FC東京:長谷川(60') ルーカス(76')
セレッソ大阪:なし
フォーメーション |
GK:20 権田修一
DF:2 徳永悠平 5 加賀健一 3 森重真人 33 椋原健太
MF:4 高橋秀人 8 長谷川アーリアジャスール 39 谷澤達也 10 梶山陽平 27 田邉草民
FW:49 ルーカス
SUB:21 廣永遼太郎 14 中村北斗 30 チャン ヒョンス 7 米本拓司 17 河野広貴 11 渡邉千真 24 重松健太郎
交代:梶山→米本(58') 長谷川→渡邉(82') 田邉→河野(89')
警告:なし
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 17 酒本憲幸 20 高橋大輔
MF:2 扇原貴宏 6 山口螢 7 キム ボギョン 8 清武弘嗣
FW:9 ケンペス 13 柿谷 曜一朗
SUB:1 松井謙弥 23 山下達也 5 舩津徹也 10 ブランキーニョ 14 丸橋祐介 26 村田和哉 19 永井龍
交代:キム ボギョン→ブランキーニョ(74') 清武→永井(79') 酒本→丸橋(82')
警告:なし
前節のリーグ再開の広島戦を完敗に終わった次はアウェーでこちらも前節完敗に終わったFC東京戦。
セレッソは広島戦を受けてシステムをボックス型の4-4-2に戻し、報道にもあったように左SBを黒木から高橋、ボランチを扇原から黒木にして練習を行ったが、その内容があまり良くなかったので前日からボランチを再び扇原に戻してきた。
一方のFC東京は、前節のルーカス・渡邉の2トップからルーカスの1トップにして中盤に田邊を入れる布陣。
6月いっぱいでニュルンベルクに移籍する清武にとって最後のアウェー戦となる。
■マッチアップ
マッチアップ |
■セレッソの守備・攻撃
セレッソの守備 |
ケンペスと柿谷の2トップは深追いしすぎず、中盤に入った時は挟みこむ様なポジショニングを取る。
セレッソの攻撃 |
後に書く東京の守備によってボランチでコントロールする事が出来ておらず、またその様な方法を取ろうともしていないので、清武やキム・ボギョン(清武がほとんどだったけど)がサイドから個人の力でボールを運び、後ろからSBが絡んでくるのが狙いなんだろうけど、いくら清武といえども1人で相手の組織に向かっていっても毎回うまくいく訳でもないので、チャンスになるのは相手のミス絡みの場面が多い。
■FC東京の守備と攻撃
東京の守備 |
時々トップ下の梶山が前線に出て4-4-2でCBを捕まえにかかる場面もあったが、基本的にはボールの取りどころはCBからボランチに入ったボールに設定しているらしく、セレッソのボランチには、長谷川(または高橋)と梶山で必ずプレッシャーをかけ、その後ろに1枚が余るという形をとっていた。
東京の攻撃 |
高橋が最終ラインに下りて両SBを上げ、長谷川と梶山、ルーカスがボールを収めてサイドに展開してという方法。
ただ、東京もそれほど効果的にブロックをずらす事が出来ていなかったので、チャンスになるのはミス絡みか、中盤の守備からのショートカウンターの場面が多い。
■動いていいのか悪いのか
セレッソ攻撃の変化 |
これによってSBが上がるスペースも作り山口・扇原のダブルボランチを助ける事にもなるし、清武・キム・ボギョン・柿谷の距離が縮まる事で少しずつボールを動かせる様にはなり、キム・ボギョンのクロスから中央の柿谷にわずかに合わないシーンや、カウンターからキム・ボギョンが権田と1対1になる場面など決定的な場面が作れる様になってくる。
東京の攻撃 |
なのでサイドでは東京のSHとSB対セレッソのSBという2対1になるシーンも見られるようになり、そこから東京も何度かチャンスを作れるようになって行く。
■試合展開
58分〜 |
そんな中、梶山が58分に負傷交代。
米本がボランチに入り長谷川がトップ下に入る。
ここまで高橋がやってた最終ラインに入ってのボール回しは米本がやって高橋は前に出るようになる。
失点シーン |
セレッソのカウンターからキム・ボギョンの決定機を作るも、シュートは足を滑らせる。
そしてそこからのFC東京の攻撃。
ファーストブレイクは柿谷が中盤に入って遅らせるも、そこから徳永にサイドでボールを運ばれるのに対応したのはボランチの扇原。徳永が運んだボールを受けたのはトップ下に代わった長谷川で、その時に逆サイドから谷澤が抜群のフリーランで山口を引っ張って空けたバイタルエリアからのミドルシュートが決まって失点。
谷澤のフリーランは某氏が見てたら「爆発的」って絶対言う様な見事な動きだったけど、4-4のブロックを作れていない時にボランチが引っ張られてしまうといういつか見た様な形だった。
74分〜 |
89分〜 |
再び連敗となってしまった。
■動いていいのか悪いのか〜2
この試合を単純に言ってしまえば「決定機を何度も作りながら決めきれずに敗れてしまった試合」なんだけどそれだけで片付けてしまう訳には行かない部分もあって、ポイントになるのは、清武とキム・ボギョンが中央に絞ってプレーをし始めた所からの流れ。
上にも書いたように、それまでは扇原と山口の所で時間を作る事が出来ずにミスが連発、なのでSBやCBから一気に前線にいれるボールぐらいしか可能性を感じる場面が無かった。
そこで清武とキム・ボギョンが中央に寄って組み立てに加わる事でボランチに時間を作ろうとする。
ここまでは理にかなっている。
しかしここから先が問題で、こうやって落ち着けたボールを前線に運ぶのも清武とキム・ボギョン。前線には柿谷とケンペスがいるものの、この2人が組み立てからボール運びまでを全部やらなきゃいけない状況になっているわけです。
まあ要はバランスがスゴく悪いんですよ。
チームにバランスをもたらすといって始まっているものの、現時点で出来ているのはボールより後ろの人数が増えているだけで、ボール・味方・相手選手全体で考えた時のバランスは悪くなってしまっています。本当はボールと相手の無いバランスなんてありえないんですけどね。
だからSHはかなり疲弊してしまいますし、試合中に何か変化を起こさなきゃいけない時(相手が形を変えた時や自分達が上手くいかない時)に脆さを見せてしまう訳です。
この前のナビスコ川崎戦の前半と後半やその後の仙台戦へのフォーメーションの流れなんかを見ていると、そもそも「変化」自体を良しとしていないかも知れないけど。
全然ダメだって事じゃないんだけど、脆さを解決できそうな気配なんかは全く無いのがね。
どっちにせよ神戸戦終了後に言ってた「我々の持ち味である素早いパス回しから局面を打開するサッカーを変えるつもりは無く、このスタイルで勝利を追求したい。」って事なら、少なくともそれを活かすための方法をもっと整理して徹底しないと。
あと日曜日にたまたま再放送で見た浦和ー仙台戦で、試合終了後に倉敷さんがいった言葉で、
「クラブとサポが状況、目標、現状を共有することが大切。」
「その為に今から何をしていくのか、どこをどうしていくのかということを発信する事が必要だ。」
ってのがちょっと刺さりました。まあ直接関係ないんですが。
いつも解説ありがとうございます。
返信削除のんちゃんのパパです。
仰る通りだと感じます。
攻守にSHへの負担が大きいです。
SHが守備を疎かにすると、ボランチが引っ張られて、バイタルが空く。
守備を真面目にすると、カウンターの時に人数が足りなくなる。
だから、現状の攻撃方法では、前に残るFW が少い人数で崩す必要があるけど、ケンペスのシュートの精度では厳しい。
ソアレスがカウンターを志向するのは、それはそれで良いですが、ボールの取りどころが44ブロックを作っての、後ろからばかりなので、攻撃の際に枚数も足りないし、二列目以降がランニングする距離が長すぎますよね。
これじゃ、体力的にもきついし点も入りにくい。
前からの連動したプレスからのショートカウンターも機能させないと、点もとれないと感じます。
キャンプでこれって練習してたんですよね。
SH の移籍が決まった清武と近々出ていくであろうボギョンに攻守に頼りすぎている事が、今後について益々心配になります。
ソアレスの人間性は好きですが、来年からは交代も考えてほしいです。
何せ、清武、ボギョン、螢、貴、柿谷。
これだけのタレントが居て、この位置、この得点は監督の力不足としか言いようがないと思います。
いつもありがとうございます。
削除練習を見ていても前プレは好きそうなんで今後も使う事はあるとは思いますよ。
ただ広島戦があったばっかりなだけに、この試合ではやりにくかったんじゃないでしょうか(笑)
個人的にはやり方や相手によって4-4のブロックを作る方法を取ってもいいと思ってます。
ただそこから運ぶ方法が無いのがね。
清武・ボギョン任せたぞ!だけですから。
これずっと言ってますね。
ホント、清武、ボギョン、螢、貴、柿谷って他のチームからみたらかなりうらやましいであろうタレントなのに。
はっきり書いてしまうのはどうなんだ?ってのはありますが、今のままでは今シーズン限りでしょうね。
返答ありがとうございます。
返信削除44ブロックからのカウンター何て、そもそも仙台の様に、その戦法の経験も無いので、今後も苦戦しそうです…
シーズン中なのにこんなこと、不謹慎かもしれませんが、誰かお薦めの監督って居ませんか?
勝手なイメージですが、ヴェルディの川勝監督何てどうでしょう?(笑)