2021年3月12日金曜日

3/10 明治安田生命J1リーグ第3節 VS. 清水エスパルス @ ヤンマースタジアム長居

スタジアムヤンマースタジアム長居主審清水 勇人
入場者数6,063人副審平間 亮、鈴木 規志
天候 / 気温 / 湿度晴 / 9.2℃ / 39%第4の審判員上原 直人
VAR村上 伸次
AVAR先立 圭吾

セレッソ大阪C大阪

 

清水エスパルス清水

 
  • 監督
  • レヴィー クルピ
 
  • 監督
  • ロティーナ

新型コロナウイルス感染予防対策のため、制限付き
(入場者数上限「10000人以下」又は収容率「50%以下」)での試合開催


<監督コメント>


<選手コメント>


本拠地ヤンマースタジアム長居に昨季までの指揮官ロティーナ監督を迎えての一戦、明治安田生命J1リーグ第3節セレッソ大阪対清水エスパルスの一戦は、先制を許すも西尾のJ1初ゴールと清武の今季初ゴールでセレッソ大阪が逆転勝ち。連敗を2でストップさせた。

■メンバー

セレッソ大阪のスターティングメンバーは前節と全く同じ11人。ベンチにも同じ7人が入った。
連敗を喫したことで、プレビューで触れた何か変化をつけるタイミングに来たか?という部分については「まだ」という判断だったようだ。
現時点での主要選手のベンチ外状況に関して整理をしておくと、緊急補強したダンクレーは日曜日のトレーニングマッチでフル出場しているもののコンディション的にまだという判断なのだろう。キャンプが怪我からのスタートとなった新井直人はトレーニングマッチで70分間プレーできるまでに回復。共に先週の川崎F戦でベンチ入りした西川潤、松本泰志はトレーニングマッチでフル出場しておりコンディション的に問題はないがその試合で外れた2人が戻ってきたタイミングでベンチ外となったので序列の問題。開幕戦のみのベンチ入りで以降はベンチ外が続く中島元彦は開幕後のトレーニングマッチに一度も出場していないので負傷している可能性が高い。そして藤尾翔太はキャンプ中別メニュー調整が続いていたがようやく日曜日のトレーニングマッチで復帰し20分ほどプレーしている。

一方の清水エスパルスのスターティングメンバーは前節から1人入れ替え。外れたのがここまでのリーグ戦2試合全てに先発している中村慶太で、その2試合全てで中村と交代し途中出場している河井陽介に代わった。
またベンチメンバーでも中村と河井の入れ替わり以外に1人変更。宮本航汰に代わって負傷の影響でここまでベンチ外が続いていたヘナト・アウグストが今季初のベンチ入りとなっている。

■清水ペースで始まる

試合の立ち上がりからペースを掴んでいたのは清水。
1分になる前にカルリーニョス・ジュニオの折り返しを中山がシュートした場面はキム・ジンヒョンのスーパーセーブで何とか凌いだが、 5分には奥埜から瀬古へのパスをインターセプトした中山に左足で決められ清水が先制。さらに11分には左サイドからのクロスのこぼれ球をバックヘッドで中に送ったところに後藤が後ろから飛び込んでフリーでシュートを放たれる場面を作られている。
後藤のシュートは力が入りすぎたのか枠を大きく外したが、もしこのシュートが決まっていればこの試合が決まってしまっていた可能性もあった。
こうなったのは清水が準備してきたプランがハマっていたからである。

■清水のボール保持

清水のビルドアップに関してプレビューでは左SBに入る片山残しの3バックなどを紹介したが、この試合で主に使ったのはまた別の形だった。

清水のビルドアップに対してセレッソは4-4-2のブロックを作る形でセット。
同じ4-3-3との対戦となった川崎F戦や東京戦と同様にセレッソは2トップでアンカーの竹内を挟むような形でセットする。
それに対して清水はまずは普段の片山残しの3バックの様な立ち位置。
しかしそこから片山は最終ラインに残らずスルスルと斜め前の大外レーンへと移動する。

そして片山がいなくなった3バックに下がってくるのは左IHの河井。ということでヴァウド、鈴木、河井で3バックを組む形でのビルドアップとなっていた。

これで困ったのがセレッソの右サイド。
それを見てセレッソは、河井の位置に坂元が出て行き、それをきっかけに全体で右にスライドしていくという形を取るが、こうなるとサイドで片山と松田陸がマッチアップする。
となれば清水がここで狙うのは空中戦。片山と松田陸が空中戦でマッチアップすれば分がいいはずがない。
清水はここで必ずポイントが作れるので、そうなればカルリーニョス・ジュニオは松田陸の裏のスペースへ飛び出す。
先制点の場面以外にもあったビッグチャンス、1分、11分の清水のチャンスは全てこの形からだった。

フィニッシュの場面を見ると、1分の清水の決定機の場面では、セレッソは最終ラインが全体的に右にスライドしているので大外にいる中山はフリーになっている。
そこでチアゴ・サンタナと後藤で瀬古と丸橋のポジションを押し込んだ状態を作ってマイナスのクロス。そこに大外で浮いた状態になっている中山が入ってくると完全にフリー。ビルドアップから崩しからシュートまで完全にデザインされた形である。

11分の場面はそのバリエーション。スタートの段階でに中山が前・後藤が後ろという関係になっているので中山が丸橋を押し込み、丸橋と瀬古の間を広げたところに後ろから後藤が飛び込む。
ちなみにこのSB-CB間に IHが後ろから飛び込んでくる形は今季の清水がフィニッシュに持ち込む形として何度も見せている。

■清水のボール非保持


ボール非保持の形として立ち上がりに頻繁に見せていたのが、右IHの後藤が一列前に出て4-4-2になるプレッシング。
ここまで3試合のセレッソがビルドアップに問題を抱えていることは明らかだったのでそこにプレッシャーをかけていこうということだったのだろう。
そしてもう1つ特徴的だったのが両WGが常にセレッソSBを監視していること。
セレッソはSBを起点に背後にボールを入れてくるので、そこには時間を与えないということだったのだと思われる。
この意識は本当に高く、サイドチェンジが出そうな状況になると常に動き出す準備をしており、セレッソはここまでの3試合でいずれも得点に結びつけていたSBから背後という形はなかなか使えなかった。

そして5分の清水の先制点もこれがあったからこそ。
ビルドアップの形が定まっておらず個人に依存しているが、選手には去年までの形があるのでプレッシングを受けると必ず逆サイドにボールを逃そうとする。実際に奥埜から瀬古へのパスを中山がインターセプトはボールが出る前のかなり早いタイミングで動き出していた。

清水が先制後、ビルドアップに困っていたセレッソは清武がDFライン近くにまで降りてきたり逆サイドまで出て行ったりとフリーマン的に自由に動くことでボール保持を落ち着かせ始める。
そうなると前でハメきれなくなるのでそうする必要が無くなったのか、それとも先制したことでペースを落とそうとしたのか、それともその両方なのか、清水の非保持のスタートの形が徐々に変化していった。

変化した清水の陣形は4-3-3で中央を閉める形。これもここまでの試合でセレッソがビルドアップに苦しんでいたことを見てのものだということがよくわかる。
セレッソは原川がCBの間に落ちたり、さらに清武も下がってきたりすることもあり、清水の前線の3人はDFラインに積極的にアプローチをかけるという訳ではなく中央へのパスコースをきるという形。
となるとセレッソは両SBを上げることはできるものの、ここへのパスコースはCBからのロングボールのみ。なので清水はSBの迎撃で対応できる。

また、セレッソがビルドアップに成功しうまく清水の1列目の後ろにボールを運ぶことができれば、両WGが2列目に下がって4-5-1に。
こうなればセレッソのSBは清水のSHとの距離が近づき時間をもらえない。ここから最終ラインにボールを戻すと再び4-4-2に戻るなどボールの位置によって布陣を変えていく。
これにより、セレッソとしては敵陣でボールを持つようにはなっていたものの、SBから背後や間へという形をなかなか作らせてもらえていなかった。

■清水の課題

しかし17分にセレッソが最初のビッグチャンスを作る。
丸橋からのクロスで大外の坂元がフリー。シュートはブロックされたが決定機だった。

この場面は清武から豊川へのパスがポケットとも呼ばれる「CB-SB-SH-CHからなる四角形のちょうど間」を刺されるパスから始まっているという部分もあるが、清水は時々クロスに対して大外が完全に空いてしまうことがある。前節福岡戦の1失点目もクロスが逆サイドに流れ完全にフリーになっていた山岸に決められている。
4バックでボールサイドにスライドするので大外は空きやすいというのはあるのかも知れないが、セレッソのときはここまで明らかに空いてしまうということもなかった。
4-3-3でSHが高いこと。IHの動く範囲が広いこと。あとこの場面でいうと丸橋のクロスが入った時のヴァウドのポジションにちょっと違和感があること(ここが清武から豊川へのパスをSB-CB間に刺されたことの影響)からなのだろうが、ここは現時点での清水の守備ブロックの課題だろう。

そしてこれで得たCKは西尾がヘディングで合わせるも枠外。
この試合でのセレッソのCKは一貫してニアですらせるという形を狙っていた。

そして22分セレッソが同点に追いつく。
2本連続の2本目で、先ほどのものも含めると短い時間で3本目のCK。坂元が蹴ったボールをニアで豊川がスラし、それをうまくトラップした西尾が蹴り込みゴール。西尾のJ1初ゴールでセレッソが同点に追いついた。
このCKは松田陸に対してカルリーニョス・ジュニオがいい対応をしクリアしたことで得たもの。
清水の守り方はサイドでは相手の侵入をある程度許容するので、17分の坂元のチャンスの様にクロスでピンチになったり、CKから失点してしまうとなると難しい。
清水はここまでのこの試合を含めて3試合で5失点しているが、内訳はセットプレー直接が1、セットプレーからが2、クロスからが2となっている。

そしてこの得点直後に西尾の顔にチアゴ・サンタナの肘が当たりVARチェックが入るがお咎めなしでプレー再開となった。
肘が当たってるのでイエローカードは出すべきだろうと感じるかも知れないが、VAR介入要件にはイエローカード対象のプレーは入らないのでノーカードが妥当。もしこのプレーがあからさまに顔を肘で打つレッドカード相当のプレーならVARが介入し退場となるが、このプレー自体が競り合いの中で起こったことなのでそうはならない。

■瀬古と西尾

同点に追いついてからはセレッソがボールを持つ時間が長くなった。
しかしセレッソのボール保持に対する清水は、ブロックを作る時に後藤を前に出した4-4-2の形をとることも多かったため、ブロックの中にはボールを入れられず、ブロックの外を動かしているだけという形がほとんど。なのでチャンスを作っていたという訳ではないしペースを握り返せた訳ではないが、セレッソにとっては前半の最初の様に比べると楽にはなった。

また清水のビルドアップの形に対しては、2CB+河井の3枚に対しては基本的に2トップのスライドでカバーし、セットした状況では簡単に坂元を上げない。
ただしプレッシングに行くときは2トップの1人と共に一気にアプローチをかけるという形に変更。
これでセレッソは簡単に穴を開けないようになり、逆に清水はボールを失う回数が増加。少しづつ試合のリズムが速くなっていった。
清水にとっては少し早いなというリズムだったと思う。
そしてそうなった要因の1つが権田。形も違うしその他のポジションの選手も違うが、かつてのセレッソと今の清水で最も違うのがGKだと思う。
もちろん権田もここから上達していく可能性も十分あるが、現段階の権田は一山超えてポイントに落とすパスが出せない。ショートパスは問題なく出せるが相手が前から網をかけてきた時にキム・ジンヒョンがよく出していた相手のCHを超えてDFラインとCHの間に入ってくる選手へのパスが出せない。なので、ビルドアップの選択肢が狭まり、どうしても蹴っ飛ばす回数が増える。
しかしそのボールに対してセレッソの2CB瀬古、西尾が屈強なチアゴ・サンタナを上回る強さを発揮。清水はボールを失う回数が増えていた。

■再び清水がペースを握る

前半終盤は少しづつセレッソが楽になるという展開だったが、後半開始から再び清水がペースを握り始める。
54分にFKのサインプレーから最後後藤のシュートがポストを直撃した場面は決まっていてもおかしくなかった。
後藤は立ち上がりとこの54分、2本のチャンスのどちらかは決めておきたいところだった。

前半から清水の攻撃は左サイド偏重だった。これは河井が左に落ちて片山を上げるからという部分もあるのだが、相手の3バックでのボール保持に対して坂元よりも清武の方がポジショニングが上手いという部分もある。
しかし後半立ち上がりに原が内側ではなく大外レーンに立ち、3バック中央の鈴木から原へのパス。さらに中山が少し下がってきてヴァウドから中山へのパスを出すなど、右からもボールを運ぼうとしてきた。

そして清水はセレッソのビルドアップに対して4-4-2でセットした時に、2トップがCHを消す立ち位置を徹底。
これによりセレッソはさらに外回りのボール保持になり、またビルドアップで引っ掛けられてしまう場面も目立っていた。

これでセレッソを押し込む時間が増えた清水は55分の左CKでキッカーを河井からカルリーニョス・ジュニオに変更。
高さでは清水に分があるのでおそらくセットプレー、特にCKでは清水は何かの狙いを持っていたと思う。
このキッカー変更は流れの中での出来事や、選手間で入れ替わったという訳ではなくロティーナ監督から指示が出ていた。

しかし59分にセレッソにビッグチャンスが到来。
坂元がセンターサークル付近で必殺技を見せボールを運ぶと一気にサイドチェンジ。これを丸橋が折り返し、マイナスのクロスに清武が飛び込んだがシュートは枠の上へ。久々にチャンスらしいチャンス、しかも決定機を作る。
この場面は川崎F戦で書いた横断。川崎Fの1点目と同じパターンである。4バックでこれをされるとなかなか厳しい。マイナスのクロスが空くのもレアンドロ・ダミアンに決められたのと同じ理由だ。

清武のチャンス直後の60分に清水は後藤に代えてディサロ燦シルヴァーノを投入。
その2分後の62分にセレッソは豊川と奥埜に代えて、加藤陸次樹と藤田直之を投入する。

少し話しは前後するが、先に書いた権田が出せない「ポイントに落とすパス」というのは63分のキム・ジンヒョンから清武へ出した様なパスのことである。

■試合は徐々にオープンに

こうして後半も立ち上がりは清水ペースだったが少しずつセレッソが盛り返していくという展開に。
75分に大久保、78分に坂元と清水ゴールを脅かす場面を作るが、そうなったのは清水のアプローチが少しずつ遅れ始めていたからだろう。
ブロックを作るのは相変わらずの速さだったが、前半から徹底されていたセレッソのSBへのアプローチが徐々に遅れ始める様になっていた。
このあたりの時間帯から松田陸、丸橋の両SBが前を向いてボールを止めることが出来る様になっていたのがそれを象徴していると言えるだろう。

80分、清水は河井とカルリーニョス・ジュニオに代えてヘナト・アウグストと西澤健太を投入。
ヘナト・アウグストはアンカーの位置に入り竹内が左IHへと移動する。
ヘナト・アウグストはアンカータイプでは無いと思うが、この試合での清水はボール非保持では4-4-2になることが多く、またボール保持でもアンカーではなく左IHが最終ラインに落ちる偽アンカーみたいな形になっていたので、そこに竹内で中盤に残る方をヘナト・アウグストにしたということなのだろう。

そして84分に決勝点が生まれる。
ゴールネットを揺らしたのはセレッソ。坂元の左足でのインスイングのボールに清武が右足ボレーで合わせ鮮やかなゴール。
流石の権田もノーチャンスという美しい一撃だった。
坂元はまたもや左足でのインスイングのクロスでアシスト。
マッチアップしているのが片山で、そこにサイドが入れ替わっていた中山がサポートに寄るという1対2の状況になっていく瞬間なのだが、その2人の間を通した左足のクロスだった。
片山は昨季までトレーニングで何度もマッチアップしていただろうからどうしても必殺技からの縦を警戒してしまうのだろう。
そしてこのインスイングで大外というのは宮崎での練習試合の映像にもあった形。ボールはゴールに向かい、FWもゴール方向へ動く。そうなるとどうしても大外は空きやすい。
またこのシーンは片山がサイドに出されているので中の最終ラインは3枚。であればCHか逆サイドのSHかが最終ラインに落ちるかは欲しいところなのだがどちらもできていない。サイドを入れ替えていたので右SHにあたる西澤もボールウォッチャーになってしまっていたので完全に清武から目を離していた。
またこの場面はきちんと4-4-2なりでセットした形ではなく、清水のCKをキム・ジンヒョンが直接キャッチしたところから始まっているので、ここのクロスに至るまでのセレッソのボール回しに対しても2列目から前に出る人、2列目に戻る人が少しごちゃごちゃしていた様子もあった。

そしてそのキム・ジンヒョンがキャッチしたCK。
このCKは西澤が入っての1本目。左CKのキッカーは最初は河井だったが、途中ロティーナ監督の指示でカルリーニョス・ジュニオに変更。そしてこのCKからチームナンバーワンのキッカーである西澤に代わった。
だからなのか、このCKを獲得するとロティーナ監督やイバンコーチら複数人が一斉に動き出し選手に指示を出していた。なのでおそらくCKに関して狙っているプレーがあったのだろう。そしてきっと西澤にも投入されるときにCKに関する指示があったのだろう。
しかしそのボールはキム・ジンヒョンが直接キャッチ。この瞬間ロティーナが珍しく悔しがるアクションを見せていたのが印象的だった。

88分に片山のクロスに対しディサロが身体の強さを活かしてコントロールしシュートを放つもキム・ジンヒョンがスーパーセーブを見せた。

後がない清水は89分に竹内に代わって鈴木唯人を投入。セレッソは逃げ切りを狙って90分に大久保から高木俊幸、90+2分に清武から松田力と交代枠を使い時計を進める。

すると90+3分に松田陸が粘って突破したところから加藤が放ったシュートが中山の腕に当たりPKを獲得。
このPKを奪った加藤が蹴るも権田にセーブされ、さらに中山のクリアが加藤の腕にあたってネットを揺らすことになるが、現在のルールでは故意であろうと無かろうと、どこに手や腕があったとしても手や腕にあたったボールがゴールに入った場合は問答無用でハンドとなるので当然ハンドでノーゴールとなる。

とはいえもはや残り時間もわずかなので試合はそのまま終了。2-1でセレッソ大阪が清水エスパルスに勝利し、連敗を2でストップさせた。

■その他

前半の立ち上がりはどうなるかと思うぐらいペースを握られてしまったが、そこで1失点だけに終わったことで可能性を残し、同点、逆転へと持っていくことができた試合だった。
15分までに2失点、3失点となる可能性もあったので、もしここで失点を重ねていたら早い段階で試合が終わっていた可能性もあった。
そして1-1に追いついてからも全般的にペースを握っていたのは清水だった。
そんな中で勝利できたというのはチームにとってかなり大きい。
勝負を分けたのは最後の部分。後藤は決められなかったが、清武は決めた。という事なのかもしれない。
意地悪な言い方をすると「貰ってる給料が違うんだから」とも言えるが(笑)、キャプテンが真価を発揮したという事だろう。

なので、この試合で印象的だったのはもちろん清武。最高に美しいゴールはもちろんだが、それ以外のプレーでもここまでの3試合とは違う動きを見せていた。中継での試合後のフラッシュインタビュー、そして試合後のコメントでも語っているが、この試合では意図的にここまでの3試合とは違うプレーをしていたのだと思う。
昨季大分戦後のフラッシュインタビューであえてコメントしたこと、そしてこの試合後のコメントを聞いても、清武にとってロティーナ監督とのサッカーは大きなものだったんだろう。
これについて思うところは沢山あり、書き出すと長くなりそうなので出来れば別枠で書きたいと思うが、今は日程が詰まっているのでどうなるかわかりません。

そしてロティーナ監督と初めて敵として対峙した訳だが、ロティーナのサッカーは「自分の都合だけでサッカーをする訳ではない」というか、「一人語りではなく相手と対話しながら自分の主張を通していこうとする」感じが改めて面白かった。

これでセレッソ大阪と清水エスパルスのリーグ公式戦(J1、J2、ルヴァンカップ)全ての通算対戦成績は21勝7分21敗の全くの互角。
しかし清水エスパルスは1999年以降長居公園内(ヤンマースタジアム長居、ヨドコウ桜スタジアム、長居第2)でのJ1リーグ戦で17試合勝利なし(0勝3分14敗)※最後に勝ったのはセレッソの監督が松木安太郎、清水の監督がオズワルド・アルディレス時代の1998年8月1日J1 1stステージ第15節
なのでセレッソ大阪も2005年以降IAIスタジアム日本平でのJ1リーグ戦で11試合勝利なし(0勝4分7敗)※最後に勝ったのは、清水がアントニーニョ監督、セレッソがアルベルト監督時代の2004年5月9日J1 1stステージ第9節
この内弁慶シリーズはいつまで続くのだろうか(笑)。

※書いてる途中で思いましたが、貰ってる給料理論でいくと、ゴールを奪って外国籍FWを抑えきった西尾が間違いなくMVPですね。

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