2020年10月13日火曜日

明治安田生命J1リーグ 第22節 vs. 湘南ベルマーレ プレビュー

2020年10月14日 19時30分:ヤンマースタジアム長居

予想スタメン

アディショナルタイムの失点で今季2度目の連敗となった前節。なんとか嫌な流れを払拭したい明治安田生命J1リーグ 第23節、セレッソ大阪は本拠地ヤンマースタジアム長居で湘南ベルマーレと対戦する。


■前回の対戦

前回の対戦は8/1に行われた第8節。アウェイでの試合は坂元のドリブルからセレッソが2年3ヶ月と5日、827日ぶりのPKを獲得。これを清武が決めて0-1でセレッソ大阪の勝利となった。

前回対戦時の先発メンバー

湘南の布陣は今季のベースとなっている3-1-4-2ではなく3-4-2-1。石原直樹の1トップに松田天馬と山田の2シャドゥ、この試合が今季初めてスタートから3-4-2-1を使用した。

セレッソは普段の4-4-2ながら鈴木孝司が今季初先発。この試合が今季唯一の先発出場である。


試合の立ち上がりは3-4-2-1を採用した湘南が前線の3枚で積極的にプレッシングを仕掛けようという展開で始まる。

湘南としてはトランジションゲームに持ち込みたいということなのだろう。

しかしこのプレッシングをセレッソはビルドアップで剥がしていくと湘南も5-4-1のブロックを作らざるをえない展開となり、セレッソのペースであるスローテンポな試合に。スローテンポの試合になれば湘南は鈴木冬一の個人技に頼るしか武器はなく、前半は0-0で折り返すこととなったが、湘南にすればやりたいことが出来ていない試合だった。

そこで湘南は後半スタートから山田直輝を中川寛斗に代えいつもの3-1-4-2へと変える。2トップと2CBを合わせることで試合のテンポを上げたかったのだろう。


しかしセレッソのビルドアップの前に試合のテンポは上がらない。試合は凪状態が続く。

そんな凪状態で風を起こしたのが坂元。ゆったりとしたリズムから前を向いた瞬間に急加速。奥野とのワンツーで途中交代で入った馬渡を出し抜くとたまらず馬渡はペナルティエリア内で後ろから倒してしまいファール。このPKを清武が落ち着いて決め、セレッソが先制。

そして試合をコントロールしながらこの先制点を守り抜き0-1で勝利。スコアこそ0-1だったが、内容的にはセレッソには負ける要素はほとんどない危なげない試合だった。


■現在の湘南ベルマーレ

2勝3分15敗の勝ち点9で最下位の湘南ベルマーレ。現在も5連敗中。昨季のショッキングなニュースからなんとか立て直し今季もJ1で戦っているがかなり苦しいシーズンを送っている。

その最大の要因は得点力不足。消化試合数が20試合(セレッソよりも2試合少ない)とはいえ総得点15はリーグ断トツ最下位でセレッソの半分以下。無得点試合が消化試合の半分の10試合。ここまで勝利した2試合はどちらも1-0。直近5試合の得点がわずか1(前節の得点が5試合ぶりの得点)。得点数が少ないことに対する情報がここまでそろってしまうほどである。


戦い方に関しては今季序盤こそ少しボールを持ってサッカーしようという姿勢が見えたが、今はその傾向もあまり見られなくなりプレッシングからのショートカウンターが選択肢の最優先にいる。前回対戦時にはボールを持った時の攻撃のキーマンだった鈴木冬一も第10節の横浜FC戦で前半に交代するとその後はポジションを失っている。

プレッシングの中心にいるのは2トップと2人のIH。彼らが2CBやSBにアプローチをかけ、アンカーの選手もそれに続く。

以前はそれをサポートするために最終ラインは高い位置を取りWBもどんどん前に食いついていたが、この最終ラインの背後をとにかく突かれまくったからか、最近は自重気味。ただ、その分中盤から前の5人と最終ラインが分断してしまうことある。


なので湘南の勝ち筋としては、前線からのプレッシングでショートカウンターから先制し、後はなんとか耐え切るという感じか。勝利した2試合はいずれも先制点を奪っており、引き分けで勝ち点1を獲得した3試合中2試合も先制。引き分けた残り1試合は0-0だったので、逆に先制された試合は引き分けすらなく全て負けという結果になっている。

とはいえ先制した試合は8試合あるが、2勝2分4敗。先制しても半分は逆転されている。

前節の札幌戦でも札幌のビルドアップのミスから先制に成功したが、前半のうちに同点に追い付かれ、後半は逆転されるという試合だった。

ちなみに、今季の湘南が前半をリードして折り返したのはわずか1試合。第15節の大分戦で、なんと立ち上がりに2点を奪い2-0で前半を折り返すも後半に2点を奪われ最終的には2-2の引き分け。勝利した2試合(鹿島戦・G大阪戦)は0-0のまま試合が進み、後半中盤に先制。その後はなんとか守り切るという展開だった。


■プレビュー

セレッソ大阪の予想スタメンだが、代えの効かないチームにとって重要な選手の1人である松田陸の負傷離脱が本日発表された。

これにより右SBは片山が濃厚。となると前節途中出場で復帰した丸橋が左SBで先発することになりそう。

そしてこの松田の不在は他のポジションにも影響を与えそう。松田はビルドアップの時にSBから内外と立ち位置を入れ替えることができたが、そのまま片山を起用するのであれば片山は大外専門。となると右SHは内側に入ってプレーする機会が増える。であれば前節の柿谷の立ち位置と重なってしまう。それを踏まえると2トップの一角には奥埜が復帰する可能性が高そうだ。

また湘南の最終ラインには高さが無いので都倉の起用も考えたいところではあったが、こちらも怪我で離脱。

そう考えるとまずはブルーノ・メンデスからということになるだろう。


一方の湘南ベルマーレの予想スタメンだが、直近2試合は3バック、WB、アンカーは固定。IHとFWに若干の入れ替えがある程度なので、ベースとなるメンバーは変わらないだろう。

そして前節、ようやく湘南移籍後初先発となった三幸が前半に負傷交代。おそらく今節の出場は難しいだろう。

一方で前節は梅崎が途中交代で今季初出場。今節もベンチに入り勝負どころでの投入を睨んでいるのではないかと思われる。


試合のポイントとしては、まず何よりビルドアップである。

松田はビルドアップのキーマンだった。松田が今季唯一先発しなかったルヴァンカップの浦和戦ではCBの間にデサバトを落とし右CBを開かせることで片山を前に出すという形を見せていたが、試合には勝利したもののビルドアップとしてはあまり上手くはいかなかった。

前節から中3日での試合となるがどのような形を落とし込んでいるかは注目だろう。

対湘南ということを考えると、相手のプレッシングをビルドアップで上回らなければならない。


相手の守備を崩すポイントとしてはWBを引き出すこと。湘南の3バックはサイドのスペースをカバーする意識に乏しく、また中盤の3枚も前への意識が強すぎる。なのでWBを引き出しそこに2トップの1人を走らせる形でボールを運びたい。

そしてこれができれば湘南の仕組み上最終ラインと中盤の間にスペースが生まれやすい。

そうなれば内側に入ったSH、清武や坂元の出番である。彼ら2人が仕事ができれば一気に得点に近づくだろう。


湘南は得点は圧倒的に少ないが、失点はリーグの平均ぐらい。走る選手が多いので粘り強く守備はできる。5連敗中だが、直近4試合はすべて1点差。鹿島、川崎F、FC東京には1失点しかしていない。

なのでセレッソとしては繰り返すこと。90分の中に得点のチャンスは必ずある。


前節の敗戦で思わぬ連敗となり失点も続いているが、前節は崩された場面はほぼ無かったし、その前は過密日程の影響もあった。

なので自信を失わないこと。自分たちの戦い方を信じて貫くことができれば自ずから結果はついてくる。

松田、都倉と怪我人が出ており、今が今季最も苦しい状況となっているが、この試合で勝利し再びチームのベースを取り戻したい。


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