2020年7月24日金曜日

7/22 明治安田生命J1リーグ第6節 VS. ヴィッセル神戸 @ ヤンマースタジアム長居

スタジアムヤンマースタジアム長居主審上田 益也
入場者数4,981人副審川崎 秋仁、村井 良輔
天候 / 気温 / 湿度雨のち曇 / 28.5℃ / 73%第4の審判員岡 宏道
セレッソ大阪C大阪
 
ヴィッセル神戸神戸
 
  • 監督
  • ロティーナ
 
  • 監督
  • トルステン フィンク

新型コロナウイルス感染予防対策のため、制限付き
(入場者数上限「5000人以下」又は収容率「50%以下」)での試合開催


<監督コメント>

セレッソ大阪:ロティーナ監督
ヴィッセル神戸:トルステン・フィンク監督

<選手コメント>
セレッソ大阪:清武弘嗣、マテイ・ヨニッチ
ヴィッセル神戸:飯倉大樹、山口蛍

前節から中3日で行われた明治安田生命J1リーグ第6節、ヤンマースタジアム長居で行われたセレッソ大阪対ヴィッセル神戸の一戦は0-0の引き分け。スコアレスドローに終わったものの緊迫感が90分間続く好ゲームだった。

■メンバー

セレッソ大阪の先発メンバーは左CBに木本が入った以外は前節と全く同じ。清武ー柿谷のローテーションは行われず柿谷はベンチスタートとなっている。またブルーノ・メンデスは今節もベンチ外。その影響もあり2月のルヴァンカップでトップチームデビューを飾ったアン・ジュンスがベンチ入りとなった。

一方のヴィッセル神戸の先発メンバーだが、こちらも前節から1人を入れ替えたのみ。ただし入れ替わったのはFWの小川慶治朗からCBの菊池流帆。ということで神戸は3バックを採用してきた。またベンチには佐々木大樹と小田祐太郎が入り、小川と藤本がベンチ外となっている。

■神戸の3バック

まずは予想に反し、これまでの4-3-3から3-1-4-2に変えてきた神戸の布陣について。
フィンク監督のコメントによると「C大阪にはストライカーが2人、アウトサイドに2名の選手がいて、相手の攻撃を考えて今日は3バックにしました」とのこと。セレッソには右サイドに坂元と松田、左サイドに丸橋(+清武)という強力なサイドアタッカーがおり、そこから相手をずらしていく攻撃を見せる。そして、神戸のCBは対人には抜群の強さを見せるものの、スペース管理という部分では少し劣る。なので予め大外のレーンに人を立たせて置きたかったんだろう。大外レーンに予め人を置くためにはCBは3枚必要となる。そしてFWにはフィジカルの強い都倉がいるので3人目のCBも人に強い菊池。こうすればスペース管理に劣っていたとしてもCBの3人共が思い切って得意の対人の強さを発揮できる。
両チームの布陣
そして神戸の布陣で特徴的だったのが2トップのポジショニング。3-1-4-2ではあるが前線の2トップはバランスよくという形ではなくが左にオフセットされており、ドウグラスのポジションは中央レーン、古橋のポジションは左のハーフスペースとなっていた。
ちなみにこの形は前回同じ布陣をとった再開初戦の広島戦でも使用している。

■神戸のプレッシング対セレッソのビルドアップ

Jリーグの試合では例え拮抗した試合であっても、一方のチームの狙いに対してもう一方のチームがどう対応するか。さらにそれに対してどう対応するか。という感じで交互に何かを仕掛けていく、主導権が行ったり来たりする展開が多いのだが、この試合は前半の立ち上がりから両チーム互いの狙いと対策が同時にぶつかり合うというというJリーグではあまり見ないクラスの試合となっていた。
なので両チームの様々なことが同時進行で行われていたのだが、それだと説明しにくいので少しバラして書いていこうと思う。
神戸のプレッシング
プレビューでも少し触れたが、神戸はできれば高い位置でボールを取りたいチーム。ボール保持をベースにしているので、ボール保持を高めたい分できるだけ速く相手からボールを奪い返したいと考えているからだ。
なので試合の立ち上がりは神戸はセレッソのビルドアップの際に山口を1つ前に出して3-2-5の様な形でプレスをかけようとしてきた。
出てくるのが右IHの山口なのは2トップが左にずれているからで、さらにこの3人で2CB+松田にアプローチをかけるのも都合が良かった。

セレッソはこの神戸のプレッシングに立ち上がりすぐは戸惑う場面もあり、ロングボールで逃げざるを得ないこともあったが、徐々に対応できるようになっていく。
セレッソのビルドアップ
効果的だったのが安易にCHを下げて3バックにすることがほとんどなかったこと、とそれによって生まれた右サイドのヨニッチ、デサバト、松田でできるトライアングル。セレッソの最終ラインと神戸の前線は数的同数になるのだが、セレッソはCHの1枚(藤田)を下げないことでCHのもう1枚(デサバト)がSB(松田)のサポートに入ることができる距離を保つことができており、つまっても最悪GKに戻してやり直すことができる。という状態を作ることができていたのだ。
またもう1つ見逃せないのが坂元がサイドに開くことで酒井高徳を止めていたことだろう。前節の立ち上がりに広島が狙ってきたように、3バックのチームが4バックのチームにプレスをかける場合WBがSBにまで出てきてアプローチをかけ全体をスライドするという対応も可能である。もちろん基本線は松田にアプローチをかけるのは古橋なのだが、古橋がアプローチをかけるには斜めに戻りながらになりどうしても遅れる場合がある。なのでそれをカバーするためにもプレスを続けるにはWB(酒井高徳)がSB(松田)にまでアプローチをかけにいくという選択肢も欲しい。
しかしセレッソはビルドアップの時にSH(坂元)をワイドに開かせ酒井高徳の前に立たせ、これによって酒井高徳が出て行くという選択肢を消した。となると神戸がプレスをかけるには古橋が斜めに戻ってくるという選択肢のみとなる。
今季ここまでの6試合のうち対3バックは4試合目。この辺りの対応はかなりスムーズになっている。
9分にビルドアップのミスからイニエスタにシュートを打たれる場面はあったが、危なかったのはその1度だけだった。

となると神戸としてはどうするか。もちろん「もっと強く前から行く」という選択肢もある。
しかし15分ごろから神戸はプレスを止める。そのきっかけになったのはおそらく大崎からの「蛍、行くな!」という指示だった。
ボランチ周辺で空く清武をどうするのか
大崎が指示を出したのは清武が浮き始めていたからだろう。
セレッソがCHを下げずにビルドアップを行っていたので、前から捕まえに行くとイニエスタとサンペールは藤田とデサバトを捕まえに行く。となるとサイドから中央に入ってくる清武は完全にフリー。菊池が前に出て潰すという手もあるが、菊池と都倉がマッチアップしている場合はそうはいかない。という訳で神戸がプレスを仕掛けると清武が時々浮き始める場面が出てきた。ボールが直接出てくる場面はなかったが、 2度ほど清武がぽっかり空いた位置にいるので大崎が慌てて前に出て捕まえにくという場面が続いた。なので大崎から山口への「蛍、行くな!」という指示になったのだと思われる。
神戸は5-4-1-に
ということで神戸もブロックを作って守る形に変わっていくのだが、その形は5-4-1。古橋は左のハーフスペースにいるので左サイドに、右サイドにはIHの山口が流れ中央はイニエスタとサンペール。ボール保持では3-5-2だが前線が左にずれている分この形が作りやすい。

■セレッソのプレッシング対神戸のビルドアップ

セレッソのプレッシング
神戸のビルドアップの形は3バックの前にサンペールがいる3-1の形。それに対してセレッソは2トップ。昨季であれば例えばFC東京が4-2-3-1にしてトップ下をサンペールにぶつけると言った形をとってきたが、セレッソは特定の選手で対応するのではなく2トップが互いにケアしながらという形。前線からプレスはかけるが是が非でもここでボールを奪おうという訳ではないので、もしサンペールに入れば2トップは下がって4-4-2のブロックを作る。2人で交互にケアする形であれば一気に2人が入れ替わられることもない。
ただし簡単にボールを運ばれると厄介なのでできるだけ制限をかけたい。そしてできれば高い位置でボールを奪い返したい。なので2トップがどちらもCBを捕まえることができる状態になった時、3人目の選手として清武が前に出てきてCB(菊池)を捕まえに行くというシーンも目立った。
坂元よりも清武が出て行く場面が多かったのは、菊池がJ1でまだ2試合目、また対人は強いが器用な選手でもない。なので菊池を狙っていた。と見る向きもあるだろう。しかし個人的にはそれよりも古橋のポジショニングがそうさせたんだと思っている。
そもそもこの3人目としてSHが出て行く動き自体は前節の広島戦でも見せていたので、特にこの試合に向けてセレッソが準備した形というわけではない。

このセレッソが行ったプレッシングは、神戸がセレッソに行ったものより効果があった。というか神戸の方がセレッソよりも嫌がっていた。
神戸のビルドアップ
しかし神戸もこれに対してGKの飯倉が積極的にビルドアップに絡むようになり、大崎とサンペールのポジショニングをずらすことで2トップが交互にサンペールをケアしながらCBにアプローチをかけるという形を難しくし、さらにイニエスタがビルドアップのヘルプに降りてくるという形を作るようになる。
このイニエスタが降りる動き。マッチアップしているんだからデサバトが付いていけばいいとも言えるのだが、そこで厄介なのが古橋のポジショニング。古橋は通常の2トップの位置ではなくハーフスペースに立っている。デサバトが安易にイニエスタについて行くとここへのパスコースを開けてしまう。実際に立ち上がりに古橋はヨニッチと松田の間から裏に飛び出し、そこに渡部博文からのパスでチャンスを作っている。
ということでセレッソはミドルゾーンでのブロックに切り替え。先にも書いたように是が非でもここでボールを取りたいわけでもないので、リスクを犯して深追いするようなことはない。
ただ条件さえ合えば前からは捕まえに行くという形は1試合を通じて行われていた。

■神戸のセットオフェンスとセレッソのセットディフェンス

ということでボールを運ぶ回数も増えてくる神戸。
神戸の狙い
神戸の攻撃のキーマンはハーフスペースに立っている古橋。セレッソにとって一番嫌なのは古橋がSBの裏に飛び出してヨニッチを引っ張り出されることである。この状態が生まれやすいのが坂元が渡部に、松田が酒井高徳に、そしてデサバトがイニエスタに引き出された時。こういう形はセレッソもよく狙う。
セレッソの対応
なのでセレッソは左右のSHに異なるタスクを与えていた。セットする時は4-4-2で基本は4-4-2なのだが、坂元は大外レーンをカバーしてSBの外まで戻ってくる。そしてその時は2トップの右の奥埜が坂元の前をカバーする。これをするのは坂元だけで、清武はほぼこの動きはしない。

この形、セレッソサポーターならお気づきかもしれない。5ヶ月前の開幕戦大分戦でも見た形である。その際は対処療法として行ったが、その後しっかり準備したのだろう。最初に古橋に走られて以降はここで大きなチャンスを作られることはほぼなかった。
ヨニッチが引き出された時の中の対応もきちんと準備ができていた。

なのでセレッソにとってむしろ何かを起こされる可能性がありそうだったのは神戸のストロングサイドである左(セレッソにとって右)ではなく、右サイド(セレッソにとって左サイド)だった。
中央でのボールタッチが増えるイニエスタ
この試合ではイニエスタが普段の左よりではなく中央でプレーすることが多かった。そうなったのはセレッソの右サイドがきっちり準備できていたこともあるが、神戸もおそらくそれはある程度予想していて準備をしていたのだろう。
セレッソの守備は中を閉める。この精度が非常に高い。しかしその分必然的にサイドが開く。なのでもし得意の間のスペースで勝負するのが難しくなった場合は大外を使って大きくボールを動かすことで勝負しよう。3バックはフィンク監督の言うように守備面での狙いが第一ではあったと思うが、3バックにすればWBを使って大外が使えるという計算もあったんだと思う。神戸は大きなサイドチェンジを多用していたのもそういった狙いからである。

で、イニエスタが中央でプレーするようになったのはボールサイドを作らないためである。どちらかのサイドによってしまうと、そこからの展開は逆サイドしかない。しかし中央にいれば両サイド、選択肢が2つできる。セレッソのビルドアップでキム・ジンヒョンがいつも中央までわざわざボールを持っていくのと同じ理屈だ。
ということで神戸は中央のイニエスタから左右のサイドへ展開してという攻撃が増え始める。
その中でセレッソは右サイドの対応に比べて左サイドの対応はそこまで精度が高くなかった。このサイドは神戸のストロングサイドではなく2トップは左にずれているので古橋もいない。なので危険度としては低い。しかし的確な判断を下せる西や山口はいる。なのでもしかして何かを起こされるとすれば神戸の右サイド、セレッソの左サイド側。ただしこれはあくまで逆サイドに比べてというだけで崩れていた訳ではもちろんない。また中央での対応もほぼ完璧だったのでそこまで大きなチャンスを作られることはなかった。

■背後

ということで互角の展開が続く前半。とはいえもし必ずどちらかに優劣をつけないといけないとすれば大外の展開がある分やや神戸といったところか。しかし39分に松田のパスから都倉が抜け出しシュートという形をセレッソが作る。飯倉のビッグセーブに合うが超決定機だった。

この場面の前からというか、神戸が5-4-1でセットするようになってからセレッソは背後へのボールも増やし始めていた。
神戸の5-4-1は比較的高い位置でセットしていたので、相手のDFラインを押し下げ5と4の間を広げるのが第一の目的。ここにいるのは清武であり坂元、さらには奥埜が降りてくる場合もある。

そしてこのシーン。都倉が抜け出すことに成功したのはDFラインにギャップができていたからである。
39分の場面
ビルドアップの形としては非常にシンプル。ヨニッチから松田へのパスである。
で松田が顔を上げた時に坂元と都倉は裏へと走る。しかしここで奥埜は引いて間で受けようとする。この動きに大崎が一瞬止まった。なので渡部と大崎の間にギャップができた。松田のパスの精度も非常に高かったし、都倉のトラップも柿谷ばりだった。しかしそれができたのも大崎が1タイミング遅れたことでDFラインにギャップ、つまりスペースがあったから。
ここはもう止めた飯倉を褒めるしかない場面だった。

■背後を狙い横から侵入できるセレッソ

後半開始〜
後半開始からセレッソは都倉に代えて豊川を投入。都倉に少し違和感があったとのことだが、背後を狙うことをより強める狙いもあったのだろう。後半キックオフからの最初のプレーで丸橋は背後に走る豊川を狙っている。

後半の立ち上がりに神戸はイニエスタから古橋へのスルーパスという場面は作ったが、セレッソは豊川を背後に走らせることで前半のイーブンの状態から徐々に優位に立ち始めるようになる。おそらくそれが嫌だった神戸は立ち上がりに何度か高い位置からプレッシングを仕掛けたがセレッソがそれを外す。キム・ジンヒョンから清武へのパスは見事。ビルドアップの面ではセレッソの方が上回っていた。坂元が酒井高徳と入れ替わる場面を作ったのも神戸のできるだけラインを押し下げられたくない、前で止めたいという気持ちの現れだろう。
54分には清武のCKから木本がヘディングで合わせるも飯倉が2度目のビッグセーブを見せた。

両チームの違いはサイドから侵入できるかどうかだった。
セレッソも、そして神戸も3バックの優位性を使って大外レーンからの攻撃という形がほとんどになっていた。両チーム共に中を閉めているのでそうなる。ただ、神戸の場合は大外レーンからのクロスという形で終わることがほとんど。もちろん菊池が後ろから飛び込んできた場面のようにチャンスになることもある。しかしセレッソも中は強いし、CB前を埋めるCHのポジショニングは徹底されている。

一方でセレッソは同じように大外レーンを起点にしながらも、そこから中へと侵入して行くことができる。66分の奥埜のシュートは象徴的なシーン。なので試合展開としては互角といえば互角なのだが、前半とは逆にどちらかに優劣をつけなければならないとすればセレッソだっただろう。
そして73分。キム・ジンヒョンからのビルドアップから右サイドの大外レーンをさらに2つに分けるポジショニングで坂元が酒井高徳を引っ張り、デサバトがハーフスペースに出て行ったことで大外レーンの内側で時間をスペースをもらった松田からのクロスを、3バックの外側菊池と西の間に入ってきた清武が合わせるもシュートはクロスバーの上へ。
この場面は画面に映っているセレッソの選手全員が頭を抱える超決定機だったが、残念ながらゴールにはならなかった。

最近はセレッソのスプリント数の少なさが話題になっているが、このビッグチャンスでビルドアップからシュートまでセレッソの選手でスプリントしている人はもしかしたら豊川がカウントされるかもという程度で、全力でスプリントしている選手はほぼいない。
ほぼ誰もスプリントしていないが、立ち位置とポジショニング。そしてボールの動かし方でチャンスを作れるのだ。
もちろんスプリントを否定するものではなく必要な時にしなければならない。そもそも後半立ち上がりからの豊川のDFライン背後へのスプリントは非常に効果的だった。
しかし状況によってはこうしてスプリントがなくてもチャンスは作れる。しかもスプリントがないのでパスミス、キックミスも起こりにくい。(清武はシュートミスしてしまったが)確実にパスをつないで、松田が正確なクロスを入れることができたのもこのテンポだからこそとだったとも言える。

■切り札投入も

80分〜
75分、まずは神戸がサンペールに代えて佐々木を投入。続く76分にセレッソも清武に代えて片山を投入。80分には神戸がイニエスタとドウグラスに代え郷家と田中順也を投入する。

ここから神戸はボールは持つもののセレッソのブロックにはほとんど侵入できなくなった。とはいえアウェイで0-0の状況なのでそれほど悪くないとも言える。
86分〜
それを確認したセレッソは坂元に代えて柿谷を投入。なんとか最後に1点を取りに行く切り札投入である。
この柿谷の投入は準備ができてから2分以上プレーが切れなかったので入るのに時間がかかってしまったのだが、当初交代ボードに表示されていたのは25番奥埜だった。しかし坂元に疲労の色が濃くなっていたこともあって途中で17番に変更されている。

柿谷のプレーは短時間ではあったものの効果的だった。ここからセレッソは2つの決まってもいいチャンスを作るがその2つともに柿谷が絡んでいる。
90+2分〜
90+2分に神戸は古橋に代えて小田を投入。最後にはいい形からデサバトがシュートを放つも惜しくも枠の右に。
お互いが最後まで集中してプランを遂行し続けた試合は0-0の引き分けに終わった。

■その他

ビッグチャンスが3つあっただけに勝ち点3を取りたい試合ではあったが、総合的に見ればお互いがお互いの狙いと対策をぶつけ合う、互いが最後までちゃぶ台をひっくり返すこともない好ゲームだった。
試合全体のクオリティとしてはUEFAの大会の試合の中に入っても遜色ないレベルだったと思う。

そして試合終盤になってもセレッソはそれほどテンポを上げることなく落ち着いて試合を進めていた。この部分についてはもしかすると様々な見方があるだろう。しかし、昨季は確かに得点力という部分で苦しんでいたが、実は今季はそこまで得点が奪えていない訳ではない。さらにこの試合では落ち着いて進めながらも柿谷投入後にビッグチャンスを2つ作ったことを考えると、監督はもちろん選手全員にも今の戦い方に自信があるのだろう。
ただ、もちろんこのサッカーは失点しにくい分、得点も入りにくいという部分は確実にある。(その分そこをカバーしなければならないので攻撃での約束事も多い)
なので、どうしても勝利が必要になった時にどうするのか。
そのあたりはこのチームにおける最後の壁になってくる可能性も十分あるだろう。
しかし、その最後の壁は今のスタイルを徹底することでたどり着く位置でもある。なのでまずは今のスタイルを徹底することが最優先。個人的にはちゃぶ台をひっくり返すような安易な選択はして欲しくないと思っている。



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