2018年4月24日火曜日

明治安田生命J1リーグ 第10節 vs ベガルタ仙台 プレビュー

2018年4月25日 19時00分:キンチョウスタジアム

予想スタメン
先週まではAFCチャンピオンズリーグがミッドウィークに入る連戦だったが、今週からはリーグ戦が続く形になる明治安田生命J1リーグ第10節。セレッソ大阪は本拠地キンチョウスタジアムにベガルタ仙台を迎えての一戦となる。


■ベガルタ仙台

かつての堅守速攻のイメージからボールを保持し選手のポジショニングで優位性を作り出すサッカーへと変貌を遂げたベガルタ仙台。今季ももちろんその路線は継続されている。
そして今季ここまでの成績は4勝3分2敗。それぞれセレッソと全く同じ数字が並んでいるが、前節磐田に0-3で敗れたことで得失点差は0。その結果セレッソの5位に次ぐ6位につけている。
ここまで多くの故障者を出しながら、また現在でも奥埜、庄司、阿部、平岡と主力が離脱中ながらもこの成績は立派な数字だ。

チームのコンセプトとなっているのは、先にも書いたようにポジショニングで優位性を作り出すサッカー。フォーメーション自体は3-4-2-1や3-4-1-2、3-1-4-2などいくつかを使い分けているが、おそらくこれは対戦相手に対してどのような形で並べば守備時にアプローチをかけやすいか、また攻撃時にはどの選手が間に立てるかで使い分けられているのだろう。

このポジショニングの優位性をもう少し噛み砕いて説明すると。
例えば前節の磐田戦であれば、5-2-3ないしは5-4-1で守る磐田に対して仙台は3-4-1-2を採用している。
この形であれば、仙台の2トップで磐田の3バックの1枚を、前にでた仙台のWBは5バックになり下がった磐田のWBがぶつかる。ここまでは普通のマッチアップだ。
しかし仙台の場合はさらにここからボランチとその外側に3バックのサイドが出てくることでボール保持時にボールサイドで、FW、WB、CB、DHのポジショニングで四角形を作ってくる。
そうなると磐田がこのポジショニングに対応するには3バックのサイド、WB、ボランチ、シャドウの4人で仙台同じような四角形を作ることになるのだが、ここで出てくるのがトップ下の梁勇基。梁がサイドに流れてこのマッチアップのあった四角形に入られると磐田は3バックの中央に入る大井がそこまでついていくわけにはいかない。
その結果磐田のボランチが動かされることになり、どうしてもズレが生じるてくるのだ。
実際、この磐田戦ではスコアは0-3の完敗だったが、立ち上がりから見せた内容的にはこんな大敗をするような試合では無かった。

この磐田戦の話しを続けると内容では上回りながらもスコアは完敗。この結果となったのにもやはり理由がある。
その1つは得点力。怪我人が出ているとはいえ、仙台はここまでのリーグ戦9試合で複数得点はジョー、シャビエルを欠いた名古屋との試合で取った3得点のみ。それ以外は1点のみが5試合。無得点も3試合あり、ボールを保持し相手ゴール近くまで攻め込む割にはシュートも少なく、得点も少ない。データ上でも攻撃回数2位、30m侵入回数4位、クロス数3位なのだが、シュート数は17位で枠内に至ってはリーグ最下位。さらに得点数も14位と厳しい数字が並ぶ。ここが仙台の大きな課題だろう。

しかし守備面では昨季のように前に人数をかけすぎることも少なくなり、またプレッシングとリトリートの判断の精度も上がっている。その結果が昨年リーグ14位だった失点数が4位と改善できていることにつながっている。

■プレビュー

この試合に向けてのセレッソ大阪のメンバーだが、前節から中3日、さらに怪我人も多く出ていることもあり、非常に予想しにくい。
ソウザ、オスマルは今節の復帰も厳しいようでボランチは山口と山村か西本か。また木本も離脱しているのでヨニッチと山下は連戦になる可能性が高い。
前線では前節の先発メンバーの他にも、福満、田中亜土夢、ヤン・ドンヒョンと幾つか選択肢はあるが、理由は後述するとして福満、柿谷の起用は面白そうだ。

一方のベガルタ仙台だが、セレッソは4-4-2なのでおそらく布陣は3-4-2-1を取るだろう。対4-4-2の場合、3-4-1-2や3-1-4-2ではWBがSHで抑えられ押し込まれてしまう可能性もあるし、4-4のレーンの間にWBを含めて5人が並べる1トップ2シャドウの並びが相手ボランチを最も動かしやすいからだ。
それを踏まえると、1トップに石原、シャドウに野津田と西村、ボランチに富田と板倉が並び、WBには蜂須賀と永戸、3バックに椎橋、大岩、金正也となるだろう。
板倉は前節最終ラインで起用されていたが、高さ対策としてボランチ起用が濃厚だろう。

試合のポイントとしては、3-4-2-1つまり3-2-5の並びで4間に立ってくる仙台のボール保持攻撃を4-4-2の布陣がどれだけ我慢してスペースを消し続けられるかだろう。
この試合に勝てるかどうかは、まさにここにかかっているといえる。
またミスマッチ系にはプレッシングで勝負することの多い尹晶煥監督なので、高い位置でボールを奪ってからのショートカウンターにも期待したいところだ。
さらにこちらがミスマッチを使われるということは、相手にとってもミスマッチが生じるということでもある。今季水沼がインサイドに入ってくるプレーを増やしているが、この試合ではSHがボランチ脇に入ってくるプレーも有効になるだろう。

そして最後にもう1つ。先程書いた福満、柿谷の起用についてだが、5人で並んでいるので多少ごまかせている部分もあるものの仙台のディフェンスラインは時々ラインがバラバラになってしまっていることがある。
なので福満や柿谷で裏を狙う形はチャンスを作れるはず。
セレッソは切り替えのスピードを活かして、ミスマッチで浮きやすいSBからロングカウンターを繰り出し一気にゴールを陥れたい。

前節の敗戦は悔やまれ、今節の仙台はセレッソにとって決してやりやすい相手ではないが、上位を狙う為には連敗は禁物。ましてはホームでの試合。ここでは確実に勝ち点3を積み上げなければならない。

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