2020年11月28日土曜日

明治安田生命J1リーグ 第30節 vs. 横浜FC プレビュー

 2020年11月29日 15時00分:ヤンマースタジアム長居

予想スタメン

ロティーナ監督の今季限りでの退任が正式に発表されてから迎える初めての公式戦。明治安田生命J1リーグ 第30節、セレッソ大阪は本拠地ヤンマースタジアム長居に横浜FCを迎えての一戦となる。


■前回の対戦

前回の対戦は8/30に行われた第13節。敵地ニッパツ三ツ沢球技場で行われた一戦は1-2でセレッソ大阪が勝利している。

前回対戦時のスターティングメンバー
両チームのスターティングメンバーは上記。

横浜FCは右SBのマギーニョとヨン・ア・ピンが直近の試合で負傷交代していたので右SBには左利きで本来左SBの志知、CBには小林を起用。2トップは一美と皆川というサイズのある選手が2人並んでいた。

一方のセレッソ大阪はデサバトが負傷を抱えており奥埜をCHで起用。奥埜が下がったことで空いたFWには高木が入り、左SBには片山が起用された。


比較的似たところのある両チームの対戦。立ち上がりは横浜FCがビルドアップからボールを持つ展開となる。

両SBを上げCBの間にCHの1枚が落ちてくる3-1ビルドアップでセレッソの4-4-2の守備ブロックを動かそうと狙ってくる。しかしセレッソのブロックもそう簡単に動かされない。その結果横浜FCがやり直す機会が増え、縦に入れることはなかなか出来ないがボールを持っているという凪状態になっていたのである。

この凪状況はセレッソにとって全くの想定内。そして横浜FCにとっても得点のチャンスは無いがボールを持っている限り失点する危険性も無いので想定内だった。


そんな静かな展開を最初に動かしたのはセレッソ。

横浜FCとセレッソの違いは試合を動かす手段のバリエーションだった。

キム・ジンヒョンからのゴールキックで相手CHの背後に入る清武にボールを届け、そのリターンを受けた藤田が一気にボールを運ぶと右に展開。そこから相手をずらしながらもう一度清武に届けると清武はフリー。清武が落ち着いてゴールに流し込んだ。


先制したことで完全に試合をコントロールしたセレッソは58分に追加点。清武のドライブから後半からFWにポジションを移した奥埜、ブルーノ・メンデスとつなぎ、最後はブルーノ・メンデスがゴールを流し込んだ。


0-2となったことで後がなくなった横浜FCは瀬古を右SBに下げることで志知を本来の左SBに移動させは前に圧力をかけるようになり、86分に志知、途中出場の斉藤光毅とつなぎ中央に圧力をかけ最後は松尾が決めて1点を返すが反撃もここまで。

1-2でアウェイのセレッソ大阪が勝利した。


■現在の横浜FC

ここまで28試合を戦い8勝4分17敗の勝ち点28で15位。開幕前に目標としていた1桁順位は難しい状況にはなっているが、それでも横浜FCはビルドアップからボールを保持するサッカーにぶれが無い。

カルフィン・ヨン・ア・ピンは前回対戦前の負傷からまだ復帰出来ておらず、キーマンだった松尾や佐藤も負傷離脱しているという現状だが、若いタレントを中心に丁寧なサッカーを見せている。

前回対戦時は4-4-2だったが、最近のベースとなっている布陣は4-3-3。

前回対戦時も中盤は手塚康平、瀬古樹が中心となっていたが、彼らに加え齋藤功佑や安永玲央。そして前線では斉藤光毅や、2月の開幕戦で素晴らしいプレーを見せたものの7月の再開後はコンディションがなかなか上がってこなかった中山克広もようやくコンディションを戻してた。


しかし久々の連戦となった前節のホーム清水戦は苦しい試合となった。

手塚の出場停止もありアンカー安永、左IH武田、右SBに瀬古、左SBに志知というメンバーで先発するも、1失点目が5分、2失点目が6分と試合開始早々立て続けに失点を喫し、結局前半だけで3失点を喫している。

その3失点のうち立ち上がりの1失点目と3失点目は自陣からボールを繋がれてのもの。

横浜FCはボール保持では4-3-3だが、非保持ではIHの齋藤功佑が1つ前にでて4-4-2に変化する。

1失点目は清水のGKも交えたパス回しに対して4-4-2の1列目の規制が中途半端になったことで2列目のCHに段差を作られ、その結果右SBの瀬古が中央に引っ張り出され、右サイドを一気に縦に運ばれたという形。

そして3失点目は清水の左CBに右SHの中山が思い切ってプレスにいったところで外されたのがきっかけで、中盤にスペースが生まれ逆サイドに展開されると全員が後追いになり、最後はマイナスのクロスを誰もケアできず。

どちらも食いついたところを裏返されてというものである。


そして2失点目はアンカーの安永がハイプレスの餌食になった形。

GKの南から安永へ縦パスを入れたところを清水のCHのプレッシングとFWのプレスバックに挟み込まれる形となりボールロスト。そのままショートカウンターで決められた。


この試合の前半はこの2失点目が象徴するようにアンカーの安永と左IHの武田が清水のプレスをもろに受けてしまいボールを運ぶことが出来ず。

その結果無理に奪いに行く場面が増え1,3失点目のような形につながっていた。


しかしそんな苦しい前半から一転、後半は一気に試合の流れを変えることに成功する。

きっかけとなったのがハーフタイムの3枚替え。これで右SBだった瀬古をCHに移動させ、CHに瀬古と安永を並べる4-4-2へと布陣を変更。CBの間にCHの1人を下げる3-1の形でビルドアップを行うことで自陣でのボール保持が安定したのだ。

これで後半は完全に横浜FCがペースを握り66分には瀬古のゴールで1点を返す。

しかし3点の壁は厚く反撃もそこまで。

横浜FCの戦い方は、ビルドアップからボールを動かすことで相手が食いつくのを待ち、食いついたことでできたスペースに縦パスを入れるという形がメインである。

後半の飲水タイムまでの時間は清水がさらに追加点を奪おうと積極的に動いてきてくれたことで縦に付ける時間と空間があったのだが、飲水タイム後の清水は2点のリードを踏まえた戦い方に変えたためスペースは生まれず攻めあぐねることとなった。


■プレビュー

セレッソ大阪の予想スタメンだが、横浜FCは4バックがベースなので前節の様な戦い方はしないはず。通常通りの布陣に戻るだろう。

ただ、2試合連続でベンチ外となっているデサバトは負傷している可能性が高くCHは藤田、奥埜のコンビで継続か。となると2トップはブルーノ・メンデス、豊川のコンビになるのではないかと思われる。


一方の横浜FCの予想スタメンだが、前節は出場停止だった手塚、連戦を踏まえベンチスタートにしていたマギーニョ、袴田、斉藤光毅が先発に戻ってくることが予想される。

ただし布陣をどうするかが悩みどころ。従来どおり4-3-3か、それとも前節後半からペースを取り戻した4-4-2か。メンバーが変わるとはいえ、前節の前半はかなり厳しい展開だったので4-4-2にしてくるのではないかと思われる。


お互いにビルドアップからボールを保持する形を持ち、相手が食いついてきたところを狙う似たスタイルを持つチーム。おそらく我慢比べの展開となる可能性が高い。

そうなると普段以上に先制点がより重要になる。


しかし前回対戦時もみせたように相手を動かすバリエーションが多いのはセレッソ。

DFラインの背後も睨みながらじれずに続ければ必ずセレッソにチャンスは来るだろう。

我慢比べで先に苦しくなるのは横浜FCのはずである。


前節の勝利、そしていよいよ公式にリリースされた今季限りでのロティーナの退任。

自分たちの力を証明する戦いで、是が非でも勝ち点3を獲得したい。


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