2021年8月14日土曜日

明治安田生命J1リーグ第24節 VS. アビスパ福岡 プレビュー

 2021年8月15日 19時00分:ベスト電器スタジアム

予想スタメン

ここから天皇杯、ACLを含めて長期連戦のスタートとなる明治安田生命J1リーグ第24節。セレッソ大阪は敵地ベスト電器スタジアムでアビスパ福岡と対戦する。

■前回の対戦

前回対戦は4月10日に行われた第9節。前半早々に退場者を出した福岡に後半に入り先制を許すも、直後に2得点を奪い逆転。しかし試合終了間際に失点し2-2の引き分けとなった試合である。

前回対戦時のスターティングメンバー

両チームのスターティングメンバーは上記。

セレッソは新型コロナウイルス感染症の濃厚接触疑い者としてメンバーから外れていた大久保嘉人、丸橋祐介が復帰。ただし坂元達裕と原川力は離脱中なので右SHに西川潤、CHに藤田直之、さらにチアゴの合流はまだでダンクレーも負傷中ということでCBは進藤亮佑と西尾隆矢が入る。

福岡は連戦ではターンオーバーを行うので3日前のG大阪戦からは8人入れ替え。ただしどちらかといえばこの試合のメンバーの方が主力に近いセットだった。


試合はミドルゾーンでブロックを作る福岡に対してセレッソがボールを保持するという展開で始まるが、セレッソが早いタイミングで縦パスを入れ、福岡は奪ったボールを早く前につけようとするので、立ち上がりからオープン気味の展開となっていた。

そんな中で起こったのが志知のレッドカード。奥埜に奪われたボールを奪い返そうとしたプレーが危険なタックルとなってしまい、S1(著しく不正なプレー)でレッドカードが出された。

14分にして1人少なくなった福岡はブロックを完全に下げて戦う形に変更。ボールを奪ってのカウンターも4-4-1になり1トップに残るブルーノ・メンデスとどちらかのSHの2枚だけにする。

その結果セレッソはこの福岡の守備に完全に攻めあぐねることに。ちょうど前節の仙台戦と同じような展開である。


そんな展開の中で福岡にカウンターが発動し、それで得たCKから吉岡が決めて66分に福岡が先制する。

しかしその直後の69分に中島が左足でミドルシュートを決め同点に。さらに同点になったことで少し前に出てきた福岡に対してセレッソはビルドアップからボールを運び丸橋のクロスに加藤が飛び込み逆転に成功する。


数的優位、逆転、となったセレッソは普通ならば試合をコントロールしたいところだが、このチームは追加点を狙いに行く。(それが良いとされている)

しかしそれが裏目に出たのが88分。サロモンソンのクロスにファンマが頭で合わせてゴール。2-2の同点に追いつく。


ここからアディショナルタイムを含めた10分間はセレッソが前がかりになって攻め続けるもゴールは割れず。2-2の引き分けに終わった。


■現在のアビスパ福岡

前回対戦前の段階では11位だったアビスパ福岡。

しかしその後第10節から第15節まででなんと6連勝。それほど得点が奪えるチームでもないので大勝という試合はないがこの6連勝のうち5勝が1点差勝利という粘り強さで、第15節終了時には5位にまで順位を上げる大躍進をみせていた。


昨季もJ2で12連勝という記録を残していることもあり、J1でもこのまま旋風を巻き起こすかと思われたが、第16節の横浜FC戦に引き分けると、今度はそこからなんと5連敗。前節の広島戦でようやく引き分けに持ち込み連敗はストップさせたが、現在7試合連続勝利なしと苦しい状況に陥っており、順位も1試合消化が少ないセレッソよりも勝ち点3上回る11位となっている。


この5連敗を含む7試合の未勝利期間で厳しいのが、全ての試合で先制を許していること。さらに7試合中5試合が前半の内の失点。さらには3試合が前半15分までに失点していることだろう。

福岡の1試合平均得点は1.0。先制されるとやはり苦しい。


そして失点の形としてクロスからの失点が増えているのも気になるところ。

守備としては4-4-2でブロックを作って中を閉めながらサイドは人を捕まえる対応をするのだが、SBが前に食いつくとSBの背後を取られ、SBを前に出さないとSBの前からアーリークロスを入れられるという形でかなり苦労している。

そして、これを警戒してSHを必要以上に下げると今度はボールを奪った後の手がなくなる。

前節の広島戦では最後に同点に追いついたものの、ボールを奪っても2トップへのロングボールしか選択肢が無いという場面も多く、福岡はファンマと山岸と空中戦に強い選手を起用しているものの広島の荒木と佐々木の対人能力はリーグ屈指で、セカンドボール回収隊となるSHも低い位置からのスタートとなるので間に合わないことも多い。

ということで苦しい時間帯も長かった。


前回対戦時のプレビューでも書いたが、このチームは基本的に長いボールを多用するチームなので2トップへのロングボールがメイン。そのときにSHは内側に入りセカンドボール回収役となる。

ここで収まった場合は外側を上がってくるSBに展開。特に前回対戦時にもアシストを決められたサロモンソンのクロスは精度も高く驚異になる。

そして前回対戦時にいなかった選手としては右SHが主戦場となっているベルギー国籍を持つ左利きのジョルディ・クルークス。インスイングのボールを入れてくるクルークスとアウトスイングのボールを入れるサロモンソンのコンビは違いを生み出せるコンビとなっている。

ただ、守り方が人への意識が強い形なのでどうしても守備面では課題があるので、金森でスタートして後半の途中からクルークスを投入して前への圧力を強めるという使い方も多い。


■予想スタメン

アビスパ福岡の予想スタメンだが、前節からほぼ1週間空いての試合ということで前節のメンバーが中心となるだろう。ブルーノ・メンデスがベンチ外が続いているのでおそらく怪我。そして右SHもスタートは金森となるのではないだろうか。

ただ、前節左SBの志知が退場となったのでこの試合は出場停止。輪湖直樹か湯澤聖人かというところだが、前回対戦時にも志知の退場後に投入された湯澤の可能性が高そうだ。


一方のセレッソ大阪の予想スタメンだが、こちらもベースとなるのは前節のメンバー。ただし松田陸が出場停止から復帰。そして前節はベンチ外となった加藤睦次樹も練習に参加している様子なので復帰する可能性もある。


■試合を動かしサイドを崩せ

ここ数試合を見ても明確だがセレッソが得点を奪うにはオープン気味の展開に持ち込む必要がある。そのためには福岡のロングボールをチアゴと瀬古で確実に跳ね返し早い展開に持ち込むこと。90分間これを続けるのは難しいが速い展開に持ち込んでそこで先制点を奪いたい。

その形としてはやはり今のセレッソの特徴でありリーグ2位の本数を記録しているサイドからのクロス。おそらく福岡の前線は献身的に守備をしてくるので清武が下がって起点をなる動きが増えるだろうから、坂元と松田陸のクロスにはFWだけでなく左SHも飛び込む形作りたい。

福岡もロングボールから整理されていないアンストラクチャーな状況を作ることでチャンスを作ろうとするが、アンストラクチャー勝負、カオス展開ならばセレッソの攻撃力が活きるはずだ。


現在リーグ戦では10試合勝利から離れているが、今後を考えてもボトムハーフのチームとの対戦が続く今月の連戦では連勝がほしい。

連勝できれば今後の展開はかなり楽になる。


2 件のコメント :

  1. お疲れ様です。
    松田からのクロスってかなり減った印象があります。前につける機会もですが、坂元がカットインしないと大外レーンが開かないこともあるのでしょうか?
    年間勝ち点単純計算で46ペースはかなり赤に近い黄色信号、しかも10試合勝てていないことを考えると開幕当初ほど積める見込みもないと思うので実際は40前後でしょうか。
    例年なら45あれば余裕、40でも余程でない限り(確か降格したヴィッセルかガンバの41がカットラインの高かった年のはず)安パイですが、今年はチーム数が多く試合が4試合多い上に、4チーム降格なので40前後でも落ちるかもしれませんね。

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  2. 福岡とは予算も選手の質も段違い。人件費の予算は3倍くらいだったはず。ギャンブルに勝って勝ち点を得る日もあるだろうから、50は余裕で越えてくるから大丈夫。
    ただ優勝目指すチームのはずでは?何をもって大丈夫なのか。FC東京がブラジル人トリオで勝ち点稼いでるから大丈夫。予算が多いから戦術なくても下位チームには勝てるから大丈夫。どうせ川崎が優勝するから順位は下位でも大丈夫。

    こういう時、ロティーナの言っていた美しい挑戦という言葉が頭をよぎる。

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