クリスラン、石毛、金子の走力を活かしたカウンターで失点シーンだけでなくそれ以外にもいくつもチャンスを作られてしまっている。
長崎も同じ様な狙いを持って戦ってくるだろう。鈴木武蔵はもちろんもし先発となれば中村慶太も積極的に背後を狙ってくる。前節からトレーニングの時間はあまり取れていないだろうが、木本、ヨニッチ、オスマルの3バックを中心にどれだけ改善できているかがポイントとなるだろう。

一方攻撃では、ミラーゲームとなり相手はブロックを下げるためそう簡単にスペースは生まれない。必要以上に前がかりになると相手のカウンターの餌食となるので、そうなっても焦れずにボールを保持することが大切だ。長崎はセットプレーからのリーグ最多タイとなる10失点を喫っしており、CKの守備がマンツーマンなので得意のニアへの速いボールで十分チャンスはつくれるはず。またここ最近の長崎は少しブロックを下げすぎてしまう場面もあるのでソウザのミドルシュートで得点ができればさらに試合は楽になる。

前回ようやく長いトンネルから抜け出したセレッソにとってはこの試合で勝ち点3を取れるかどうかはかなり重要だ。再び上昇気流に乗るためにもアウェイできっちりと勝ちきりたい。

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