2020年12月11日金曜日

明治安田生命J1リーグ 第32節 vs. 柏レイソル プレビュー

 2020年12月12日 14時00分:ヤンマースタジアム長居

予想スタメン

今季のホームでのリーグ戦はこの試合を含めて残り2試合。明治安田生命J1リーグ 第32節、セレッソ大阪は柏レイソルと対戦する。


■前回の対戦

前回の対戦は8/15に行われた第10節。三協フロンテア柏スタジアムの対戦は1-3でセレッソ大阪が勝利している。

前回対戦時のスターティングメンバー

両チームのスターティングメンバーは上記。

この試合の直前にルヴァンカップのグループステージがあったので共に中2日での対戦。

直近のリーグ戦からだと柏は2人を入れ替え。山下と大南のCBコンビが共に前節負傷交代していおりこの試合には間に合わなかった。ということでCBは古賀と高橋祐治を起用。古賀はこの試合の前まではSBで起用されていたが、この試合以降はCBとして定着することとなる。


一方のセレッソは、直近のリーグ戦と全く同じ11人を起用。ただしこの試合では片山がベンチ外。片山がベンチ外となったのは今季ここまでこの1試合のみ。出場が無かったのも開幕戦とこの試合の2試合のみである。


柏はオルンガを中心とした強力な攻撃陣を擁するチーム、セレッソは堅い守備力を持つチーム、というイメージがあるだろう。しかし両チームの実際のスタイルは、ボール非保持型なのが柏、ボール保持型なのがセレッソ。柏の強力な攻撃陣はカウンターの場面が最も輝くし、セレッソはボールを持って運べるからこそ低い位置でブロックを作ることを選択できるチームである。

しかしこの試合では全くそんなスタイルとは真逆の展開となった。

ちなみに柏がこの試合で記録したボール支配率55.6%は今季のリーグ戦で最も高い数字である。


最初に仕掛けてきたのは柏。

試合開始から素早くボールを奪い返そうと高い位置からプレッシングを行ってきた。

それに対してセレッソは立ち上がり5分に柏のプレッシングを裏返す形で試合を動かす。

松田からDFラインの背後を狙うブルーノ・メンデスへ長いパスを入れると、清武とのパス交換で再びボールを受けたブルーノ・メンデスがゴール左隅に流し込む。セレッソが縦に速い攻撃で立ち上がりに先制した。


セレッソが先制したことでさらに柏がボールを持つ時間帯が長くなる。

しかし柏の決定機はほんどなし。柏が押し込むところまでは持ちこむのだが、攻撃が全てセレッソのブロックの前で行われているのでなかなかチャンスにはつながらないという展開になっていた。

頼みのオルンガもセレッソのブロックにスペースを消され、持ち味をほとんど出せていなかった。


押し込みながらもチャンスを作れていない柏は後半開始から大谷に代えて神谷を投入。布陣を4-3-3にして江坂と神谷がIHに入るというかなり前がかりの布陣を取ってくる。

しかし次のゴールを奪ったのもセレッソ。

高橋峻希が藤田を倒して得たFKから古賀がオウンゴール。後半立ち上がりの55分にセレッソがリードを広げた。

その後柏はさらに呉屋を前線に投入し、オルンガと呉屋の2トップの後ろに神谷、江坂、瀬川が並ぶ4-1-3-2の様な布陣にするも、三度試合を動かしたのはセレッソ。

86分にカウンターで途中出場の柿谷から西川へと絶妙なパス。西川が落ち着いてループで決め0-3とした。

最後にキム・ジンヒョンがなんでも無いボールをミスキックし、オルンガに1点を返されたが試合はそのまま1-3でセレッソの勝利に終わっている。


柏とはもう1試合、9/2にルヴァンカッププライムステージ準々決勝でも対戦しており、この試合では0-3で柏が勝利している。

ルヴァンカップ対戦時のスターティングメンバー

この試合はセレッソが直近のリーグ戦から6人、柏が5人と多くの選手を入れ替え、セレッソが4-3-3、柏が3-5-2という布陣で戦った。

ロティーナが指揮をとった2シーズンで4-3-3を使ったのはこの試合が唯一である。


立ち上がりは4-3-3のセレッソのビルドアップに対して柏は5-3-2の中盤の3のスライドで対抗しようするためどうしてもアプローチが遅れファールになる場面が多かった。

しかし15分を過ぎた頃から柏はセレッソの布陣を把握したのか、中盤の3人はセレッソの中盤3人に、セレッソのSBに対してはWBが前に出て対応するようにと完全にマッチアップをあわせてくる。これで柏はペースを掴んだ。

何度も見せたのが、中盤で激しくアプローチをかけ、奪ったボールを一気に前線に運ぶという形。その形から奪ったのが44分の柏の先制点。呉屋がヨニッチを振り切りゴールネットを揺らした。


後半に入るとセレッソは普段の4-4-2に戻す。

ここから柿谷や途中出場の坂元を中心にチャンスを作るのだが、中村がビッグセーブを連発。

そしてセレッソが前がかりになったところを江坂がカウンター2発を決め0-3。柏の勝利に終わっている。


■現在の柏レイソル

11月頭にチーム内から新型コロナウイルス感染症の陽性者が出てしまった柏レイソル。

最終的にはネルシーニョ監督も含めた集団感染となってしまい心配されたが無事復帰。3週間リーグ戦から離れる事となってしまったが、運良く過密日程期間でもなく、国際Aマッチウィークと重なったことで延期となったのが2試合のみ。その2試合も先週、今週のミッドウィークで消化し、今節から通常通りのスケジュールに戻ることになる。


ただし、リーグ戦復帰後は連戦が続く形になっており復帰後は2勝1分2敗。鹿島と仙台には勝利しているが、鳥栖と名古屋には敗戦。直近の大分戦では引き分けに終わっている。

ちなみに今節も中2日での試合となる。


この離脱期間とは直接関係無いが、このタイミングで布陣が変化した。

CBのけが人続出によりルヴァンカップ対戦時の様に3バックを使う試合もあったが、離脱前のベースは4バック。それが復帰後からは3-4-2-1がベースとなっている。

そのきっかけとなったのは鹿島戦だろう。

先制点こそラッキーなオウンゴールだったが、同点に追いつかれてから後半に決めた3得点はいずれも鮮やかなカウンター。1トップにオルンガ、シャドゥにクリスティアーノ、江坂(神谷)を起用し前線の3人だけでフィニッシュまで何度も持ち込み、敵地で1-4の快勝となった。

スペースがある時のこの3人は本当に厄介で強烈である。

それ以外のポジションでは、両サイドに入るのが北爪と瀬川。瀬川の方が高めの位置にいることが多いがこの2人は嫌というほどアップダウンを繰り返す。

中盤でハードワークし強くアプローチに行くことができる三原とヒシャルジソンのCH。そして後ろでしっかり守る大南、山下、古賀の3バック。

この組み合わせがベース。これで鹿島戦、仙台戦、名古屋戦と3連戦を3戦続けて同じメンバーで戦っていた。


ただこの布陣。カウンターがハマれば強烈なのだが、勝っていた2試合でも試合の中では今ひとつピリッとしない時間帯もあった。

それが出たのが名古屋戦。

この試合では柏も名古屋もカウンターを狙う展開に。となるとボールを持たざるを得ない時間帯も出てくるのだが、自陣から時間とスペースを送るようなボール運びがなかなか出来ないので結局は前線でスペースがなくなるという場面も多かった。


元々カウンター型のチームではあったのだがよりその傾向が強まっていると言えるだろう。


■プレビュー

セレッソ大阪の予想スタメンだが、おそらく前節と同じ。ただ3-4-2-1で入るのではなく4-4-2/3-5-2可変の形を取ってくるだろう。松田の対面は瀬川になる。


一方の柏レイソルの予想スタメンだが、こちらは前々節と同じ11人と予想。前節累積警告リーチだった山下、北爪、名古屋戦で出来がよくなかった江坂、オルンガの4人を休ませている。

その結果引き分けに終わり5位以下が確定してしまったが、ここで戻さない理由は無いだろう。


試合のポイントは柏をいかに走らせないか。

前回対戦時もそうだったが、対柏は前線の選手をいかに走らせないかである。

そのためにはスペースを消すこと、トランジションの回数をへらすこと、攻め急がず試合のテンポを落とすことが大切になるだろう。こちらがカウンターを狙うのは良いが、焦って攻めてはいけない。


あと柏の選手はかなりハードにアプローチに来る。

なのでビルドアップでの判断も早くすること。詰まっているならやり直せばいいし、無理なら蹴っても良い。迷うのはダメ。そこを必ず狙ってくる。


そして得点のチャンスは横から作りたい。3バックには古賀、大南と我々がよく知る山下がいて彼らは対人に強い。

なので横からスペースを狙いたいところだ。


リーグ戦は残りホーム2試合、アウェイも含めて3試合。

今のチームの力を証明できる機会は今のところこれだけしか無い。

1試合も無駄に出来ない。


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