2021年7月20日火曜日

明治安田生命J1リーグ 第21節 vs. FC東京 プレビュー

  2021年7月21日 19時00分:ヨドコウ桜スタジアム

予想スタメン

 ACLに参加していた影響でオリンピックによるリーグ中断期間にも試合があるセレッソ大阪。前節から中3日、ミッドウィークに行われる明治安田生命J1リーグ第21節はFC東京をヨドコウ桜スタジアムに迎えての一戦となる。


■前回の対戦

前回対戦は3月6日に行われた第2節。味の素スタジアムでの一戦はセレッソ大阪がリードして試合を進めるもアディショナルタイムに逆転ゴールを決められ3-2の逆転負けに終わっている。

前回対戦時のスターティングメンバー

FC東京のスターティングメンバーは開幕戦から1人入れ替え。山形から加入した渡辺凌磨が開幕戦ではスタメンだったがこの試合ではベンチスタート。代わりに田川亨介が起用された。

一方のセレッソ大阪は、第2節ではあるもののACL参加の影響でミッドウィークにも前倒しの第11節川崎F戦を戦っており中2日での3試合目。開幕戦では先発したものの川崎F戦では負傷の影響でベンチ外となった豊川雄太と奥埜博亮が復帰し、開幕戦と全く同じ11人が並ぶ形となる。


試合は立ち上がりから速いタイミングでSBを経由しDFラインの背後を狙うセレッソがチャンスを掴む。そして14分には坂元のクロスに大久保が飛び込んで先制ゴール。セレッソにとっては理想的な展開で試合が進む。


そこに待ったをかけたのが後半開始からFC東京が森重真人をアンカーに配置したこと。

昨季終盤にも起用していた形に戻すと東京が徐々にセレッソを押し込むようになる。

そんな時間帯に生まれたのが54分のFC東京の同点ゴール。西尾のバックパスの処理をキム・ジンヒョンがミス。これを田川に奪われゴールに流し込まれた。


これでちょっと嫌な流れになるかと思われたが、直後の58分に今度はセレッソが勝ち越しゴール。CB-SB間を攻略し大久保の折返しを清武がスルー、それを後ろから出てきた原川が豪快に蹴り込み1-2とする。


リードしたことで落ち着いて試合を進めることができれば良いのだが、この時のセレッソにはそんな選択肢は無い。そもそもここまでもオープンな展開でボールが行ったり来たりしていたからである。

オープンな展開になればFC東京には前線のタレントがいる。

77分にレアンドロがFKを直接決めFC東京が同点に追いつくと、以降はジリジリと厳しくなるセレッソ。アディショナルの90+3分にそれが決壊してしまいFKから森重に決められて失点。3-2で逆転負けとなった。


■現在のFC東京

前回対戦時の試合が今季初勝利となったFC東京だっったが、その後いくつかの試合で勝利したものの、ハッキリ言えば内容はかなり低調だった。今季の開幕を迎えるにあたって貴重な戦力でチームを去ったのは原大智のみ。一方で渡辺凌磨、青木拓矢を獲得しているので戦力的にはプラスと見る向きも多く、今季はACLも無い。

4年目を迎えた長谷川健太監督にとって今季はリーグ優勝も現実的な目標として考えていたシーズンだったと思う。

しかし一向に状態は上がらず、第9節に川崎Fに敗れるとなんとそこから5連敗。連敗中の終盤にはもはやチームがバラバラになってしまっており、ガンバ大阪での退任発表後と同等、もしかしたらそれ以上に厳しい状態に陥っていた。

何とか持ち直したのは続く柏戦、G大阪戦と苦しんでいる相手に連勝したことだろう。

柏戦では布陣を4-2-3-1に代え、高萩がトップ下、青木と安倍の2CHに変更。この形でアグレッシブに縦に入れるやり方で立ち上がりから得点を重ねた。

同じ布陣をとった続くG大阪戦はあまり内容は良くなかったがそれ以上にG大阪が良くなかった。


そしてここ最近の布陣で面白いのが左SBにバングーナガンデ佳史扶を起用し、日本代表でもある小川諒也を右SBで起用していることだろう。左利きの選手が左右のSBを務めている。


おそらくきっかけとしては右SBの中村帆高が負傷し、期待された中村拓海が今ひとつフィットしないことだったんだと思う。なので秋田から鈴木準弥を獲得している。

しかし鈴木の登録は7月17日以降。それまでにどうするかというところでたどり着いたのが、序盤はルヴァンカップを中心に良いプレーを見せていたバングーナガンデ佳史扶と小川諒也の併用だったのではないだろうか。


左利きの2人がSBに起用されているので形としては片上げ3バックに近いニュアンスがある。

左サイドで幅を取るのが積極的なオーバーラップが持ち味のバングーナガンデ佳史扶。一方の右サイドは小川が左利きなので右の大外でプレーするのはあまり得意ではない。なので幅を取るのは右SHの東という構図となっている。

これによりボールを奪えば左サイドから時計回りにグルっと回転するという感じ。

なので左SHのアダイウトン、1トップのディエゴ・オリヴェイラ、トップ下のレアンドロの強力ブラジル人トリオがゴール前に揃うという構図になっているのだ。


そして右SBの小川諒也も最終ラインに残っているというわけではない。しかし上がってくるのは大外ではなく内側。もともとキックの精度も高く組立時のパス出しを得意としていた選手なので中盤でも十分プレーできる素養を持っていた。

これを支えているのが安倍柊斗と青木拓矢のCHコンビ+右SHの東。

この布陣をとった大分戦、湘南戦で連勝し、現在4連勝中。しかも全てクリーンシートとなっている。


■予想スタメン

セレッソ大阪の予想スタメンだが、クルピ監督は前節の後半を良かったと感じている様なのでポジション争いが行われている左SHは高木俊幸の起用が濃厚か。他はできれば前節と同じメンバーと行きたいところだがコンディション面が気にかかるところ。タイでのACLから戻ってきてから選手ままだバブル方式での隔離中。隔離生活ももう1ヶ月になるので苦しいとは思うが先は見えているので踏ん張ってほしい。


一方のFC東京の予想スタメンだが注目点は右SBだろう。先にも書いたが前節、前々節とSBにバングーナガンデ佳史扶と小川諒也の両左利きを起用。おそらく当初は対大分という部分もあるだろうが、右SBが定まらないためというスクランブル的な要素も含んでの起用だったのだと思われる。

そして先週末に秋田から獲得した鈴木準弥の登録が完了。となればいきなり今節から鈴木を起用するということも考えられる。

しかし、右SB小川諒也が特に大分戦では思いの外ハマった。そして湘南戦でも勝利。となればあえて代える必要が無いとも言える。

FC東京はこの試合の後しばらくスケジュールが空くことを考えると、今節は右SB小川諒也を継続する可能性の方が高そうか。


■松田陸を中心にボールを運ぶことができるかどうか

試合のポイントとなるのはセレッソのビルドアップ。松田陸を中心にボールを運べるかどうかだろう。

前節はここがうまく行かず後半からオープンな展開に持ち込む方に舵をきった。前回対戦時は最初からオープンな展開に持ち込む選択をした。


もちろんオープンな展開に持ち込むことで有利に試合が進む可能性もある。

ただ、FC東京の縦に速い攻撃、カウンターの威力、ブラジル人トリオの破壊力を考えると不利になる可能性の方が高い。

なのでできるだけ走り合いには持ち込みたくない。

そのために重要なのはビルドアップ。アダイウトンの前で松田陸が起点となって坂元、奥埜、清武にボールを届ける。もしくはCHを経由して逆サイドにボールを届ける。

ボールを運ぶことでカウンターのリスクを減らすことができるかどうかがポイントになるだろう。


ちなみにヨドコウ桜スタジアムになる前のキンチョウスタジアムではセレッソはFC東京に負けたことが無い(2勝1分)

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