2018年4月11日 19時00分:等々力陸上競技場
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色々あるが、今年はワールドカップイヤーということでこの時期のミッドウィークにもリーグ戦が開催。水曜日に行われる明治安田生命J1リーグ第7節はアウェイ等々力陸上競技場での川崎フロンターレ対セレッソ大阪の一戦となる。
■川崎フロンターレ
昨季のJ1チャンピオンで、昨季のルヴァンカップ決勝、そして2月にはゼロックス・スーパーカップを戦った相手となる川崎フロンターレ。AFCチャンピオンズリーグでは残念ながら既にグループリーグ敗退が決定しているが、リーグ戦では3勝2分1敗の勝ち点11で2位と順調に勝ち点を重ねている。
今季のチーム編成としては、少しづつ出場機会を増やしていた期待の若手である三好、板倉を期限付き移籍で貸し出した他は大きな放出はなし。
加入としては、最大の注目が大久保の復帰。さらに齋藤学を同じ神奈川県のライバルチーム横浜F・マリノスから獲得したことだろう。また他にも、昨季はモンテディオ山形で中心選手としてプレーしていた鈴木雄斗、昨季はガンバでプレーしていた赤崎を獲得しており、戦力としては大きく上積みしている。またこちらは新戦力ではないが、昨季のルーキー知念が2年目を迎え最前線でストロングポイントである身体能力の高さを発揮できるようになってきたのは大きいだろう。リーグ戦でのゴールはまだ無いが、ここまで3試合に先発。ACLでは既にゴールも決めている。
チームの戦い方としては大きな変更はもちろんなし。
布陣は4-2-3-1だが、ボランチの1枚が下がりSBが前に出る3バック化や、流動的にポジションを動く前線のアタッカー陣。またサイドハーフやトップ下の選手がビルドアップの出口となるために降りてくる動きを見せるなど、かなり高いレベルでまとまっており、その中でご存知の通りボールを保持し、ショートパスを中心に攻撃を仕掛けてくる。
川崎のこの代名詞ともいえる狭いエリアでも相手を外しながら攻めてくるショートパスはもちろん強力なのだが、さらに恐いのは前線にスペースがある時は早いタイミングでそこにボールを入れてくる鋭さも兼ね備えていること。
セレッソとしては昨季の等々力での対戦でボランチ裏をどんどん使われてしまったことが強烈なインパクトとして残っているだろうが、前節の神奈川ダービー横浜F・マリノス戦でもハイラインの裏やインサイドに入るSBの裏のスペースにボールを入れることで前半から決定機を何度も作ることに成功。シュートがことごとく決まらなかったため前半を0-0で折り返し、結果的に1-1の引き分けに終わっていたが、前半終了時点で3-0ぐらいのスコアになっていてもおかしくはなかった。
また昨季から安定感を増している守備面も今季はさらに向上。素早い切り替えは安定感を増しており、今季6試合での失点数はわずか3。しかも全てセットプレーからで、流れの中からの失点は無い。
ボール保持率が高いので相手に攻撃される回数は少ないのだが、この失点数と内訳はカウンター対策がしっかり出来ていると言えるだろう。
実際に前節マリノス戦でも圧倒していた前半はビルドアップすらさせないほどだった。
しかしこのセットプレーからの失点3は決して少なくなく、またさらにこの3失点は全てCKから。アンドレ・バイーア(湘南)、パトリック(広島)、中澤(横浜FM)とJリーグを代表するヘディングの強さを持つ選手たちとはいえ、この3失点は彼らに競り負けたところから全て始まっている。
そしてもう1つ。これはリーグ戦ではまだ失点に繋がったりということはないが、特に後半にボランチが下がりすぎてしまい、最終ラインが下がって相手の攻撃を受けてしまうという試合がいくつか見られ、押し込まれて時間帯も多い。
■プレビュー
川崎のメンバーは、前節神奈川ダービーが日曜日開催だったことで今節は中2日。多くのメンバーに入れ替わりがあることが予想される。
そのため、中村憲剛、家長、阿部、エウシーニョは先発から外れることが濃厚。また車屋も体調不良とのことで外れそうだ。
ただし、前節は小林悠が体調不良で欠場、大久保はベンチスタートとなっていたため、彼らが先発、左SHには長谷川が入ることになりそう。ボランチのエドゥアルド・ネット、大島は連戦となるが、大島は前節が復帰戦。エドゥアルド・ネットはその前のACLを休んでいる。
またCBには昨季のルヴァンカップ決勝のコンビ、谷口とエドゥアルドの2人が濃厚となっている。
一方のセレッソは、前節の鳥栖戦が土曜日だったので中3日。
もちろん幾つかのポジションに入れ替わりはあるが、大きな変更は無さそう。
ただ福満と山村が共に開幕戦以来今季2度目の先発となりそうだ。
そして注目となりそうなのが清武の復帰。既にトレーニングに合流していることは報道されているが、ベンチ入りとの情報もある。
展開次第ではACL初戦以来となる復帰もありそうだ。
まずこの試合のポイントとなるのは日程だろう。
川崎は中2日でセレッソは中3日。川崎がホームでセレッソはアウェイという部分もあるが、この1日の差はかなり大きい。
それを踏まえて川崎も多くの選手入れ替えるようだが、神奈川ダービーという特別な試合で、さらにかなり攻守の切り替えの激しい試合だったので連戦となる選手は披露の蓄積は大きいはずだ。
先にも書いたように川崎はボランチが下がりすぎる時間がある。そのボランチが連戦となると負担は大きい。
ただ、メンバーが入れ替わっても小林悠や大久保が出てくるように川崎の層は厚く、またここまで積み上げてきたものもあるため、個々のクオリティは非常に高い。
昨季のリーグ戦アウェイの様に中途半端に前がかりになれば必ずそのスペースを使われる。
攻守の切り替えとしっかりとポジションに戻ること、4-4-2の組織を作ることを徹底しなければいけない。これは絶対に必要となる。
また今季の川崎は、開幕戦こそ3得点を決めたものの、第2節以降の5試合で5得点。それほど得点を挙げられている訳ではない。
特に第5節の広島戦では誤審という不運はあったものの、広島の守備ブロックの前に攻めあぐねる時間帯も長かった。
セレッソは今季のリーグ戦で全試合失点しており守備が安定しているとは言えないが、昨季のルヴァンカップ決勝の様にきっちりとした守備ブロックを作り、安定した守備を取り戻したいところだ。
連勝している前々節、前節が共に先制しているように、セレッソが優位に試合を運ぶ為には先制点が重要となる。
昨季リーグ1位を誇ったセットプレーから先制しここで勝ち点3を奪うことができれば、シーズン序盤の停滞感を吹き飛ばす大きな1勝となる。
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