2021年3月20日土曜日

明治安田生命J1リーグ 第6節 vs. 湘南ベルマーレ プレビュー

 2021年3月21日 15時00分:レモンガススタジアム平塚


開幕から続いた7連戦もいよいよ最後となる明治安田生命J1リーグ 6節。セレッソ大阪は今季から名前が変わったレモンガススタジアム平塚で湘南ベルマーレと対戦する。


■2021年の湘南ベルマーレ

一昨季に大きなトラブルがあり昨季は大幅に選手を入れ替え。浮島監督が継続して指揮をとったものの若手中心のメンバーで戦った昨シーズンは6勝9分19敗、特例により降格にはならなかったが最下位の18位という厳しい結果に終わった。

最も厳しかったのはリーグワーストに終わった得点力。失点数48は順位から考えると上々の11位だが、得点数29はダントツの最下位。1試合平均得点が1を越えなかったのはJ1全18チーム中湘南ベルマーレだけだった。


迎えた今季。金子大毅(浦和)、松田天馬(京都)、中川寛斗(京都)、坂圭祐(大分)、指宿洋史(清水)らに加え、鈴木冬一、齊藤未月が海外移籍と、やはり多くの選手がチームを離れたが、一方で、町野修斗(北九州)、高橋諒(松本)、山本脩斗(鹿島)、名古新太郎(鹿島から期限付き)、中村駿(山形)らが加入。さらにまだ来日できていないが、2013・2014年にも湘南でプレーしその後福岡や神戸でもプレーしたウェリントンも獲得した。


今季も多くの選手が入れ替わってはおり特に金子や齋藤が抜けた部分は大きいだろうが、昨季は多くの若手が経験を積み、また石原広教を3バックの中央で起用する形や、昨季期限付きで加入した谷晃生が今季もプレーするという積み上げがあることを考えると、昨季スタート時点よりはいい状態でスタートを切れたといえるかもしれない。


湘南は以前から選手を入れ替えながら戦うチームだが、今季もここまでの5試合で22人の選手を先発起用。これは前節対戦した大分と並びリーグ最多。1試合しか消化できていないG大阪を除くリーグ平均は17.8人なので、かなり選手を入れ替えていることがわかる。

(ちなみにセレッソはリーグ最多の6試合消化でリーグ最少の先発起用13人)

そんな中でも5試合全てに先発起用されているのが、谷晃生、山田直輝、大橋祐紀の3人。

谷はこれまでの年代別日本代表でも常にゴールマウスを守り続けてきた逸材だが、昨季G大阪から期限付きで加入して以降は絶対的な存在に成長。山田は年齢的にもチームリーダーとしての風格が出てきた。

そして最後の大橋祐紀。

千葉の下部組織から八千代高校、中央大学を経てプロ3年目となるストライカーだが、ルーキーイヤーの一昨季には前十字靭帯断裂を負い、昨季も2度の大怪我で離脱とかなり苦しい時間を過ごしてきたが、昨季終盤に復帰すると途中出場をメインにシーズン終盤の6試合に出場。

そしてようやく万全の状態で開幕を迎えた今季は開幕からフル出場を重ね、得点こそまだ無いがアシストは2つ記録。前節のFC東京戦でみせた山田の先制ゴールにつながったドリブル突破は見事だった。

プレースタイルとしては、湘南でFWとして全試合フル出場していることからもわかるように、アグレッシブで運動量が多いタイプ。元々CHやSHでプレーしていたそうなので、ハードワークでボールを取りに行くことができる選手である。しかしそれにとどまらず大学時代には2部リーグの得点記録を塗り替え、2部リーグの選手ながら全日本大学選抜にも選出されている。

プレーを見ると身体能力が高そうで無理が効きそうな印象を受けた。


また、金子、齋藤が抜けた中盤で開幕戦では存在感をみせていたのは山形から加入した中村駿。

山形では絶対的な存在だったし、山形の前にプレーしていた群馬では2016年にセレッソとも対戦経験があるため金子や齋藤の抜けたポジションに入るだろうことは予想できたが、運動量もあり展開力もあるプレーメーカーで、セットプレーのキッカーとしても頼りになる存在である。しかし第2節で怪我を負い離脱。以降は山口時代に対戦経験もある三幸秀稔、そしてルーキーの田中聡が起用されている。田中はルーキーとはいえ昨季も2種登録選手としてプレーしセレッソ戦にも出場していた選手である。


今季ここまで1勝4敗と仙台に勝利した以外は全て敗れているが、敗れた相手も鳥栖、柏、鹿島、東京と難しいチームばかりで、内容的にも何もできなかったという試合は無いので、それほど悲観することは無いだろう。

布陣は3-1-4-2で、ベースとなっているのは2トップ2IHが中心となったプレッシング。そしてそのままこの4人がゴール近くでプレーできるので、ここまでの5試合で既に7得点を記録している。

先に書いた選手以外にも、北九州から加入した町野、鹿島から期限付きで加入した名古など面白い選手も多く、昨季からキャプテンを務める岡本と、松本から帰ってきた高橋諒の両WBの推進力も大きな武器と言えるだろう。

ちなみに、ここまでのチーム内トップスコアラーは両WBの岡本と高橋で2点ずつとなっている。


■プレビュー

湘南ベルマーレの予想スタメンだが、ここまでの傾向を踏まえると前節からどれだけ選手を入れ替えるかというところ。この辺りはコンディションを見てということなのだろが、前節は町野、大橋の2トップだったので、今節は石原直樹、大橋となるか。

また中盤に関しては前節3センターの中央に入った田中聡が森重に対するアプローチなど好プレーを見せていたので、中3日、そして今節が連戦最後ということを考えると継続か。


一方のセレッソ大阪の予想スタメンだが、こちらはいつも通り。前節、前々節にも書いたが、連勝中の今はコンディション面でのトラブルが無い限りはメンバーの入れ替えも無いだろう。


試合のポイントとしては2つ。

1つは湘南の前線2トップと3人の中盤からなるアプローチをいかに外すことができるか。

湘南は前向きでボールに対してアタックをする守備をしたいチームなので、2トップだけでなく中盤の3人も前へアプローチを仕掛けようとする。これに対してセレッソは、CH2枚と清武、そしてCH背後に入る大久保で裏返したい。アプローチを外して大分戦の前半に見せたようなライン間に差し込むパスを入れることができれば理想的だ。


もう1つは湘南は5バックで守るが、特にDFラインを下げさせられた時の中盤3人のスペース管理が甘くなる。基本的に人への意識が強いからかスペースをぽっかりと開けてしまうことがある。

セレッソとしてはそこが狙いどころ。坂元でサイドを取ることができれば、必殺技での縦突破やインスイングでのクロスをチラつかせ、ペナルティエリアのすぐ外でフリーになっている原川がミドルシュートを狙うという日本代表コンビによるチャンスが生まれる可能性もありそうだ。


ちなみに…

セレッソ大阪と湘南ベルマーレの通算対戦成績は18勝3分17敗だが、2010年以降はセレッソが圧倒的に優勢。

2010年以降で敗れたのは、主力数人を休ませて戦った2018年のルヴァンカップ準々決勝ファーストレグのみ。J1リーグ戦では9勝1分0敗と圧倒的な勝率で一度も負けていない。

なので、プロ2年目の2010年にレヴィー・クルピに抜擢され、以降は不動の左SBとなった丸橋祐介は自身が出場した試合で湘南ベルマーレに一度も負けたことが無い。


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