2014年4月5日土曜日

4/2 ACL グループE第4節  VS ブリーラム・ユナイテッド(タイ) @ ブリーラムスタジアム

AFC CHAMPIONS LEAGUE 2014

GROUP STAGE
02-04-2014 18:00 ICT
Buriram Stadium, Buriram, THAILAND14,029
BURIRAM UNITED (THA)221st Half02CEREZO OSAKA (JPN)
02nd Half2
Ext. Time
Penalty Kick
90 minutesYAMASHITA TATSUYA
Cloudy and mild wind33 C
Lineups
BURIRAM UNITED (THA)CEREZO OSAKA (JPN)
1GKSIWARAK TEDSUNGNOEN
2DFTHEERATHON BUNMATHAN 10
3DFPRATHUM CHUTONG
5DFDAVID CALVO
6DFTANASAK SRISAI
7MFCARMELO JOSE GONZALEZ JIMENEZ 38
8MFSUCHAO NUTNUM (C) 41  88
10MFJAKKAPHAN KAEWPROM
15MFSURAT SUKHA 44
17MFANAWIN JUJEEN 63
19FWHIRANO KAI 84
2DFOHGIHARA TAKAHIRO 85  55
5MFHASEGAWA ARIAJASURU
6MFYAMAGUCHI HOTARU (C) 55
8MFKAKITANI YOICHIRO
13FWMINAMINO TAKUMI
14MFMARUHASHI YUSUKE 46  9
17MFSAKEMOTO NORIYUKI
20FWSUGIMOTO KENYU
21GKKIM JIN HYEON
23DFYAMASHITA TATSUYA 65,  88
30DFKACAR GOJKO 34
Substitutes
4MFCHARYL YANNIC CHAPPUIS 44
13MFJIRAWAT MAKKHAROM 88
14DFCHITIPAT THANKLANG
23FWJAY SIMPSON 63
26GKYOTSAPON TEANGDAR
1GKTAKEDA HIROYUKI
3DFSOMEYA YUTA
7DFARAIBA TORU
9FWNAGAI RYO
11MFKUSUKAMI JUMPEI 85
16DFANDO JUN 46
18MFMITCH NICHOLS 55
Not Eligible
Not Playing
Team Officials
TADTHEP PITAKPOOLSIN (Team Manager)
ALEJANDRO MENENDEZ GARCIA (Head Coach)
AHN HOJIN (Team Manager)
RANKO POPOVIC (Head Coach)
Referee
STREBRE DELOVSKI (AUSTRALIA)
Assistant Referees
NATHAN MACDONALD (AUSTRALIA)
RONNIE KOH MIN KIAT (SINGAPORE)
Fourth Official
SUKHBIR SINGH (SINGAPORE)
Fifth Official
Match Commissioner
SHAH ISMAIL (MALDIVES)
Legend:
 Goals Own goal Penalties Missed Penalties Red Cards YellowCards
 2nd Yellow (Red card) Substitution MVP
スターティングメンバー
グループリーグ折り返しをすぎこの試合から2巡目となる4節はアウェイでのタイ王者ブリーラム・ユナイテッド戦。
3節終了時点で首位浦項・山東との勝ち点差1の3位となり、ホームでは4-1で快勝しグループ最下位のブリーラム相手なので何とか勝点3が欲しい試合ではありますが、暑さや湿度の関係で昨シーズンのACLでもブリーラムはホームでは強さを見せている。

セレッソのメンバーは、そんなタイのコンディションを考慮しフォルランをメンバー外に。ボランチに扇原を入れてトップ下長谷川、1トップに柿谷という布陣になっている。

一方のブリーラムは前回対戦時に1トップに入ったジェイシンプソンがベンチスタート。トップには昨シーズンのタイ・プレミアリーグ得点王で前回対戦時にはシャドーに入っていた7番のカルメロゴンザレスと8番のスチャオが入るが2人が前線で並ぶというよりも縦関係、どちらかといえば8番のスチャオがトップ下に入る。
そして平野は左のSHに入っている。

■ブリーラムのセレッソ対策
ブリーラムの守備陣形
ブリーラムの守備は4-4-2でセット。
守備のスタート位置はボランチの所で、2トップはセレッソのCBにまで追いかける事は無くボランチへのボールを制限、ボランチにが入った時にプレスバックが守備の役割になっている。
とまあここまでは一般的な形です。
ブリーラム右サイドの守備
特徴的というかセレッソ対策として取られていたのはブリーラムの右サイド、セレッソの左サイドの守備。
前回の長居での対戦時に南野にかなりやられてしまったので、そこをどう守るかという事だったんでしょう、通常南野とマッチアップするのはブリーラムの右SBという事になるんですが、ほとんどのケースでブリーラムの右SHと右SBの2人で対応。
ボランチの横まで下がってもSHが必ずついていき後ろにはSBを余らせていた。
ただそうなると、丸橋は空くことになるんですが、ブリーラムとしてはそれでもOK。
セレッソの右サイドではボランチより前で酒本にボールが入ると左SHの平野が必ず寄せてくるんですが、セレッソの左サイドでは丸橋にはボールを持たせても良い、その代わり南野のところは絶対に自由にやらせないという守り方をとっていました。
丸橋にはボールを持たせる
となるとセレッソは簡単にボールを渡せるということで丸橋にボールを預けそこから攻撃を始めようとします。
ただブリーラムとしてはその場で丸橋がボールを持ってるのはOKという事で4-4-2のブロックを維持しながら右ボランチと2トップの右サイドが少し寄せるだけという対応をします。

この日キックオフ時点で36度という気温もあって、序盤からブリーラムのこの守備はハマりました。
セレッソの前線4人は完全にブリーラムの4-4のブロックの中で捕まえられており、ボランチも2トップがケアされているので、丸橋にはボールが入るもののそこから中にはボールを入れられない。
なので丸橋がドリブルでブロックに突っ込んで引っかかるという場面が何度もみられました。
普段なら1トップやトップ下、ボランチが捕まっている時は、丸橋の前にいる南野が裏に抜ける動きをしてそこに縦に出すというパターンもあるんですが、南野がほぼダブルチームで捕まえていて、縦に抜けようとしても右SHの17番がついていき右SBの3番がカバーリングしているのでそこにも出せなない、なので持つしか無いという状況に陥ってしまいました。

そして前半10分、ボールの出し所がなくドリブルさせられている状態になってしまった丸橋がボールを奪われ、慌てて奪い返そうと後ろから倒してしまいファール。そのFKを左SBの2番の選手に直接決められブリーラムが先制しました。
守備でも浮いている
そしてこのブリーラムの守備はセレッソの守備にも影響を与えました。
ブリーラムの右SHに入る17番の選手は、守備では右SBの3番と共に南野に対応するという役割を担っていたので、攻撃でブリーラムがボールを持った時には前に出てくる事はほとんどありませんでした。
これで困ったのはやはり丸橋の所。
セレッソの守備はしっかりマッチアップ相手を捕まえます。
しかし右SHがほとんど出てこないので丸橋のところには相手がおらず、無理に捕まえに行くと前に出過ぎてしまうという状態になっています。
丸橋の後ろのスペースを狙う
これがブリーラムの狙いだったのでしょう。攻撃の時に狙っていたのは丸橋の後ろのスペース。1トップ気味のポジションをとっていた7番はマイボールになると一旦はふらふらと中央から右サイド、セレッソの左サイドに移動していきます。なのでこの時はセレッソのCBの前には誰も居ない状態に。そしてここから山下と丸橋の間から一気に右サイドに飛び出していく7番に長いボールで走らせ、トップ下の位置から8番と左サイドから19番がゴール前に入ってくるという形を何度も見せていました。
このブリーラムの動きに対して後手を踏んでしまうセレッソ。
最初の右に流れる7番を誰が見るかをもっとハッキリさせればよかったんですけど、攻撃でもフリーにされてて守備でも出てこないので丸橋は少し前に釣り出され気味になっていて、後ろから相手が2枚飛び込んでくるのもわかっていているから山下もあまりサイドに釣り出されたくない、そしてこのタイの暑さでカチャルはかなりキツそうという所で中途半端な対応になってしまっていました。

そして41分、長谷川が決定的なチャンスを外してしまった直後のプレーでそれまでほとんど出てこなかった17番が7番を追い越して一気に前線右サイドに飛び出していき長いボールで走らせる。丸橋が何とかついて行くもクロスを上げられ8番に豪快なボレーシュートを決められ2-0にされてしまいます。
この時山下は右に寄り気味のポジションをとる7番を見ていたので8番はカチャルがみなきゃいけなかったんですが、暑さでヤラれて後ろから飛び出してくる8番に振り切られていました。またこのシュートもコース的には十分防げるボールではあったんですが、あまりに正面だったのでキムジンヒョンはキャッチしにいってしまい弾いたボールがネットに吸い込まれてしまいました。

■ブリーラムの守備
ブリーラムの守備の隙
ブリーラムが狙い通りの形で2-0とした前半でしたが、ブリーラムの守備が鉄壁でセレッソが全く何も出来ない展開だったという訳ではなく、十分な対策を取られた左サイドからは上手くいかなかったというだけで、その他の場所からはセレッソも何度か決定的な形は作れていました。
ブリーラムの守備で不安定だったのは前線の2枚。
セレッソがCBの2枚だけでボールを持っている時はしっかりガマンできるのですが、ボランチが下がると特に8番の方が何を思ったのか急に深追いしてしまう事がみられました。
なのでセレッソは山口が最終ラインに下がる動きを見せ、8番が喰いついたところでカチャルを前に出してドリブルで運んだり、杉本にクサビを入れたりするプレーでセレッソの右サイドからボールを運んでチャンスを作ったりする場面や、山口が下がって8番が深追いすると、7番も合わせて追いかけるのでそこで2トップを外して相手のボランチの前でフリーになっている扇原に預け、そこから慌てて前にプレッシャーをかけに来た所を裏を狙う柿谷へのロングパス、という形で前半だけでも4度ほど決定機を作りました。

またもう1つポイントを作れそうだったのが右SHに入っていた杉本で、マッチアップ相手がSBであれば杉本はほぼ全てのボールに競り勝てるし、ほぼ全てのボールを収める事ができまていました。

なのでスコアは2-0で、セレッソの左サイドの問題、暑さの問題などはありましたが、このままノーチャンスで終わるような試合ではないなという前半でした。
あれだけ杉本が収めれるのであれば丸橋のところも困ったら杉本に斜めに蹴っておけって感じにしておけばよかったんでしょうけどね。

■後半
ハーフタイム〜
HTに入る前の44分にブリーラムはボランチの15番スラット・スカを4番シャリル・ヤニック・シャップイスに交代させています。
4番は長居での試合にも途中から出ていた選手ですが、ボランチ同士の交代で前半終了間際だったのでトラブルだったのかもしれません。
セレッソはハーフタイムに丸橋に代えて安藤をそのまま左SBに投入。
安藤はセレッソでの初出場となります。

左SBを安藤に代えて変化があったのは守備の時のポジショニング。
前半の丸橋は攻撃では前に行きたい、守備ではマークがいないので中途半端なポジショニングになっていましたが、安藤に代えてマークがいなくてもしっかり最終ラインに帰ってスペースを埋めるというのを徹底してきました。
実際変わったのはその程度なので、おそらく丸橋のままでもハーフタイムに指示することで改善はできたんでしょうけど、攻撃でも上手くいってないし2失点共に絡んでいたので、丸橋の交代は仕方ないところかなという感じですね。

また杉本が中央2トップ気味のポジションに入り長谷川が右サイドに回っています。
55分〜
セレッソは55分に山口に代えてミッチニコルスを右サイドに投入し、今度は長谷川をボランチにします。

後半の立ち上がりから杉本が中央でプレーする様になったんですが、個人的には右サイドのままの方が良かったんじゃないかなと思います。
高さ的には全く問題は無いんですが、中央だとできる事が増えすぎて軽いプレーも増えてしまうんですよね。そしてサイドだと片方だけですけど中央だと四方から敵のプレッシャーがかかるので必要の無いヒールパスやアウトサイドパスを出して引っ掛けられるという場面も増えていました。
62分〜
ブリーラムは62分に17番のアナウィン・ジュジーンに代え23番の元プレミアリーガージェイ・シンプソンを投入。
19番の平野が右サイド、8番のスチャオが左サイド、7番のカルメロゴンザレスがトップ下、ジェイシンプソンの1トップという形に変えてきます。

この頃からブリーラムもあきらかに足が止まり始めていたんですが、セレッソがついにゴールネットを揺らしたのは65分。ミッチニコルスが右サイドを突破して上げたクロスをブリーラムが何とかブロックして得たCKから。
南野のCKをファーサイドの山下が合わせて2-1とセレッソが1点返します。
ブリーラムのCKの守備はゾーン+マンツーなんですが、清水戦での得点同様山下は後ろの方から走りこんでくるのでマンツーマンのマーカーをつけることが出来ずに完全にフリーで合わせる事ができました。

この後ぐらいからは暑さの影響からか、両チーム共に間延び状態になりオープンな展開になっていきます。
セレッソのCKを相手GKがキャッチしたところのカウンターから、キムジンヒョンが大きくペナルティエリアを飛び出して危ない場面もありましたが、あれはカウンターで飛び出した相手の2番は完全にフリーだったのでキムジンヒョンが飛び出さなくてもかなり危ないシーンでした。

ただ、オープンな展開だと技術にまさるセレッソの方がやっぱり有利で、左SBに入った安藤は右利きなのでクロスの時にどうしても切り返してしまうからなのか、扇原が左サイドに飛び出して安藤が後ろに残るという丸橋の時とは違った関係の連携を見せるようになり、左サイドでワンタッチパスの連続から崩して扇原のクロスを中央で杉本が合わせるという決定的な場面も作りますが、残念ながらGK正面。
85分〜
そしてセレッソは85分に扇原に代えて楠神を投入。ここで負けたらグループ突破はかなり厳しくなるという事で、ミッチニコルスと長谷川のボランチというスクランブル体制に。
88分〜
そしてブリーラムも88分に8番のスチャオ・ヌットヌムに代えて13番のジラワット・マッカロムを投入し、平野が再び左に回り13番が右サイドに入ります。
それにしても平野は前回対戦時も含めて何度目のポジションチェンジなんでしょう(笑)。信頼されっぷりもハンパないです。

そしてこの交代の直後、楠神のドリブルを平野が倒してしまいで得たFK。
酒本のキックから再び山下のヘディングでゴール、ついにセレッソは同点に追いつきます。

間延びしているのでその後もゴール前に迫る展開が続くもそのまま試合終了。
2-2の引分けとなった。

■その他
ホームでの対戦ではセレッソにとって理想的な時間帯にゴールが決まりましたが、アウェイではそのお返しとばかりにブリーラムにとって理想的な時間帯に1点、2点と決められてしまい、2回目の対戦という事で南野・丸橋の所をしっかり対策してきた事と合わせてかなり苦しい展開になってしまいました。
丸橋はここまで連続して毎試合ミスから決定的な形をつくられていたのがついに失点につながっていました。
理想としてはもう少し楽な試合をしたかった所ですが、アウェイのこの厳しいコンディション、苦しい展開の中同点に追いつき勝点1は持って帰る事ができたので悪くは無いといい所でしょうか。
今年はセットプレーで点が取れてるのが大きいですね。山下の得点力はハンパないです(笑)。

このACLグループステージの順位決定方法は勝点の次に来るのは当該チームの得失点(アウェイゴールなし)です。
今節終了時点では浦項が勝点8の1位、山東とセレッソが勝点5で並ぶもホームで3-1で負けているので山東が2位、セレッソが3位という状況。この2点差は結構大きいです。
最終戦はアウェイで山東戦なので、次のホーム浦項戦では勝点3が絶対に必要な試合になりました。

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