セレッソ大阪 | 2 | 0 | 前半 | 0 | 1 | 名古屋グランパス |
2 | 後半 | 1 | ||||
延長前半 | ||||||
延長後半 | ||||||
PK戦 |
フォーメーション |
セレッソ大阪 | 名古屋グランパス | ||||||
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選手名 | 番号 | 位置 | シュート | シュート | 位置 | 番号 | 選手名 |
キム ジンヒョン | 21 | GK | 0 | 0 | GK | 1 | 楢﨑 正剛 |
藤本 康太 | 4 | DF | 0 | 0 | DF | 32 | 田中 隼磨 |
丸橋 祐介 | 14 | DF | 1 | 1 | DF | 22 | ダニエル |
酒本 憲幸 | 17 | DF | 0 | 4 | DF | 4 | 田中 マルクス闘莉王 |
山下 達也 | 23 | DF | 0 | 0 | DF | 6 | 阿部 翔平 |
扇原 貴宏 | 2 | MF | 1 | 0 | MF | 8 | 藤本 淳吾 |
山口 螢 | 6 | MF | 0 | 2 | MF | 28 | 田口 泰士 |
枝村 匠馬 | 16 | MF | 1 | 0 | MF | 20 | ダニルソン |
シンプリシオ | 30 | MF | 2 | 0 | MF | 35 | 田中 輝希 |
柿谷 曜一朗 | 8 | FW | 1 | 0 | MF | 11 | 玉田 圭司 |
エジノ | 9 | FW | 3 | 4 | FW | 16 | ケネディ |
武田 洋平 | 1 | GK | GK | 50 | 高木 義成 | ||
茂庭 照幸 | 3 | DF | 0 | DF | 3 | 牟田 雄祐 | |
新井場 徹 | 7 | DF | DF | 23 | 石櫃 洋祐 | ||
楠神 順平 | 10 | MF | 0 | 1 | MF | 9 | ヤキモフスキー |
横山 知伸 | 18 | MF | MF | 13 | 磯村 亮太 | ||
南野 拓実 | 13 | FW | 0 | 0 | FW | 19 | 矢野 貴章 |
杉本 健勇 | 20 | FW | 0 | FW | 27 | 田鍋 陵太 |
9 | シュート | 12 |
---|---|---|
12 | GK | 4 |
7 | CK | 3 |
12 | 直接FK | 13 |
5 | 間接FK | 6 |
5 | オフサイド | 6 |
0 | PK | 0 |
セレッソ大阪 | 名古屋グランパス | |
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エジノ(57') 柿谷(67') | 得点 | ケネディ(90'+1) |
枝村→南野(86') エジノ→楠神(90'+2) 柿谷→杉本(90'+4) | 交代 | 田中 輝希→ヤキモフスキー(58') 田口→牟田(68') 玉田→矢野(79') |
シンプリシオ(13') | 警告 | 藤本(26') ダニルソン(33') ダニエル(82') |
退場 |
セレッソのメンバーは、水曜日のナビスコ鹿島戦から南野を外してこの試合を休んだシンプリシオを戻しただけ。柏戦で痛めた茂庭はすでに練習復帰しているが柏戦、ナビスコ鹿島戦と抜群のパフォーマンスを見せた山下と、ナビスコ鹿島戦で初ゴールを上げたエジノはそのまま継続してスタメンに入る。
一方の名古屋は、ナビスコカップ新潟戦で決勝トーナメント進出の可能性が全く無いにもかかわらずメンバーを全く代えずダニエルのボランチ起用をテストし勝利したが、その試合で好調の小川がケガをし、増川もモモ裏を痛めたという事でダニエルがCB、ボランチには田口、左SHには田中輝希が入る。
■名古屋の守備の攻略方法
名古屋の守備 |
そして雷で開始時刻が遅れた去年のホームでの対戦の時と同じように、SBにボールが入ればSHがチェックに行くものの、低い位置でボールを受けるボランチはほぼ放置。
それよりも4-4のブロックを作る事を優先し、仮にボランチやSBから長いボールが入ってもデカくて強い選手で跳ね返してしまおうという狙い。
ボランチとCBの前を狙う |
扇原から裏へ抜ける柿谷への一発のパスというのは名古屋の守備は最終ラインのはね返す力は強いので難しい。なので先ずCBの前を攻略して裏を使おうという事です。
このCBの前のスペースを広げ進入する為にSBを上げてFWにクサビを入れるんだけど、効果的だったのは枝村の動きでサイドから中央に進入するフリーランや、一旦ブロックの外でボールを受けて叩いてから中に入っていく動き、そしてそこから下がってボールを受けるFWの空けたスペースに入っていく動きで徐々に中央のスペースを侵食していく。
またシーズン序盤は全く効果的なプレーをできてなかったエジノが何気に中央でボールを受けてさばくプレーを見せていたのも大きい。
名古屋の守備が、個々には強い選手がいっぱいいるんだけどチーム全体でどこでどうやってボールを取るのかがハッキリしていなかった事もあって、立ち上がりからセレッソがペースを握っていました。
■ケネディとその周りのスペース
セレッソの守備陣形 |
ここ数試合は前から追って自らバランスを崩してしまうことも多かったけど、この日は深追いする事もあまりなく4-4-2でセットする事が優先されていた。
セレッソ守備の形 |
ケネディの高さはずば抜けており、良いボールが入ってしまうとどうしようも無い所があるので、セレッソは良いボールを出させない為に、2トップが名古屋のボランチの所から守備を始め、SBにボールが出たらSHがキッチリ寄せる事を徹底しケネディへのボールの出どころを潰しにかかる。
そしてケネディが少し引いてきて頭でフリックしたボールを両SHや玉田が空いたスペースに飛び込んでくる形に対しては、CBの1枚がケネディにしっかりつく事、セレッソのボランチはCBの前で固定しこぼれ球のケアを徹底する事、CBのもう1枚は中央のスペースをカバーする事、飛び込んでくるSHをSBがキッチリ捕まえる事、を徹底する。
この方法でセットプレーやセレッソのセットプレーからカウンター気味にボールを運ばれた時以外は名古屋が効果的な攻撃を見せる事はほとんど無かった。
■CBの前を攻略
先制点の形 |
ボランチの所にほとんど来ないということはボランチが前向きでボールを持てる。
という事でシンプリシオがボランチのポジションの所でフリーで前を向き、ワンツーから飛び込んでいき、パスを受けたエジノが左足でゴール。セレッソが先制する。
シンプリシオの得意な形なんだけど、ブロックの外では比較的フリーでボールを持つことができていたのでこのゴールの前、前半から何度かワンツーやドリブルで入ってくる形を見せていた。
58分〜 |
先制された事で名古屋も少し人数をかけて攻撃してくる様になるんだけど、そうなれば守備の怪しさが目立つようになり、スペースを柿谷や山口に使われる場面が増えてくる。
そして67分。
ボールを失ったエジノが執拗に守備をするもダニルソン、田口、闘莉王とボールを下げられる。しかしその闘莉王からのパスを枝村がカット。
枝村がボールを奪った瞬間にミスをした闘莉王と阿部の間にあるスペースへすでに走りだした柿谷へ強めのパスを出すと、それを柿谷が芸術的なトラップで完全に抜け出しゴール。セレッソがリードを広げる。
柿谷のトラップは闘莉王も阿部も届かない、間に合わない位置に絶妙にコントロールされたスーパートラップだった。
■名古屋の反撃のカード
68分〜 |
闘莉王を前線に上げてケネディとの2トップにする。
田口を下げた事で名古屋の攻撃はもうロングボールを蹴るだけ。
ただ、ここでここまで以上に攻撃の形が無くなった名古屋に対して余裕を持ちすぎたか試合を決める3点目をあげる事ができなかった。
丸橋、シンプリシオ、柿谷、山口とチャンスはこれまで以上に作ってたんですけどね。
79分〜 |
前線にデカイ4人を並べた4トップにとにかくボールを入れようというパワープレー作戦に。
アディショナルタイムにケネディにFKから決められてしまい2-1とされ、さらにその後も危ない場面を作られましたが、セレッソも南野、楠神で前線のスピードと杉本で最後に高さを入れて逃げ切り2-1で勝利。
スコア上は2-1だけど内容は圧倒しての勝利だった。
■その他
スコア上では僅差になってしまいましたが内容的には完勝でした。
僅差になってしまったのは3点目を取れなかった事と終盤のゲーム運びですが、徐々に良くなっているとはいえここは今のチームの課題ですね。
ケネディのゴールのシーンは実際はオフサイドなんですが、その他にも危ないシーンを作られていました。内容的にはかなり差があったんですが、そうじゃない感じにさせてしまいました。
3-0にすればゲームを終わらせてしまう事ができるのに、2-0になっていい流れだとちょっと油断をしてしまうというか、余裕を持ちすぎるというか、0-0や1-0の時に比べるとちょっと遊びが増えてしまう。
柿谷自身も昨年からFWで起用される様になってゴールへの意識はかなり高くなりましたが、自分がゴールを決めてリードするとちょっと周りに取らせようってプレーが増えますね。
これは周りがいい状態なのにパスを出さずにって事じゃないんですけど、今得点ランキングで争っている渡邉千真や佐藤寿人、工藤壮人、大久保嘉人、豊田陽平なんかは1点ぐらいじゃ満足せずにどんどん自分のゴールにこだわったプレーをするので、柿谷にも1点ぐらいで満足せずにもっとどん欲にゴールを狙って欲しいなあと思います。
まあ彼らはずっとストライカーとしてやってて柿谷は元々そうじゃ無かったからなんでしょうけど、そこにこだわれる様になれば得点王ぐらいなら間違いなく取ってしまう選手だと思いますので。
あと、最近良く取り上げられる様になってきた柿谷のトラップについてですが、よく素晴らしいトラップの時に「足に吸い付く様な」っていう表現をされる事がありますが、柿谷のトラップはそういう感じじゃ無いですよね。
柿谷のトラップはボールをピタッと止めるというよりもボールをどこにどのぐらいの強さで転がすかって感じで、それをボールのどこにどれだけの強さで足のどこを当てるでコントロールしている様に見えます。
なのでドリブルのときもそうですが、次のプレーの為に有利であればわざと体から離れた所にボールを置いたりします。
こんなコントロールをする選手はJリーグではちょっと見た事が無いです。
柿谷についてはどうしても徳島時代の事をよくとりあげられますが、セレッソに帰ってきてからの清武がエースだった半年、清武がいなくなって自分がエースになった半年、そして8番を背負った今シーズンの数ヶ月でも徳島時代と同じぐらい進化しています。
日本代表に推す声などが日々高まっていますが、
とりあえず…日本一のストライカーになってもらいましょう。