■柏レイソル 1 - 1 セレッソ大阪
柏レイソル:レアンドロ・ドミンゲス(65')
セレッソ大阪:上本(48')
フォーメーション |
GK:21 菅野孝憲
DF:5 増嶋竜也 6 パク ドンヒョク 3 近藤直也 22 橋本和
MF:10 レアンドロ ドミンゲス 28 栗澤僚一 7 大谷秀和 15 ジョルジ ワグネル
FW:19 工藤壮人 9 北嶋秀朗
SUB:16 稲田康志 17 安英学 20 茨田陽生 8 澤昌克 29 水野晃樹 11 林陵平 18 田中順也
交代:北嶋→田中(HT46') パク→水野(54') 栗澤→茨田(66')
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 17 酒本憲幸 22 上本大海 32 尾亦弘友希
MF:10 マルチネス 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:11 播戸竜二 31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 6 中後雅喜 7 大竹洋平 9 ファビオ ロペス 26 村田和哉 19 永井龍
交代:播戸→ファビオ ロペス(HT46') 尾亦→藤本(76') 杉本→村田(78')
この試合で優勝が決まる可能性のある首位柏とのアウェーでの対戦。
ホームでは5-0と大勝したが、その後さらに調子を落としているセレッソと調子を上げている柏。両チームともU-22が抜けている中、柏は北嶋と工藤の2トップで右SBは増島。一方のセレッソは久しぶりの4-1-2-2-1でアンカーの位置にマルチネスでその前に倉田とボギョン。さらにでファビオではなく播戸がシャドーに入る。また丸橋がサスペンションの為尾亦が左SB。
柏は綿密なスカウティングで相手のビルドアップをきっちり抑えににかかってくる。
前回はマルチネスと丸橋の所を阻止しようとしてきたが…
■マルチネスのアンカー
柏はセレッソのCBを捨ててボランチ、特にマルチネスをFW、両SBはOH、中央のMFはボランチの1枚である栗澤が見ることでやはりビルドアップの起点を抑えにかかってくる。
マッチアップ |
CBをわざと空ける |
なのでマルチネスがよくあるようにCBのラインにまで下がってボールを受けるとFWもついていってしまうためボランチとFWの間にスペースが出来る。
最初に書いたように栗澤がこの位置を見ることにはなっていたんだろうけど、ボランチの2枚及び清武が下りてきてここでボールを受ける事で前半の立ち上がりからセレッソが比較的狙い通りの形に持っていくことが出来ていた。
ボランチの前のスペースを使える |
■セレッソの守備・守備からのカウンター
柏は攻撃の時にレアンドロ・ドミンゲスとジョルジ・ワグネルは中央に入ってくる。
しかしセレッソが4-1-2-2-1の布陣で最初からボギョンと倉田が中央にいるのでボールを奪われても簡単にバイタルエリアは使えないようになっていた。
柏の攻撃時の動き |
2ラインを作る守備 |
清武にボールを運ばせる |
■セレッソが先制
前半は0-0で終了。シュート数などのスタッツとしては柏が上だったのだけど、内容的にはセレッソが優勢。そしてその流れが後半開始早々にみのる。
カウンターから得たCKを清武がフリックしてファーの上本が決めて先制する。
ゾーンで守る柏に対して、同じくゾーンで守るセレッソがやられて困ること、尾亦の左足からアウトスイングのボール・ニアで清武がフリック・ファーで上本が詰める、が詰まったゴールだった。
■柏の対策
後半から柏は北嶋に代えて田中、セレッソは播戸に代えてファビオロペスを投入。
北嶋は前半にタッチラインにボールを追いかけてた時に少し足を痛めてた可能性もあるが、FWにボランチを見るという守備のタスクをもたせてるのでより動ける田中という判断もあったのかもしれない。
播戸はイエローをもらっていたが、立ち上がりは気合の入ったプレーを見せていたが途中からその気合は空回りになっていたのがあったのだと思う。
さらに柏は後半立ち上がりに先制されたことで、パク・ドンヒョクに代えて水野を入れて増嶋をCB、水野を右SBにいれ前にかかってくる。
柏は前半使われたボランチの前を消すために、全体のブロックをプッシュアップしボールを持つ時間を増やしてくる・
後半のマッチアップ |
しかしさすが首位にいるチームだけあって柏の圧力は強烈で、もうカウンターもできないほど完全に押しこまれてしまう。
押しこまれる |
そしてここからは両チーム共中盤にスペースができえしまいオープンな戦いに。
柏は茨田、セレッソは足をつらせた尾亦を唯一SBができるベンチメンバーの藤本への交代はあったものの疲れで反応が鈍くなっていた杉本に代えて村田と、両チーム共に前への意識を感じる交代を見せるがそのまま1-1で終了となった。
■その他
セレッソは最後の交代でファビオのワントップになったんだけど、ファビオは全くボールを収める事ができなかったのでこの流れの中ではあまり効果的では無かった。
後半の立ち上がりに播戸に代えて投入してたので他に選択肢はなかったんだけど例えばこんな感じにした方が面白かったかなと
バルサを意識した形なんだけど、相手のSBも牽制できるし清武にボールを運ばせる事もできるので…
偽3トップ |
またこの日とったマルチネスをアンカーに入れた4-1-2-2-1のフォーメーションは可能性は感じられた。
最初からマルチネスの近くに2枚いる形はシャドーが下りてきた時など流れの中では時々ある形なんだけど、相手を押し込めればスペインのクアトロフゴーネス(Quattro Jugones)みたいな感じで言ってみれば4シャドーにもなれる。
アンカーに守備選じゃなくってビルドアップの起点、配給役を置くのは非常に楽しそうだなと
いつも的確な解説ありがとうございます。
返信削除柏戦を見ていて、『セレッソってやっぱり後ろからのつなぎだなぁ』と痛感しました。
だめな試合はボランチが出しどころがなくてやられる。
派手に勝つ時は、ボランチから自由にパスが出る。
単純にボランチを3人にすれば今回のように問題は解決しますよね。
前に人数がいたほうが攻撃の迫力は出ますけど、
神戸戦やその他苦戦した試合のよう、ボランチが抑えられると、前にいるべき、シャドーの倉田・清武がたまらず、降りてくることがしばしば・・・時にはバンドまで。
また、最初から最終ラインの前の中央に3人いることで、
バイタルエリアを厚くカバーできるので、失点を防ぐことにも役立つかと。
セレッソは今季前半の早い時間での失点が多く、いつも追いかけるしんどい展開が多かったので、守備から入るという意味でも、今回のフォーメーションは機能していたと感じました。
自分のチームとの力関係も考慮して、フォーメーションを選択することも『攻めきるマックス』だけでなく来季はより大切になると思います。
なぜなら、来季は「倉田・清武」の去就も微妙で、戦力ダウンも考えられるため。
戦い方によっては降格もありえると思います。
最後に健勇。
覚醒しないとマジでやばい。
長身なのにハイボールの競り合いに破れるのでこぼれ珠がすべて相手チームにロストされる。
ボールもキープできず、
受ける時はいつもサイドに流れており、中央の勝負すべきエリアに、最初から居てない。
ポテンシャルは認めるが、来季はレベルアップを祈ります。
健勇なら永井のほうが期待しますが。
ホームのマリノス戦、大海が退場になった試合で、
前線から相手を追い回していた、運動量。
中澤にも当たり負けしなかった体の強さは魅力だと思いますが、AKIさんはFWについてどうお考えでしょうか?
nonchyanmanでした
いつもありがとうございます。
返信削除ボランチの所についていえば、サッカーの原理原則である「攻守は1つ」って事ですね。
なので、よりボールをキープする為には、より前で人数をかけるには、そしてその解決方法として後ろに人を増やすというのは理にはかなってます。
降格云々は、相手がいる試合の積み重ねで・さらにその結果でしかないのでそれについて今から何かを言うのは難しいですが、相手によってやり方を変える(調整する)という事は当然必要だとは思います。
ただ戦力(去就)については心配ですけどね。
倉田は十中八九は帰っちゃうでしょう。なのでできれば少なくとも夏には移籍するであろう清武やボギョンをきっちり売ってそのお金で補強したいんですが・・・どうできますかね。
ちょっと話しはそれてしまいますが、これだけ海外移籍が頻繁になるとヨーロッパとシーズンを合わせて欲しいなあと思ってしまいます・・・
あとFWについてですが、龍と健勇は今はどっこいどっこいですね。
現段階では2人ともJ1で使える段階には達していないと思っています。
細かくはそれぞれ微妙に違うのですが、大まかに言えば龍も健勇もJ1のプレースピードについていけてないです。
新しい監督がどういうサッカーをするかにもよりますが、このまま来シーズンに入ったら外国人FWは絶対必要です。なので2人ともレンタルに出してあげた方が良いんじゃないかな?と思っています。
まあでもこれはあくまで現段階での話しです。
もしかしたら最終戦・天皇杯で何かをつかんで一気に変わるかもしれません。もちろんそうなってくれた方が嬉しいですし、そうなってくれる様に期待をしています。