2019年8月24日土曜日

明治安田生命J1リーグ 第24節 vs ジュビロ磐田 プレビュー

2019年8月24日 19時00分:ヤマハスタジアム

予想スタメン

明治安田生命J1リーグ 第24節、セレッソ大阪は敵地ヤマハスタジアムで現在最下位と苦しむジュビロ磐田と対戦する。


■前回の対戦

前回の対戦は6月23日の第16節。本拠地ヤンマースタジアム長居での対戦は2-0でセレッソ大阪の快勝に終わっている。

磐田の最初の監督交代は第17節終了後なので当時はまだ名波監督がチームを率いていたジュビロ磐田。
得点力不足に陥っていたこともあり、戦い方はショートカウンターを志向。3バックに山田をトップ下に起用する3-4-1-2の布陣をとっていた。

立ち上がりから2トップ+トップ下の山田の3人でセレッソのディフェンスラインにまでアプローチをかけてきた磐田。全体的に前への意識を高く持っているためセレッソはそれを逆に使う形で磐田の選手が食いついた後のスペースを使ってボールを前進。開始直後から何度も敵陣ゴール前へとボールを運ぶ。
そして20分に丸橋からのロングパスでDFラインの背後に飛び出したブルーノ・メンデスがカミンスキーとの1対1を決めセレッソが先制する。

磐田はDFラインにボランチの山本を下げるミシャシステムで3バックの左に入る高橋祥平を起点にし、そこからロドリゲスの突破力を活かそうという狙いを持っていたようだが、前半の途中にセレッソは右サイドの守備を修正することでミシャシステムの4バック化に対応。磐田の攻撃はロドリゲスがなにかできればというだけの形になってしまう。

すると後半立ち上がりに藤田のロングスローから水沼が飛び込み追加点を奪うと後半も試合をコントロールし続け2-0で試合終了。スコア以上の完勝に終わっている。
一方で磐田にとってはかなり厳しい試合となった。

そして名波監督は次の川崎戦でも1-3で敗れたことで試合後の監督会見で辞任を発表。
実際に退任となったのは次の川崎戦だが、この試合の前にはすでに辞任することを決めていたということなので、実質的にはこの試合が背中を押す格好になったと言える。

■現在のジュビロ磐田

第17節終了後に名波監督が辞任を発表すると後任にはコーチだった鈴木秀人氏が正式に監督に就任。コーチからの昇格だったこと、そして実際の戦い方もあわせて磐田は継続路線を選択する。
しかし鈴木監督の下で勝利したのは天皇杯2回戦のホンダロック戦、第19節の松本山雅戦の2試合のみ。その他の試合では全て黒星を喫し、8月14日の天皇杯3回戦では体調不良によりコーチの小林稔氏指揮をとるとそのまま鈴木監督は退任。そして前節のガンバ戦終了後に新監督としてフェルナンド・フベロ氏が就任することを発表した。
ということなので今節のセレッソ戦がフベロ監督率いるジュビロ磐田の初戦。どういう戦い方をとるのかは全く情報がない。

記事などで出ている情報や、これまでのキャリアを調べてみると、スペイン人ながら監督としてのキャリアはパラグアイで積んできたというフベロ氏。
プロ選手としての経験は無いが、バルセロナBで分析担当を勤め、2008年から2012年まではカタールのアスパイア・アカデミーで仕事をしていたそうだ。
この名前に聞き覚えのある方もいるかと思うが、アスパイア・アカデミーとはカタールが莫大な費用をかけ国家事業として行っている選手育成施設。アジアカップ決勝で日本代表がカタールに完敗したことも記憶に新しいが、代表選手のほとんどがこのアスパイア・アカデミー出身である。
日本ではロティーナ監督を含め近年スペイン人監督が注目を集めているが、カタールではアスパイア・アカデミーにスペイン人指導者を多く集め国家プロジェクトとしてスペインのエッセンスを取り込むことで強化を進めている。シャビが去年までカタールでプレーし、現在アル・サッドで監督を勤めているのもその一環である。
また豊川雄太の所属するベルギーリーグのオイペンや、井手口陽介も所属したスペインのクルトゥラル・レオネサを買収。アスパイア・アカデミーで育った選手をヨーロッパに送り出している。
フベロ氏はそのプロジェクトに加わっていた人物である。

監督としてのキャリアは2013年から。
システムは4-4-2がベースとなっており、2トップは大きいファーストトップと小回りの利くセカンドトップを並べるのが特徴。
つい先日まで指揮をとっていたセロ・ポルテーニョでは、元千葉のラリベイが大きいファーストトップ、セカンドトップには2010年の南アフリカワールドカップでPKを外した駒野に肩を組んで話しかけていたシーンが印象的だったネルソン・アエド・バルデスが2トップを組んでいた。
そしてこの大きいファーストトップに、セカンドトップ、さらにはSHが中に入ってサポートすることで攻撃に厚みを加えるという感じだそうで、そうなると当然攻撃の幅を作るのはSB。ということは敵陣に相手を押し込むことができるかどうかがポイントになりそうだ。

現在の磐田は残り11試合で勝ち点18の最下位。14位以下との直接対決で残しているのは、鳥栖戦と清水戦の2試合のみ。誤解を恐れずに書くと、正直なところ残留はかなり厳しい。
残留するためには、まずは最低限必要となるだろう勝ち点30に達する4勝。それを達成した上で鳥栖、清水との直接対決では相手に勝ち点を与えない結果(磐田が勝つか引き分けるか)が必要となるだろう。
フベロ監督には難易度の高いミッションが待ち受けている。

■プレビュー

ジュビロ磐田の先発メンバーだが、わかっているのは新外国人選手のルキアンが前節スタンドにボールを蹴り込み退場となっているので今節は出場停止となるぐらい。その他は全く情報が無いのでわからない。
ただ、前節小林稔監督は、名波監督〜鈴木監督が採用していた3バックから4バックに変更し引き分けに持ち込んでいる。フベロ監督も4バックを志向していることを考えるとその4人をそのまま起用する可能性も高そうだ。
また前戦では川又、ルキアンがいないことを考えると、サイズのある選手として起用されそうなのが中山。セカンドトップにアダイウトンが入る形になりそうか。

一方のセレッソ大阪の先発メンバーだが、こちらは前節と変える必要は全く無い。
前節の台風まで絡んだ過密日程と比べると今節は十分休養も取れている。おそらく同じメンバーが先発に並ぶことになり、ベンチには前節同様鈴木孝司が入るのではないだろうか。

この試合のポイントの1つは磐田がどこから守備をしてくるかというところだろう。
フベロ監督のスタイルからするとチーム全体が前がかりになりそうなので、守備は高い位置からはじまりそうだ。しかし前節の磐田は名波監督、鈴木監督のころの前から行く守備は止め自陣でブロックをつくる形を選択し、これが功を奏した部分もある。
セレッソとしてやりやすいのは高い位置から守備をはじめること。
そうなれば背後にはスペースができるはずで、前回対戦時と同様にそのスペースを使って攻撃をしかけたい。

そして磐田の攻撃に関して言うと、就任してまだ1週間にも満たないことを考えるとそこまで攻撃の形を仕込むことはできないだろう。
それでいてセカンドトップと中に入ったSHで攻撃をしかけてくるなら4-4-2のブロックで圧縮することで十分対応できるはず。クロスに対して強さもあるので跳ね返すことができるはずだ。

この試合は就任初戦ということで磐田にとって重要な試合になるのだろうが、セレッソにとってもそれは同じ。
きっちり勝ち点3を持って帰りたい。

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