2021年7月5日月曜日

7/3 AFCチャンピオンズリーグ グループステージ MD4 VS. ポートFC @ ブリーラムスタジアム

スタジアムブリーラム スタジアム主審ナワフ シュクララ
入場者数副審モハメド サルマン、アブドゥラ サレハ アロワイミ
天候 / 気温 / 湿度晴れ / 32℃ / 61%第4の審判員アリ サバ アルカイシ

ポートFCポートFC

  • スターティングメンバー
  • GK 1 ワッチャラ ブアトン
  • DF 3 ティッタトーン アクソンスリ
  • DF 4 エリアス ドラ77'
  • DF 22 ダビド ロチェラ
  • DF 34 ニティポン セラノン46'
  • MF 5 セルヒオ スアレス70'
  • MF 8 コ ソルギ
  • MF 31 カナリン ターウォンサック46'
  • MF 45 ナタウット ソンバチョタ46'
  • FW 10 ボディン ファラ
  • FW 91 ジョン バッジョ
 

セレッソ大阪C大阪

  • 控えメンバー
  • GK 18 ラッタナイ ソンサンチャン
  • DF 2 ティッタウィー アクソンスリ77'
  • DF 21 ジャトラパット サッタム
  • DF 26 サラウット カンラヤーナバンディット
  • DF 33 フィリップ ローラー46'
  • MF 16 シワコーン ジャックプラサート46'
  • MF 6 シャリル シャプイ70'
  • FW 11 タナシット シリパラ
  • FW 13 ヌルル シーヤンケン
  • FW 7 パコーン プレムパック46'
 
  • 監督
  • トリーパン サラーウット
 
  • 監督
  • レヴィー クルピ

<監督コメント>


<選手コメント>



ACLグループステージも2巡目の対戦となるMD4。MD3からの連戦となるポートFCとの一戦は0-3で勝利。この勝利でグループ2位以内を確定させ、グループステージ突破に大きく近づいた。

■メンバー

ポートFCのスターティングメンバーは前節から4人を入れ替え。外れたのは前節負傷交代したGKの36番ウォラウット・スリスファー、右SBの33番フィリップ・ローラー、左IHの16番シワコーン・ジャックプラサート、右SHの7番パコーン・プレムパック。1番ワッチャラ・プラトン、34番ニティポン・セラノン、45番ナタウット・ソンバチョタ、10番のボディン・ファラが代わって入った。
布陣としては前節同様に4-1-4-1としたが結構微妙。 ボール保持では5番のセルヒオ・スアレスがフリーマン的に動くし、非保持では45番のナタウット・ソンバチョタが1つ前に出て4-4-2になることも多く、試合を通じてのボール保持率が42.3%だったこともあり4-4-2になっている時間も多かったのだが、チームとしての狙いは4-1-4-1(4-3-3)なのだろうから、そのようにした。

一方、セレッソ大阪のスターティングメンバーは前節から8人を入れ替え。外れたのは松井謙弥、喜田陽、鳥海晃司、小池裕太、松本泰志、藤田直之、中島元彦、加藤陸次樹。キム・ジンヒョン、松田陸、チアゴ、丸橋祐介、奥埜博亮、原川力、坂元達裕、清武弘嗣が代わって入る。
ということで前節は大幅にメンバーを入れ替え控え組で挑んだが、今節はいわゆるスタメン組が復活。そして継続してスタメンとなった中でも西尾と為田は前節HTで交代しているのであらかじめこの2人は続けて出場するという予定だったのだろう。

■ビルドアップの出口

同じ相手との連戦となるが、大幅にメンバーを入れ替えた前節から今節はいわゆる主力組を戻しての試合。
やはりこのメンバーで戦ったMD1、MD2同様に松田陸が最終ラインに残る片上げ3バックの形を取る。
開始早々に松田陸が右サイドの高い位置に進出してクロスを入れているので「いやいやこの試合の松田陸はSBとして高い位置をとっていたじゃないか」という意見があるかもしれないが、仕組みとしてはそうではないことがわかる。

ビルドアップの時は松田は後ろに残り2トップの脇でビルドアップの出口になる。坂元が大外レーン立ち、清武がインサイドレーンにいるので、ポートの左SBは清武に、左SHは坂元に引っ張られる。なので松田陸のところは空き、ここをビルドアップの出口としてボールを運んでいくという流れ。そして立ち上がりの松田陸のクロスは坂元がボールを受けてさらにその外側を松田陸がオーバーラップしたという形なのでどちらかといえば3バックのサイドの選手が上がっていくというロジックに近い。押し込んでしまえば松田陸はSBとして上がっていくことも多いのだが、ボール保持のスタートとしてはあくまで松田を最終ラインに残した3バックということである。
ちなみにこの試合で最もボールタッチ数が多かったのは松田陸。そして同じ形で戦ったMD1、MD2でも最多ボールタッチは松田陸。主力組を休ませた前節MD3で最多ボールタッチを記録したのはCHの松本泰志(途中でCBに下がったが)。また3-1-4-2で戦った仙台戦での最多ボールタッチは3バックの右に入ったダンクレーだった。

こうして立ち上がりからボールを運ぶことができていたセレッソは12分に先制に成功。ハーフスペースに入った清武のクロスをブロックされて得たCKから、原川はショートコーナーで清武に戻すと清武はファーサイドへ。このボールをポートの選手は全員かぶってしまい、フリーの丸橋は胸でコントロールしたボールを豪快に蹴り込んだ。
ショートコーナーからファーサイドというのはスカウティングの成果だろう。そして丸橋の手前にはチアゴがいたのでポートの選手はそっちに引っ張られてしまい、丸橋はトラップして振り抜くという時間をもらえた。

■ポートの狙いと現実

ポートはMD1傑志戦では72.9%、MD2広州戦では63.9%のボール保持率を記録しているように基本的にはボールを持ちたいチーム。前節にも書いたように両SBを上げてアンカーが落ちる3バックビルドアップもする。
しかし前節はボールを持てなかった。それを踏まえてのこの試合でのメンバー構成ということだったのだろう。

ボールを持てないということで狙うのはカウンター。そこで5番のセルヒオ・スアレスが1トップというのは前節同様のプランである。おそらくこの選手が最もボールが収まるのだろう。そして両サイドには10番のポディン・ファラと92番のジョン・バッジョ。他の試合を見る限り92番のジョン・バッジョは普段3トップの中央でプレーする選手である。
そしてカウンターの形は彼ら3人を使ったもの。ボールを奪えば5番のセルヒオ・スアレスは下がってきてボールを収める。そして両サイドが前線に。いわゆる0トップ的な形だった。実際に92番のジョン・バッジョは何度かこれで抜けだそうかという形を作っている。
しかし誤算があったのは左サイドか。先ほども書いたようにセレッソはボール保持の時に坂元が大外レーンに出ることが多い。となるとポートはボール非保持で10番のポディン・ファラは坂元に対応することになる。となればその10番のスタート位置はどうしても低くなる。また前に飛び出そうとしても前には右SBの松田陸が残っているのでなかなか一気にCBの背後を取るというところまでは至らない。
なのでポートが狙っていたであろう左右の槍は右側だけという状態になってしまっていることが多かった。

またなんとかボールを保持することに成功し、セレッソ陣内に人数をかけて攻め込んだとしても、前節にも指摘したようにDFを動かすようなボール保持やボールを横断させるような形はないのでセレッソの守備ブロックを崩すような形までは作れない。どちらかといえばポートにとってはこの状況の方が厳しいかもしれない。
5番のセルヒオ・スアレスはスピードはないもののボールは収まるしパスもだせるしシュートも打てるいい選手だが、その分守備面でかなり免除されている。なので解説の播戸竜二さんはこのチームにもう1枚ストライカーがいればという話をされていたが、実際問題としてはもう1枚ストライカーがいたところでこのレベルの戦いでは使う場所がないというのが実情だろう。

そしてもう1つ、ボールを持ちたいという意思がある分、ポートはボールを保持してセレッソ陣内にボールを運ぶことができれば人数をかけてくるのだが、逆にそこで攻めきれずセレッソがボールを奪い返すことに成功すると、セレッソにとっては前にスペースがある状態なので簡単にボールを運ぶことができた。ポジション的にはIHだが攻守において前に出ていく役割を担っていた45番のナタウット・ソンバチョタがネガトラ要員としてファーストディフェンスに奮闘していたが、1人でカバーするには広すぎるのでどうしても遅れることが多く、ファールが増える。その結果危険なタックルも増えてしまっていた。

ということで44分にセレッソは自陣でのボール保持からチアゴの大きなサイドチェンジで為田が一気に敵陣に侵入。セレッソがCKを獲得すると、このCKからチアゴの折り返しを大久保のシュートを一旦はGKにはじかれるももう1度しっかりと詰めてゴール。45分にセレッソが追加点を奪うことに成功した。

■試合を決めたのは日本代表坂元達裕


2点ビハインドとなったことでポートはHTで3枚替え。下がったのは右SB34番ニティポン・セラノン、アンカー31番カナリン・ターウォンサック、IH45番ナタウット・ソンバチョタ。入ったのは前節先発していた3人で右SB33番フィリップ・ローラー、CH16番シワコーン・ジャックプラサート、右SH7番パコーン・プレムパック。布陣は92番ジョッ・バッジョが中央に入り、5番セルヒオ・スアレスがトップ下に下がった4-2-3-1になる。

しかし後半開始早々の47分に坂元が試合を決める3点目を決める。
坂元が松田陸とのワンツーでペナルティエリアすぐ外でボールを受けるとコントロールショット。キーパーの届かないゴール左隅に吸い込まれた。もちろん相手との兼ね合いもあるのだが、前節の同点ゴールといい、今節の3点目といい、チームが欲しいところで決め切るゴール。日本代表に選出されるということは選手にとって大きな成長のきっかけとなるものだが、まさにその成長を感じさせるゴールだった。

以降は50分にジョン・バッジョのロングシュートがクロスバーに当たるという場面はあったものの、失点はなし。

セレッソは56分に為田と大久保に代えて中島元彦と加藤陸次樹、66分には清武に代えて喜田陽を投入し奥埜をトップ下に移動。

ポートは60分にセルヒオ・スアレスに代えて6番シャリル・シャプイ、77分にエリアス・ドラに代えて2番ティッタウィー・アクソンスリを投入。セレッソは79分位原川、坂元に代えて松田力、山田寛人を投入。

66分の加藤のシュートはネットを揺らすもなぜかオフサイド。69分、73分はGKのセーブにあい、88分には松田力が2番ティッタウィー・アクソンスリに完全に倒されるが何故か松田力のファールを取られるという謎判定もあり追加点は奪えなかったがそのまま試合終了。
2試合続けての対戦となったこの試合は0-3でセレッソの勝利に終わった。

■その他

再戦となったこの試合は0-3で完勝。引き分けに終わった前節を見てもかなり力の差はあったので妥当な結果だろう。
そんな中でも若手を中心に5人の交代枠をフルに使うことができたのは収穫か。
この勝利で勝ち点を10と伸ばしグループ首位をキープ。そして2位以内が確定した。 現在3位のポートが勝ち点4なので残り2試合に連勝、セレッソが連敗すれば勝ち点で並ばれるが、勝ち点につぐ順位決定基準が当該チーム同士の対戦結果なので1勝1分のセレッソが必ず上回るためである。
とはいえ、MD1のレビューでも触れたように今大会は2位ではグループ突破は決定しない。ということで残り2試合でもしっかりと勝ちきりグループステージ突破を決めて欲しいところである。
今回はオーストラリア勢が辞退、中国勢がセカンドチームを派遣という中で、セレッソの入るグループJは韓国勢がいないというかなり恵まれたグループである。
対戦相手のレベルを考えると、今大会のパフォーマンスがそのままJリーグにつながっていくとは簡単に言えないかもしれないが、チーム状態を上げながら結果も掴むことができるチャンスなので、残り2試合も有意義位に使って欲しいところだ。
この大会に出場するもの、このグループに入れたのも、昨季1年間戦って掴んだ成果なのだから。




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