2021年9月7日火曜日

9/5 YBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝 第2戦 VS. ガンバ大阪 @ パナソニック スタジアム 吹田


スタジアムパナソニック スタジアム 吹田主審松尾 一
入場者数4,869人副審聳城 巧、赤阪 修
天候 / 気温 / 湿度晴 / 27.1℃ / 30%第4の審判員野田 祐樹
VAR池内 明彦
AVAR野村 修

ガンバ大阪G大阪

 

セレッソ大阪C大阪

 
  • 監督
  • 松波 正信
 
  • 監督
  • 小菊 昭雄

新型コロナウイルス感染予防対策のため、制限付き

(入場者数上限「5000人以下」又は収容率「50%以下」)での試合開催

<監督コメント>


<選手コメント>


YBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝第2戦、敵地パナソニックスタジアム吹田で行われたガンバ大阪対セレッソ大阪の一戦は0-4でセレッソ大阪が完勝。第1戦とのアグリゲイトスコア(通算得点)1-4でセレッソ大阪が準決勝進出を決めた。

■メンバー

ガンバ大阪のスターティングメンバーはファーストレグから7人を入れ替え。外れたのが日本代表に追加招集となった昌子源の他、黒川圭介、小野瀬康介、矢島慎也、小野裕二、パトリック、宇佐美貴史で、代わって入ったのが奥野耕平、柳澤亘、藤春廣輝、倉田秋、山本悠樹、レアンドロ・ペレイラ、山見大登選手。山見選手はこれが初めてのスターティングメンバーとなる。
そして布陣はファーストレグの3-4-2-1ではなく、1週間前のリーグ戦で対戦した時の4-4-2を採用。昌子が代表で抜けたからなのだろうけど、ファーストレグを1-0で勝利している中でこの選択がどう出るかといったところ。

一方のセレッソ大阪のスターティングメンバーはファーストレグから5人を入れ替え。外れたのは西尾隆也、小池裕太、原川力、高木俊幸、松田力で、代わって入ったのが松田陸、丸橋祐介、藤田直之、坂元達裕、加藤陸次樹。また8月31日に10年ぶりの復帰が発表された乾貴士がベンチ入りとなっている。

■勝ち抜き条件と布陣

0-1での敗戦となったファーストレグの結果を受けこの試合の勝ち抜き条件を確認しておくと、セレッソが勝ち抜くためにはこの試合での勝利が最低条件。ただし1点のみの場合アグリゲイトスコア1-1となり、アウェイゴールも1点ずつなので延長戦に突入する。
しかし2点を奪った場合は例え1点を返されて2-1になりアグリゲイトスコア2-2となったとしてもアウェイゴール数で上回るため勝ち抜けが決定。なのでセレッソとしては勝利はもちろん2点を狙うという試合。そしてできるだけ早い時間に先制をしたい。

またガンバの布陣はJリーグ公式では倉田がトップ下に入る中盤ダイヤモンド形となっているが、実際には右SHに井手口、左SHに倉田が入る4-4-2。リーグ戦での対戦時もそうだったように確かに倉田はポジションから離れる機会も多くかなり自由にプレーする傾向にはあるが、表記するのであればこのあたりは正確に記してほしいところ。ファーストレグに続いて誤表記をしているのは勘弁してほしい。

■4-4-2にしたガンバの修正点

ファーストレグの3-4-2-1から1週間前のリーグ戦で負けた形である4-4-2に戻したガンバ。ファーストレグも勝ったとはいえ終始セレッソに試合の主導権は握られていたのでそのままで良いかといえば微妙だが、4-4-2に戻したのは色々な意味でちょっと意外だった。試合中のレポートにもあったが小菊監督もガンバが3バックで来ると予想していた様だった。

ガンバの4-4-2だが、基本的に前から捕まえたいというのは1週間前のリーグ戦と同じ。松田陸を残した3バックで立つと倉田が枚数を合わせる形で出てくる。
ただ、CHの1枚が最終ラインに降りたときは少し修正されていた。前回はCHが降りた時も枚数を合わせる形でガンバのCH出てきていたが、今回はほとんど出てこずに2トップに任せる。ただしもう1枚のCHはCHで捕まえておくという形は継続している。

もう1つ修正されてるなと感じたのが右SHに入った井手口のポジション。松田陸が最終ラインに残りボールを受けた時には倉田が人数合わせで出てきてCHもCHを捕まえにかかるが、この時にCHの背後に入っていこうとする中島に井手口がついていく。
4-4-2と4-4-2のマッチアップからすれば中島に対応するのは右SBの柳澤になるのだが、CHの裏に関しては井手口がついていくという構造になっていた。
だからこその井手口の右SH起用だったのだろう。

立ち上がりはこういった状態になっていたので、まずセレッソが狙ったのは最終ラインの背後やSBの裏にFWを走らせる形。
そもそもガンバは前から捕まえにきているので最終ラインの背後にはスペースがあるし、前から捕まえにきているのでセレッソの2トップとガンバの2CBは同数でマッチアップしている。
この試合で2点以上、そして早めの先制点が欲しいセレッソにとってはここを狙いのは必然だろう。実際にこの背後やSBの裏を狙う形からセレッソは何度もボールを運ぶことに成功していた。
というよりもファーストレグで1点リードしているガンバがなぜこういう守り方を選択しているのかがちょっと理解に苦しんだ。

■セレッソが逆転に成功

こうして1週間前のリーグ戦、ミッドウィークのファーストレグと同じようにセレッソが試合をコントロールし、敵陣まで攻め込む回数が増える展開となっていたこの試合。
セレッソは24分に山田の嬉しいトップチーム初ゴールで先制に成功する。
得点の形としては喜田のミドルシュートが奥野、井手口と当たって山田の足下に入り、それを反転して見事にゴールに蹴り込んだというもの。解説者が思わず「うわっ」と声をあげる得点だったが、このゴールはその少し前に喜田から中島にボールが渡った時点でガンバの守備は完全に崩れていたので、そこから先は何が起こってもおかしくないスクランブル状態になっていた。
なのでポイントとしては喜田から中島に縦パスが入ったところ。そしてそこに至ったのは偶然でも誰かが無理したのでもなくガンバのボール非保持とセレッソのボール保持による必然の形。起こるべくして起こった形だった。

その時のボールと人の動き方を図にまとめたのがこちら。何か特別な技やテクニックを使ったわけではなく、ガンバが立ち上がりから見せていた守り方に立ち位置とボールの動かし方で崩し切った。

そしてその8分後の32分にセレッソが追加点。
背後に抜け出した山田に鳥海からのパスが入るとそのままシュート。惜しくもポストにはじかれたがそこを加藤が詰めてゴール。これでアグリゲイトスコアでも逆転となる。
おそらくこういう場面は一発で裏を取られているので山田を見ていた菅沼のミスと言われるのだろう。しかしそもそもCBが守るエリアが広すぎる。ガンバはもちろんフィールドプレーヤー10人いるが、この場面では山田に対して菅沼、加藤に対して三浦と最終ラインでは1対1でしか守っておらず、CB2人の距離ですら離れている。そしてボールホルダーの鳥海はフリー。なので菅沼にとっては山田+鳥海対自分1人になってしまっているので言ってみれば2対1。誰のミスとかそういう問題ではないのがわかる。
この試合では前半から山田、加藤が前線でボールを収める場面が多かったのも同じこと。ガンバのCB1人1人が守っているエリアがあまりにも広く、しかも1人で守っている場面が多い。もちろんセレッソの選手がそうなるような立ち位置を取ってそうなるように仕向けているのだが、あまりにも純粋にそこに食いついていくので最終的にCBに負担がかかっていた。そこでCBまでもが安易にボールを奪いにいってしまうと入れ替わられてGKと1対1になってしまう。なのでCBとしてはそこまで強くアプローチにはいけず、セレッソの2トップがボールを収めるという形になっていた。

逆転に成功したことで流石に少しガンバも前への意識を高めた雰囲気はあったが、展開は変わらず。
この試合は得点が必要だったからか、前2試合に比べると守備のスタート位置が高く設定されていたが、守備のスタート位置の共通理解があり、人ではなくスペースを守るので、ガンバも山見選手に背後を狙わせるプレーを増やすが、ガンバにはセレッソの2点目のような形は生まれない。
唯一あったのが、倉田がよくやるオーバーロード、右サイドにまで出てきてハーフスペースをとってクロスあげた場面だろうが、クロスに飛び込んでくる選手はおらず。そもそも左右のSHと2CH、そしてSBの5人が同サイドにいるという状態なのでクロスに入ってくる選手はいないのも当然だろう。

ガンバは2試合続けて前半シュートなしに終わる。

■セレッソの優位は揺るがず


ガンバは後半開始から奥野に代えて小野瀬康介を投入。井手口がCHに移動する。
セレッソが2点をとった後からは前に捕まえに行くしかないということで、井手口が右SHからCHの裏をカバーしようという動きもほぼ無くなっていたので、それならば右に小野瀬を入れた方がいいという判断なのだろう。

ただガンバがやっていた右SHのCH裏カバーがなくなると当然キム・ジンヒョンから前に出てきたCHの後ろに落とすパスというのが見られるようになり、前半の42分、後半の49分とキム・ジンヒョンから中島のパスで一気に裏返すという場面を作っている。

そして46分の加藤、54分の山田と後半の頭からチャンスを作っていたセレッソが56分に追加点。
右サイドからの松田のクロスのこぼれ球を拾った藤田のミドルシュートがサイドネットに突き刺さり0-3とさらにリードを広げる。

サイドを取られたところからだったのでガンバの中盤が完全に下がってしまっていたのだが、そもそも最初からずっと前に捕まえに行くか、後ろに戻るかを続けておりそれぞれの立ち位置が決まっていないのでこうなる。

3点目後の56分にセレッソは丸橋に代えて西尾隆矢を投入。ヒザを痛めたのではないかというレポートがあったのが少し気になるところ。
西尾はそのまま左SBに入る。

63分にガンバは3枚替え。柳澤、レアンドロ・ペレイラ、山見選手に代えて、高尾瑠、パトリック、宇佐美貴史を投入。するとセレッソも66分に山田と中島に代えて松田力と乾貴士を投入する。
乾にとっては10年ぶりの国内復帰戦。ルヴァンカップに至っては2011年はACL参加のため出場していなかったので2010年6月9日のヤマザキナビスコカップFC東京戦以来およそ11年3ヶ月ぶりの出場となった。

そして直後の68分にセレッソが4点目。
最終ラインでのコントロールミスから松田力がボールを奪い返すとそのままシュートを決めた。
松田力にとってはこれがセレッソでの初ゴールとなる。

その後ガンバは三浦が負傷し78分に矢島慎也と交代し井手口がCBに。するとセレッソも79分に坂元と加藤に代えて、新井晴樹と大久保嘉人を投入。

終盤には新井晴樹が自慢のスピードを見せる場面もあったが、試合はそのまま終了。セカンドレグは0-4でガンバ大阪を下し、アグリゲイトスコア1-4でセレッソ大阪の準決勝進出が決定した。

■その他

まさに文字通りの完勝。ガンバ大阪に付け入る隙すら与えなかった。
ただ、こうなったのは多分にガンバの戦い方によるところもある。
ガンバがこの試合で3バックを選ばなかったのは、昌子源が代表でいなかったこともあったとは思うが、松波監督のコメントによるとファーストレグの1-0という結果を特に考えず、勝ちきる試合をしようという狙いがあったからとのこと。3-4-2-1だとプレスがはまらないので4-4-2でということだがちょっと意味がわからなかった。
そもそも4-4-2で戦った1週間前のリーグ戦でも何度もプレスを掻い潜られる、というよりもプレスに行こうとする動きを逆に使われて簡単にボールを運ばれていた。そもそもプレスも例えば最悪ロングボールを蹴らせて後ろで回収しようという形にもなっておらず、そこでボールを奪えるかどうかだけ。
その内容・結果がありながらも4-4-2で戦い、序盤からセレッソのカウンターを受けたり、簡単にボールを運ばれたり、守備を動かされたりし続けていた。引いて守るという選択肢はないのかもしれないが、1-0で勝っているチームの戦い方としては疑問。試合を殺す戦い方ではなく試合を動かす戦い方をする理由がわからなかった。
中継でもガンバが4-4-2だと認識した後「この方がやりやすいぞ」との声がけが小菊監督からあったとレポートされていたが本当にその通り。2点取らないといけないセレッソとしてはドン引きでとにかく守られる方が嫌だった。
もちろん連戦の疲労もあったと思うし、昌子やキム・ヨングォンがいてコンディションも万全ならこのやり方でも採算が合うのかもしれないが、もしそうだったとしてもこの試合で同じやり方を取る必要があったのか。シーズンには目の前の結果よりも大切なことがある場合もあり、ガンバを継続的に見ているわけではないのでわからない部分ももちろんあるが、今回の3連戦だけ見ると、結果こそ1-0、0-1、4-0だが3試合270分間ずっと同じ展開を繰り返していた。

セレッソに目を向けると出色の出来だったのが3試合全てでプレーし、ルヴァンカップ2試合に先発した喜田陽。
広いエリアをカバーし、ボール保持でも非保持でも素晴らしい活躍を見せていた。
クルピ監督時代からACL以降は徐々に存在感を強めはじめていたが、もはやチームの大きな戦力の1人となった。
そもそも瀬古と共に2015年の高円宮杯U-15の優勝メンバーで、世代別日本代表の常連、トップチームデビューも2種登録時代の2017年と若くから期待を集めていた選手。
なので正直遅すぎるぐらいなのだが、まだまだ21歳。これをきっかけに大きくブレイクしてくれることに期待したい。
ただ、ポジショニングにはまだまだ課題があり、動けるからだとは思うが、ちょっと前に突っ込みすぎて味方のスペースを消してしまっていたり、ボールを失った時に入れ替わられてカウンターを受ける要因になっていたりする場面もある。
とはいえ山口蛍が同年代の頃はもっとその傾向が強かったので特に心配はしていない。というか期待しかない。

最後に10年ぶりの復帰となった乾貴士。コンディション的にはまだまだかなという感じだったが、それでも短時間ながら流石のプレーを見せていた。清武が不在となるが、持ち前のキャラクターでぜひチームを引っ張っていってほしい。



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